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[[数学]]において、[[位相空間]]の間のある[[函数]]が'''固有写像'''(こゆうしゃぞう、{{Lang-en-short|proper map}})であるとは、[[コンパクト空間|コンパクト部分集合]]に対するその[[逆像]]がコンパクトであることをいう。[[代数幾何学]]において、類似の概念は[[固有射]]と呼ばれる。 なお、「固有」はproperの直訳であるが、properには「適切な」「妥当な」「ちゃんとした」といった意味もあり<ref>{{Cite web |url=https://ejje.weblio.jp/content/proper |title=proper、 Weblio辞書 |access-date=2023/11/08}}</ref><ref>{{Cite web |url=https://dictionary.goo.ne.jp/word/en/proper/ |title=proper、goo辞書 |access-date=2023/11/08}}</ref>、proper embeddingを「適切な埋め込み」と訳す例もある<ref>{{Cite book|和書 |title=三次元多様体入門 |date=1996/7/1 |publisher=培風館 |page=12 |author=森元勘治 |isbn=978-4563002404}}</ref>。 == 定義 == 二つの[[位相空間]]の間の[[函数]] ''f'' : ''X'' → ''Y'' が'''固有'''(proper)であるとは、''Y'' 内のすべての[[コンパクト空間|コンパクト集合]]の[[像 (数学)|原像]]が ''X'' においてコンパクトであることをいう。 この他にもいくつかの異なる定義がある。例えば、連続写像 ''f'' が固有であるとは、それが[[開写像と閉写像|閉写像]]であり、''Y'' 内のすべての点の原像がコンパクトであることをいう。''Y'' が局所コンパクトかつハウスドルフであるなら、それらの定義は同値となる。この事実の証明についてはこの節の最後を参照されたい。より抽象的に、''f'' が固有であるとは ''f'' が普遍的に閉(universally closed)であること、すなわち任意の位相空間 ''Z'' に対して、写像 :''f'' × id<sub>''Z''</sub>: ''X'' × ''Z'' → ''Y'' × ''Z'' が閉であることをいう。これらの定義は、''X'' が[[ハウスドルフ空間|ハウスドルフ]]であり、''Y'' が[[局所コンパクト空間|局所コンパクト]]ハウスドルフであるときには一致する。 ''X'' と ''Y'' が[[距離空間]]であるときの、より直感的な定義は次のものである:ある位相空間 ''X'' の無限点列 {''p''<sub>''i''</sub>} が無限大に逃げる(escapses to infinity)とは、すべてのコンパクト集合 ''S'' ⊂ ''X'' に対して高々有限個の点 ''p''<sub>''i''</sub> のみが ''S'' に含まれることをいう。連続写像 ''f'' : ''X'' → ''Y'' が固有であるとは、''X'' において無限大に逃げるすべての点列 {''p''<sub>''i''</sub>} に対して、{''f''(''p''<sub>''i''</sub>)} が ''Y'' において無限大に逃げることをいう。 この最後の点列のアイデアは、列固有(sequentially proper)の概念と関連するように思われる。この点については参考文献を見られたい。 === 証明 === <math>f: X \to Y</math> を、すべての <math>y \in Y</math> に対して <math>f^{-1}(y)</math> が(X において)コンパクトであるような連続閉写像とする。<math>K</math> を <math>Y</math> のコンパクト部分集合とする。このとき <math>f^{-1}(K)</math> がコンパクトであることを示す。 <math>\{ U_{\lambda} \vert \lambda\ \in\ \Lambda \}</math> を <math>f^{-1}(K)</math> の開被覆とする。するとすべての <math>k\ \in K</math> に対して、これは <math>f^{-1}(k)</math> の開被覆でもある。後者はコンパクトであると仮定されているので、有限の部分被覆を持つ。言い換えると、すべての <math>k\ \in K</math> に対して、<math>f^{-1}(k) \subset \cup_{\lambda \in \gamma_k} U_{\lambda}</math> を満たすような有限の集合 <math>\gamma_k \subset \Lambda</math> が存在する。集合 <math>X \setminus \cup_{\lambda \in \gamma_k} U_{\lambda}</math> は閉である。f は閉写像であるため、その像は Y において閉である。したがって、集合 <math>V_k = Y \setminus f(X \setminus \cup_{\lambda \in \gamma_k} U_{\lambda})</math> は Y において開である。<math>V_k</math> が点 <math>k</math> を含むことを確かめることは容易である。今 <math>K \subset \cup_{k \in K} V_k</math> であり、K はコンパクトと仮定されているため、<math>K \subset \cup_{i =1}^s V_{k_i}</math> であるような高々有限個の点 <math>k_1,\dots , k_s</math> が存在する。さらに、集合 <math>\Gamma = \cup_{i =1}^s \gamma_{k_i} </math> は有限集合の有限の合併であるため、<math>\Gamma</math> は有限である。 今 <math>f^{-1}(K) \subset f^{-1}(\cup_{i=1}^s V_{k_i}) \subset \cup_{\lambda \in \Gamma} U_{\lambda}</math> が従い、<math>f^{-1}(K)</math> の有限部分被覆を見つけることが出来るため、証明は完成される。 == 性質 == * 位相空間がコンパクトであるための必要十分条件は、その空間からある一点への写像が固有写像であることである。 * あるコンパクト空間から[[ハウスドルフ空間]]へのすべての連続写像は、固有かつ[[閉写像|閉]]である。 * ''f'' : ''X'' → ''Y'' が連続な固有写像であり、''Y'' が{{仮リンク|コンパクト生成空間|label=コンパクト生成ハウスドルフ空間|en|compactly generated space}}(これは[[第一可算的空間|第一可算的]]あるいは[[局所コンパクト空間|局所コンパクト]]なハウスドルフ空間を含む)であるなら、''f'' は閉である<ref name=palais>{{cite journal|last=Palais|first=Richard S.|title=When proper maps are closed|journal=Proc. Amer. Math. Soc.|year=1970|volume=24|pages=835–836|url=http://www.ams.org/journals/proc/1970-024-04/S0002-9939-1970-0254818-X/S0002-9939-1970-0254818-X.pdf|doi=10.1090/s0002-9939-1970-0254818-x}}</ref>。 == 一般化 == 位相空間の固有写像の概念は、{{仮リンク|非点集合的位相幾何学|label=locales|en|pointless topology}} や[[トポス (数学)|トポス]]へ一般化することが可能である。{{Harv|Johnstone|2002}} を参照されたい。 == 関連項目 == * {{仮リンク|完全写像|en|Perfect map}} * {{仮リンク|位相幾何学の用語|en|Glossary of topology}} == 脚注 == {{Reflist}} == 参考文献 == * {{Citation | last1=Bourbaki | first1=Nicolas | author1-link = ニコラ・ブルバキ | title=General topology. Chapters 5--10 | publisher=[[Springer-Verlag]] | location=Berlin, New York | series=Elements of Mathematics | isbn=978-3-540-64563-4 |mr=1726872 | year=1998}} * {{citation |last=Johnstone |first=Peter |title=Sketches of an elephant: a topos theory compendium |publisher=[[Oxford University Press]] |location=Oxford |year=2002 |pages= |isbn=0-19-851598-7 |oclc= |doi=}}, esp. section C3.2 "Proper maps" * {{citation |last=Brown |first=Ronald |title=Topology and groupoids |publisher=[[:en:Booksurge|Booksurge]] |location= N. Carolina |year=2006 |pages= |isbn=1-4196-2722-8 |oclc= |doi=}}, esp. p. 90 "Proper maps" and the Exercises to Section 3.6. * Brown, R. "Sequentially proper maps and a sequential compactification", J. London Math Soc. (2) 7 (1973) 515-522. {{Reflist}} {{デフォルトソート:こゆうしやそう}} [[Category:写像]] [[Category:数学に関する記事]]
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