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{{Chembox | Name = 塩化ニトロシル | ImageFile = Nitrosyl-chloride-2D-dimensions.png <!-- | ImageSize = 200px --> | ImageName = Nitrosyl chloride | ImageFile1 = Nitrosyl-chloride-3D-vdW.png <!-- | ImageSize1 = 200px --> | ImageName1 = Nitrosyl chloride | IUPACName = 塩化ニトロシル | OtherNames = オキシ塩化窒素<br />塩化ニトロソニウム | Section1 = {{Chembox Identifiers | CASNo = 2696-92-6 | SMILES = O=N(Cl) | RTECS = }} | Section2 = {{Chembox Properties | Formula = NOCl | MolarMass = 65.46 g/mol | Appearance = 黄色気体、赤色液体 | Density = 1.417g/cm<sup>3</sup>、液体 @-12℃<br /> 2.99g/L、気体 | Solubility = 分解 | Solvent = | SolubleOther = | MeltingPt = -59.6℃ | BoilingPt = -6.4℃ }} | Section3 = {{Chembox Structure | MolShape = sp<sup>2</sup> at N | Dipole = 1.90D }} | Section7 = {{Chembox Hazards | ExternalMSDS = {{ICSC-small|1580}} | 主な危険性 = 毒性が大きい | IngestionHazard = 不明。 | InhalationHazard = 咳。 咽頭痛。 息苦しさ。 息切れ。 | 眼への危険性 = 充血。 痛み。 熱傷。 | 皮膚への危険性 = 発赤。 痛み。 皮膚熱傷。 | NFPA-H = 3 | NFPA-F = 0 | NFPA-R = 1 | NFPA-O = W | RPhrases = | SPhrases = }} | Section8 = {{Chembox Related | OtherCpds = [[次亜硝酸]] (ニトロシル)<br />[[フッ化ニトロシル]]<br />[[臭化ニトロシル]]<!-- SNCl --> }} }} '''塩化ニトロシル'''(えんかニトロシル、nitrosyl chloride)は、化学式 NOCl の[[無機化合物]]である。広く一般に、[[王水]]の分解によって生成する。ハロゲン化ニトロシルは他に[[フッ化ニトロシル]]、[[臭化ニトロシル]]が知られている。 == 性質 == 黄赤色の気体で、強い酸化力を持ち、塩酸や硝酸に溶かしても反応しない[[金]]や[[白金]]も、NOClによって酸化されて塩化金や塩化白金が生じる。塩素化・ニトロ化・酸化反応を起こす。ただしタンタル、イリジウムは酸に対しての耐性が極めて高いため、塩素化できない(イリジウムは粉末にすればわずかに反応する)。 == 構造 == 化学式はNOClであるが、構造を考慮するとONClと書いた方が適している。NとOの結合は二重結合でその結合距離は1.16 Å、NとClの結合は単結合でその結合距離は1.69 Åである。また、O-N-Clの結合角は113°である<ref>Holleman, A. F.; Wiberg, E. "Inorganic Chemistry" Academic Press: San Diego, 2001. ISBN 0-12-352651-5.</ref>。 == 合成 == NOClは活性炭のもとで[[一酸化窒素]]と[[塩素]]を作用させて発生させる。または、[[硫酸水素ニトロシル]]と[[塩酸]]から合成することもできる。 : <chem>HCl\ + NOHSO4 -> NOCl\ + H2SO4</chem> また、塩酸と硝酸の反応によっても合成できる<ref>{{cite journal|title = Nitrosyl Chloride|author= L. J. Beckham, W. A. Fessler, M. A. Kise| journal= Chemical Reviews|pages=319–396| volume=48| year = 1951| |doi=10.1021/cr60151a001}}</ref>。 : <chem>HNO3\ + 3HCl -> Cl2\ + 2H2O\ + NOCl</chem> == 反応 == * ハロゲン化合物アクセプターと反応してニトロシルカチオン [NO]<sup>+</sup> を与える。 * 水と反応して塩化水素を放出する。 * 100℃まで熱すると塩素と一酸化窒素に分解する。 * [[アルケン]]に付加させるとα-クロロオキシムを与える。 == 脚注 == {{脚注ヘルプ}} <references /> == 外部リンク == * {{ICSC|1580}} {{窒素の化合物}} {{Chem-stub}} {{DEFAULTSORT:えんかにとろしる}} [[Category:無機窒素化合物]] [[Category:塩化物]] [[Category:酸素の化合物]]
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