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{{Infobox_無機化合物 |name=塩化チタン(III) |画像= |IUPAC名= |別名=三塩化チタン |組成式=TiCl<sub>3</sub> |式量=154.23 |形状=赤紫色結晶 |結晶構造= |CAS登録番号= |密度=2.64 |相=固体 |水への溶解度= |温度= |融点=425 |融点注=(分解) |沸点= |沸点注= |出典=<!-- en より --> }} [[File:UM1-91----② 【東ソー・アクゾ】Containers of Japan Rail.jpg|thumb|250px|right|三塩化チタンの鉄道輸送用に[[JR貨物]]より承認登録されて、[[東ソー|東ソー・アクゾ]]が所有していた[[鉄道私有コンテナ]] '''[[UM1]]-91'''。([[東京貨物ターミナル駅]]にて、[[1995年]][[11月17日]]撮影)]] '''塩化チタン(III)'''(えんかチタン さん、titanium(III) chloride)は化学式 TiCl<sub>3</sub> で表される化合物である。'''三塩化チタン'''とも呼ばれる。[[水和物]]も単に塩化チタン(III) と呼ばれることが多い。3種類知られる[[チタン]]の[[塩化物]]のうち、最も一般的なものである。[[ポリオレフィン]]の製造において重要な[[触媒]]である。[[毒物及び劇物取締法]]により[[日本の劇物一覧|劇物]]に指定されている<ref>[http://wwwhourei.mhlw.go.jp/cgi-bin/t_docframe2.cgi?MODE=hourei&DMODE=SEARCH&SMODE=NORMAL&KEYWORD=%93%c5%95%a8%8b%79%82%d1%8c%80%95%a8%8e%77%92%e8%97%df&EFSNO=741&FILE=FIRST&POS=0&HITSU=16 毒物及び劇物指定令 昭和四十年一月四日 政令第二号 第二条 三十の六]</ref>。 ==電子配置== 塩化チタン(III) 中のチタン原子は1個の[[d電子]]を持つため[[常磁性]]を示す。すなわち、この化合物は[[磁石]]に引き寄せられる。一方、同族元素類縁体である塩化ハフニウム(III) と[[塩化ジルコニウム(III)]] は[[反磁性]](磁石に反発する性質)を持つ。それらの重金属は金属−金属結合を形成するのに対し、チタン(III) イオンは普通そのような性質を持たないため、このような違いが現れる。 溶液中ではd電子の遷移によって紫色を示すが、[[禁制遷移]]であるため色は薄い。 ==構造== 塩化チタン(III) は固体状態で4つの[[多形]]を示す。それらは結晶構造解析を行うか、[[交換相互作用]]に基づく磁気的性質を調べることによって判別できる<ref>Starr, C.; Bitter, F.; Kaufman, A.R.Lippard, S. "Halides & Halide Complexes" in ''Progress in Inorganic Chemistry''; Cotton, F. A. Ed; John Wiley & Sons, 1968; vol 9, p 6.</ref>。 ===ベータ型=== β-塩化チタン(III) は茶褐色針状晶である。八面体構造の TiCl<sub>6</sub> が鎖のように連なった形であり、それぞれのチタン原子は3個の塩素原子によって架橋されている。Ti−Ti 原子間の距離は2.91Åである。 ===紫色層状型=== 紫色層状型には α, γ, δ の3種があり、その色とフレーク状になりやすい性質から名づけられた。塩化物イオンは、α-塩化チタン(III) では[[六方最密充填構造]]を、γ-塩化チタン(III) では[[面心立方構造]]をとる。δ型はそれらが相転移する際の中間型である。Ti−Ti 間の距離は最も短くて3.60Åである。 ===複塩=== [[塩化セシウム]]と塩化チタン(III) を[[ヘキサクロロベンゼン]]中で混合すると、結晶性の[[複塩]] CsTi<sub>2</sub>Cl<sub>7</sub> が得られる。この塩は CsCl と TiCl<sub>3</sub> を 1:2 の比で含む。CsCl<sub>3</sub> (A) と Cl<sub>4</sub> (B) の単位がABACの形で重なった構造を持ち、Ti<sup>3+</sup> (C) は八面体型の空洞に1周期の4分の1ごとに配置されている<ref>Jongen, L.; Meyer, G. "Caesium heptaiododititanate(III), CsTi<sub>2</sub>I<sub>7</sub>". ''Z. Anorg. Allg. Chem.'' '''2004''', ''630'', 211–212. {{doi|10.1002/zaac.200300315}}</ref>。 ==合成と取り扱い== 塩化チタン(IV) を還元することによって得られ、これは通常、電気化学反応によって行われる。[[塩化アルミニウム]]との混合物として市販されており、[[テトラヒドロフラン]]を加えることによって、[[錯体]] TiCl<sub>3</sub>(thf)<sub>3</sub> として単離することができる<ref>Jones, N. A.; Liddle, S. T.; Wilson, C.; Arnold, P. L. "Titanium(III) Alkoxy-''N''-heterocyclic Carbenes and a Safe, Low-Cost Route to TiCl<sub>3</sub>(THF)<sub>3</sub>". ''Organometallics'' '''2007''', ''26'', 755–757. {{doi|10.1021/om060486d}}</ref>。 チタンを含む鉱石を分析する方法のひとつとして、Ti<sup>3+</sup> の形にして行うものが知られる。すなわち、酸で溶かして Ti<sup>4+</sup> を含む溶液を得たあと、[[アマルガム|亜鉛アマルガム]](ジョーンズ還元剤)で還元し、Ti<sup>3+</sup> とする。生成した溶液を酸化還元滴定で分析する<ref>Kisova, L.; Sotkova, S.; Konemdova, I. "Electrode Kinetics of the Ti(IV)/Ti(III) System in Water and in Water Dimethylformamide and Water Dimethyl Sulfoxide Mixed Solvents". ''Coll. Czech. Chem. Commun.'' '''1994''', ''59'', 1279–1286. {{doi|10.1135/cccc19941279}}</ref>。 塩化チタン(III) や追加の配位子を含んだ錯体は、空気中の酸素による酸化を避けるため、不活性ガスの雰囲気下で取り扱う。空気にさらした塩化チタン(III) を使って還元的[[カップリング反応]]などを行うと、思わしくない結果が得られることが多い<ref>Fleming, M. P.; McMurry, J. E. "Reductive coupling of carbonyls to alkenes: Adamantylideneadamantane". ''Org. Synth.'', Coll. Vol. 7, p.1 (1990); Vol. 60, p.113 (1981). [http://www.orgsyn.org/orgsyn/orgsyn/prepContent.asp?prep=cv7p0001 オンライン版]</ref>。 ==反応== [[チーグラー・ナッタ触媒]]として用いられるが、活性は調製法によって変化する<ref>上野廣・今西邦彦・植木聰・小原忠直 「多孔質三塩化チタン系触媒によるプロペン重合の速度論」 日本化学会誌、2000年、7巻、495頁。[http://www.csj.jp/gakujutu/nikka/abs/nikka0007/nk00495a.html 要旨(英語)]</ref>。 さまざまな錯体を形成し、そのほとんどは八面体型である。テトラヒドロフラン (THF) 中で加熱還流すると、薄青色の <chem>TiCl3(thf)3</chem> が生成する<ref>Manzer, L. E. "Tetrahydrofuran Complexes of Selected Early Transition Metals" in ''Inorganic Syntheses''; Flacker, J. P. Ed; 1982; vol 21, p 137.</ref>。 : <chem>TiCl3\ + 3 THF -> TiCl3(thf)3</chem> ジメチルアミンとの反応では暗緑色の中性錯体が得られる。 : <chem>TiCl3\ + 3 Me2NH -> TiCl3(NHMe2)3\ + CH3Cl</chem> [[アセチルアセトン]]と反応させると、トリス(アセチルアセトナト)錯体を与える。 : <chem>TiCl3\ + 3 NH4(acac) -> Ti(acac)3\ + 3 NH4Cl</chem> トリス(アセチルアセトナト)チタン(III) は[[ポリエチレン]]合成触媒として利用される[[セルロース]]膜の架橋剤として使われる。トリス(アセチルアセトナト)チタン(III) は空気で酸化されて不活性な <chem>TiO(acac)2</chem> へと変化する<ref>Cor, M.; Lewis, J.; Nyholm, R. S. S. "Titanium" in ''Progress in Inorganic Chemistry''; Lippard, S. J. Ed; John Wiley & Sons: Chichester, 1966; vol 7, p 391.</ref>。 ==参考文献== <div class="references-small"><references /></div> ==関連項目== *[[マクマリー反応]] {{チタンの化合物}} {{DEFAULTSORT:えんかちたん,3}} [[Category:無機化合物]] [[Category:塩化物]] [[Category:チタンの化合物]] [[Category:劇物]]
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