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'''和集合の公理'''(わしゅうごうのこうり、{{Lang-en-short|axiom of union}})とは、[[ZF公理系]]を構成する[[公理]]の一つで、任意の[[集合]]に対し、その要素の要素全体からなる集合の[[存在]]を主張するものである。[[対の公理]]と合わせることで、任意の二つの集合に対し、それらの要素のみからなる集合([[和集合]])の存在が導ける。 == 定義 == 任意の集合 x に対しある集合 y が存在して、任意の要素 z に対し、z が y に含まれるならば、そのときに限り z を含むような x の要素 w が存在する。 すなわち形式的には、 :<math>\forall x\, \exist y\, \forall z\, [z \in y \iff \exist w\, (z \in w \land w \in x)\,]</math> と書ける。 == 性質 == 公理の意味としては、任意に与えられた集合族の和が再び集合になるということである。 公理により存在を保証される集合 y は、[[外延性の公理|外延性]]より一意に定まり、<math>\bigcup x</math> と記される。特に x が二つの元のみからなる集合の場合、すなわち ''x'' = {''a'', ''b''} の場合は、<math>\bigcup \{ a,b \}</math> と書く代わりに、<math>a\cup b</math> と書く。 == 参考文献 == * [[ケネス・キューネン]]『集合論 独立性証明への案内』藤田博司訳、[[日本評論社]]、2008年、ISBN 978-4-535-78382-9 *Jech, Thomas, 2003. ''Set Theory: The Third Millennium Edition, Revised and Expanded''. Springer. ISBN 3-540-44085-2. == 関連項目 == {{集合論}} {{DEFAULTSORT:わしゆうこうのこうり}} [[Category:集合論]] [[Category:公理]] [[Category:数学に関する記事]] [[Category:集合論の公理]] [[de:Zermelo-Fraenkel-Mengenlehre#Die Axiome von ZF und ZFC]]
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