塩化鉄(II)のソースを表示

{{Infobox_無機化合物
|name=塩化鉄(II)
|画像=
|IUPAC名=塩化鉄(II)
|別名=塩化第一鉄
|組成式=FeCl<sub>2</sub>
|式量=無水物：126.751 g/mol<br />四水和物：198.8102
|形状=淡黄色粉末(無水物)
淡緑色～黄緑色の結晶(四水和物)
|結晶構造=
|CAS登録番号=[7758-94-3]（無水物）<br />[13478-10-9]（四水和物）
|密度=3.16
|相=固体
|水への溶解度=64.4
|温度=10
|融点=677
|融点注=
|沸点=
|沸点注=
|出典=
}}
'''塩化鉄(II)'''（えんかてつ(II)、Iron(II) chloride）は、[[組成式]] FeCl<sub>2</sub>の[[無機化合物]]である。かつては'''塩化第一鉄'''（えんかだいいちてつ、ferrous chloride）と呼ばれた<ref group="注釈">現在この呼称の使用は推奨されない</ref>。水に易溶で溶解度は64.4 g/100 mL (10℃)、105.7 g/100 mL (100℃)である。潮解性がありエタノールにも可溶である。無水物は淡黄色粉末で、四水和物は黄緑色をしている。溶液を空気に放置すると酸素により酸化され[[塩化鉄(III)]]に変化する。<ref>柴田 村治、「塩化鉄」、『[[世界大百科事典]]』、CD-ROM版、平凡社、1998年。</ref>植物染料の[[媒染剤]]として用いる。

== 合成 ==
塩化鉄(II)は鉄と[[塩化水素]]との反応で得られる。これは[[ハロゲン]]化[[金属]]の典型的な製法である。
: <chem>Fe\ + 2HCl -> FeCl2\ + H2</chem>
塩化鉄(II)の合成には濃塩酸の[[メタノール]]溶液を使った方法がよく使われている。この反応では[[錯塩]] [Fe(MeOH)<sub>6</sub>]Cl<sub>2</sub>が生成し、これを[[真空]]状態で160℃まで加熱すると純粋なFeCl<sub>2</sub>が得られる<ref>G. Winter, Inorganic Synthesis, 1973, volume 14, pp. 101-104.</ref>。臭化鉄(II)[FeBr<sub>2</sub>]とヨウ化鉄(II)[FeI<sub>2</sub>]も同じような方法で作ることができる。

また、[[塩化鉄(III)]]と[[クロロベンゼン]]から塩化鉄(II)を合成する方法もある<ref>P. Kovacic and N. O. Brace, Inorganic Synthesis, 1960, volume 6, p. 172.</ref><ref>P. Kovacic and N. O. Brace, J. Am. Chem. Soc., 1954, volume 76, p. 5491.</ref>。
: <chem>2FeCl3\ + C6H5Cl -> 2FeCl2\ + C6H4Cl2\ + HCl</chem>

== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
=== 注釈 ===
{{Notelist}}
=== 出典 ===
<references/>

== 関連項目 ==
* [[フェロセン]]
* [[塩化鉄(III)]]
* [[硫化鉄]]

{{鉄の化合物}}
{{Chem-stub}}
{{DEFAULTSORT:えんかてつ,2}}
[[Category:鉄の化合物]]
[[Category:塩化物]]