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[[ファイル:ADG-RA273RBN 1.jpg|thumb|尿素SCRシステム「FLENDS」を搭載したバス車両（ADG-RA273RBN・[[昭和自動車]]）]]
[[ファイル:ADG-RA273RBN 2.jpg|thumb|「世界No.1クリーンディーゼル　このバスの排気は世界一キレイです」のステッカー]]

'''尿素SCRシステム'''（にょうそエスシーアールシステム）は、[[排出ガス]][[環境技術|浄化技術]]の1つで、[[ディーゼルエンジン]]の排気中の[[窒素酸化物]]（NO<sub>x</sub>）を浄化する技術である。'''SCR'''は''Selective Catalytic Reduction''の略であり、日本語では「選択（的）[[触媒]][[還元]]」を意味する（[[選択触媒還元脱硝装置]]も参照）。[[尿素]]以外の[[還元剤]]を使用する方法もあるが、尿素水を使用する方式が主流である。

尿素SCRは、[[火力発電所]]などの[[排気ガス処理|排出ガス処理]]に利用されていたもので、[[自動車]]への実用化例はなかったが、[[UDトラックス|日産ディーゼル工業]]（現・UDトラックス）が自動車用の尿素SCRシステム「'''FLENDS'''」（フレンズ、Final Low Emission New Diesel Sytem）を開発し、[[2004年]]（[[平成]]16年）に世界初の実用化に成功した<ref name="jsea">[http://www.jsae.or.jp/autotech/11-3.php 日本の自動車技術330選　尿素ＳＣＲシステム(ＦＬＥＮＤＳ) 公益社団法人 自動車技術会]</ref><ref name="lnews">[https://lnews.jp/backnumber/2004/10/13615.html 日産ディーゼル工業／平成17年（新長期）排出ガス規制対応技術「FLENDS」実用化] 2004年10月11日、物流ニュース LNEWS</ref>。翌[[2005年]]（平成17年）には[[自動車技術会]]技術開発賞を受賞している<ref name="jsea" />。

== 概要 ==
日産ディーゼル（当時）の開発した「FLENDS」は、尿素SCRと[[噴射ポンプ|高圧燃料噴射]]を組み合わせたものである。[[ディーゼル自動車]]の[[排出ガス]]に含まれる窒素酸化物（NO<sub>x</sub>）と[[粒子状物質]]（PM）は、燃焼温度を下げるとNOxが減る代わりにPMが増え、逆に燃焼温度を上げるとPMが減る代わりにNOxが増える[[トレードオフ]]の関係にあるが、「FLENDS」は燃焼温度を上げて完全燃焼させてPMを低減し、それによって増加したNO<sub>x</sub>を尿素SCRで除去するという仕組みである<ref name="jsea" />。

「FLENDS」は、SCR触媒や尿素水添加装置、[[解凍]]保温装置付きの尿素水[[タンク]]や[[配管]]、尿素水の品質・水位[[センサー]]など、構成部品にも世界初の技術が多数使用されたもので、その技術力が高く評価され、2005年（平成17年）に[[自動車技術会]]技術開発賞を受賞した<ref name="jsea" />。

当時、世界一厳しいと言われていた日本の[[平成17年排出ガス規制]]を、1年近く前倒しして適合したことで話題を集めた。「世界No.1クリーンディーゼル　この[[バス (交通機関)|バス]]の排気は世界一キレイです」と書かれたステッカーを、[[日本のバス|バス事業者]]によっては車体に掲出していることもある。

日産ディーゼルの「FLENDS」開発を受け、日本国内でも[[大型自動車|大型車]][[自動車産業|メーカー]]各社が尿素SCRシステムを導入した。国内で生産される大型車に関しては、[[2010年]]（平成22年）までに全てのメーカーが尿素SCRと[[ディーゼル微粒子捕集フィルター]]（DPF）との併用式を採用しており、排出ガス浄化システムのトレンドとなった。併用式にすることであえて燃焼温度を調整することなく温度に応じて排出された物質をそれぞれの装置で後処理することが可能になった。「FLENDS」を開発した日産ディーゼル、および、当時業務提携下にあってその供給を受けた[[三菱ふそうトラック・バス]]を除いた各社（[[いすゞ自動車]]・[[日野自動車]]）は、平成17年排出ガス規制をDPFのみでクリアしたが、それは先述のトレードオフの関係を逆にした、燃焼温度を下げてNOxを減らし、それによって増えたPMをDPFで除去する方式であった。

また、[[ヨーロッパ|欧州]]の自動車メーカーでも同様に、トラック・バスなどの大型[[商用車]]で採用されており、[[ディーゼル自動車|ディーゼル乗用車]]向けにも[[ドイツ車]]を中心に採用が進んでいる。

なお、尿素SCRシステム専用の高品位尿素水には「'''[[AdBlue]]'''」（アドブルー）の[[登録商標]]が付けられている<ref>[https://www.udtrucks.com/ja-jp/news-and-media/press-releases/japan/2007/070824 日産ディーゼル、世界的範囲での「AdBlue（アドブルー）」の 商標使用許諾契約をドイツ自動車工業会と締結] 2007年8月24日、日産ディーゼル工業（現：UDトラックス）ニュースリリース</ref>が日本や欧州以外ではディーゼルエグゾーストフルード（[[:en:Diesel exhaust fluid|Diesel exhaust fluid]]、DEF）と呼ばれることが多い。

=== HC-SCR ===
{{main|日野自動車エンジン不正問題|ディーゼル微粒子捕集フィルター}}
HC-SCR（Hydro Carbons Selective Catalytic Reduction）は、HC-SCR触媒とも称され、還元剤に尿素を利用する尿素SCRとは異なり、ディーゼル燃料（[[軽油]]）から分解生成した[[炭化水素]]（HC）を還元剤として利用する方式のため、尿素タンクが不要となることから経済面や省スペース化が図れるうえ、尿素SCRシステム自体が大きいため搭載が不可能であった[[ゴミ収集車]]や[[消防車]]でもHC-SCRであれば搭載できるとして日野自動車で開発され、'''新DPR'''と命名された<ref name="scr" />。なお、この新技術は[[2014年]]（平成26年）に経済産業大臣賞などを受賞している<ref name="scr">{{Cite web|和書|url=https://www.hino.co.jp/corp/csr/backnumber/parts/pdf/2014/env_01.pdf |title=CSR 2014 - 日野自動車 |publisher=[[日野自動車]]|format=PDF |date=2014 |accessdate=2022-08-22 }}</ref>。

[[2020年]]（[[令和]]2年）に[[北アメリカ|北米]]で[[アメリカ合衆国環境保護庁|EPA]]が定めた排ガス認証試験にHC-SCRシステムを採用した[[日野・600|日野600]]（[[日野・A05Cエンジン|A05C型]]）が通過しなかったことに端を発し<ref name="best" />、[[2022年]]（令和4年）3月に発覚した[[日野自動車エンジン不正問題]]では、このHC-SCRシステムを搭載した車両は全て環境基準をクリアしていないことが確認された。全車種の認定取り消しが行われた結果、日野自動車では販売する車両が一切ない危機的状況に陥っている<ref name="best">{{Cite web|和書|url=https://bestcarweb.jp/news/391239?prd=2 |title=尿素フリーに固執したことが遠因か? 排ガスレベル未達が誇り高きエンジニア達を狂わせた!! 【日野自動車不正問題】 |publisher=[[ベストカー]] |date=2022-03-09 |accessdate=2022-08-22 }}</ref>。

=== 尿素水不足問題 ===
[[米中貿易戦争]]で中国に対する[[経済制裁]]に[[オーストラリア]]が追従したことで[[中華人民共和国]]では報復措置としてオーストラリアからの[[石炭]]輸入を停止した。中国では石炭の半数を輸入に頼っており、国内での採掘も自然災害による事故などの影響から中国国内で石炭不足が深刻化したことにより、尿素の主原料となる[[アンモニア]]の生産量が激減したことで2021年から開始された輸出規制（厳格化）により<ref>{{Cite web|和書|url=https://the-owner.jp/archives/7393|title=韓国“尿素水不足”で公共交通機関ストップ！？中国が輸出規制で大混乱|publisher=THE OWNER |date=2021-12-11 |accessdate=2022-08-25 }}</ref>、そのほぼ全量を中国に依存していた[[大韓民国]]では混乱に陥り<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.jetro.go.jp/biznews/2021/11/50300a8ceb9a2545.html|title=韓国で尿素水が品薄に、物流が混乱する恐れ|publisher=[[日本貿易振興機構]] |date=2021-11-09 |accessdate=2022-11-08 }}</ref>、この問題に対応するため[[大韓民国国防部]]でも、軽[[戦闘車両]]などで使用するため備蓄していた尿素水の半数を民間に対し提供した<ref>{{Cite web|和書|url=https://jp.reuters.com/article/southkorea-urea-china-idJPKBN2HU18C |title=韓国で尿素水が不足、物流や工業セクター混乱　中国が輸出制限 |publisher=[[ロイター]] |date=2021-11-09 |accessdate=2022-08-23 }}</ref><ref>{{Cite web|和書|url=https://s.japanese.joins.com/JArticle/284640?sectcode=300&servcode=300|title=韓国国防長官「軍保有の尿素水445トンのうち210トンは民間支援可能」 |publisher=[[中央日報]] |date=2021-11-09 |accessdate=2022-08-23 }}</ref>。なお韓国では採算性の問題から2011年に自国での生産を打ち切っている<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.kedglobal.com/jp/%E5%B0%BF%E7%B4%A0%E6%B0%B4%E4%B8%8D%E8%B6%B3-%E9%9F%93%E5%9B%BD-%E6%97%A5%E6%9C%AC/newsView/ked202111050014|title=尿素水不足、韓国は大騒ぎで日本が静かな理由|publisher=韓国経済新聞|date=2021-11-05 |accessdate=2022-08-24 }}</ref>。

この影響を受け日本でも一時的な不足に陥っている。原料となるアンモニアの自給率は8割と高いが<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/ammonia_01.html|title=アンモニアが“燃料”になる？！（前編）～身近だけど実は知らないアンモニアの利用先|publisher=[[経済産業省]] |date=2021-01-05 |accessdate=2022-11-08 }}</ref>、尿素の大半は輸入に頼っており、自給率は5割程度である<ref>{{cite　web|url=https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA236UZ0T21C21A2000000/#:~:text=%E5%B0%BF%E7%B4%A0%E3%81%AE%E5%9B%BD%E5%86%85%E8%87%AA%E7%B5%A6%E7%8E%87,%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AB%E3%82%92%E5%BF%85%E8%A6%81%E3%81%A8%E3%81%99%E3%82%8B%E3%80%82|title=「尿素水」原料の国内増産要請　経産省、中国輸出規制で|publisher=[[日本経済新聞]] |date=2021-12-26 |accessdate=2022-11-08 }}</ref><ref>{{Cite web|和書|url=https://www.zaikai.jp/articles/detail/1871|title=【農林水産省】ウクライナ情勢で高騰　肥料価格の抑制へ７割補助|publisher=[[財界]] |date=2022-08-16 |accessdate=2022-11-08 }}</ref>。規制開始時に国内大手の一社である[[三井化学]]が定期検査に入っていた影響などから不足に陥ったため<ref>{{Cite web|和書|url=https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/be089755dbd981e66af252aadf1f8e95512d6e02|title=韓国は対岸の火事ではない　日本でも尿素水不足で「物流が止まる」の声|publisher=[[Yahoo!ニュース|Yahoo News]] |date=2021-12-07 |accessdate=2022-11-08 }}</ref>、[[経済産業省]]が製造業者に対し最大限の増産を要請し、2022年1月、平時における尿素水の全供給量を満たしたとして、この危機は回避された<ref>{{Cite web|和書|url=https://response.jp/article/2021/12/27/352662.html|title=ディーゼル車向け尿素水不足問題、1月中に正常化へ　経産省|publisher=[[Response.]] |date=2021-12-27 |accessdate=2022-08-23 }}</ref>。

== システムの原理 ==
[[原理]]としては、[[アンモニア]]（NH<sub>3</sub>）が[[窒素酸化物]]（NO<sub>x</sub>）と[[化学反応]]することで、[[窒素]]（N<sub>2</sub>）と[[水]]（H<sub>2</sub>O）に[[還元]]されることを応用したもので、火力発電所や[[船舶]]の[[排気ガス処理]]システムにヒントを得ている。

ただしアンモニアを車両に積むのは危険なため、[[尿素]]水をタンクに入れて搭載し、これを排気中に噴射することにより高温下で[[加水分解]]させアンモニアガスを得る。

このアンモニアによりNO<sub>x</sub>を還元し、N<sub>2</sub>（窒素ガス）とH<sub>2</sub>O（水蒸気）を得る。

=== NO<sub>x</sub>削減原理 ===
<chem>(NH2)2CO +H2O->2NH3 +CO2</chem>　（AdBlueに含まれる尿素からアンモニアを生成）

<chem>4NO +4NH3 +O2->4N2 +6H2O</chem>　（[[一酸化窒素]]の還元）

<chem>6NO2 +8NH3-> 7N2 +12H2O</chem>　（[[二酸化窒素]]の還元）

== UD・FLENDS（フレンズ）システム ==
[[ファイル:AdBlue dispenser.jpg|thumb|right|250px|バス事業者の営業所に設置されたAdBlue用の計量器（右）と軽油用の計量器（左）<br />（[[船橋新京成バス]]鎌ヶ谷営業所）]]
{{see also|竹内覚}}
「FLENDS」は「'''F'''inal '''L'''ow '''E'''mission '''N'''ew '''D'''iesel '''S'''ystem」の略で、日産ディーゼル工業（現・UDトラックス）が世界で初めて、[[貨物自動車|トラック]]・[[日本のバス車両|バス]]用として実用化に成功した。

尿素SCR触媒、高圧燃料噴射システム（ユニットインジェクター式・コモンレール式）、高精度クールド[[排気再循環|EGR]]を組み合わせたディーゼルエンジン用排出ガス浄化システムである。PMとNO<sub>x</sub>の大幅削減を達成し、排出するCO<sub>2</sub>を削減した。

なお本稿で述べる「FLENDS」とは、超高圧燃料噴射システム（[[日産ディーゼル・GE13エンジン|GE13系]]は[[ユニットインジェクター]]、[[日産ディーゼル・MD92エンジン|MD92系]]は[[噴射ポンプ#コモンレール式|コモンレール式燃料噴射装置]]）と本装置を組み合わせたもので、誤解されがちであるが、触媒装置単体の呼称ではない。

* コモンレール式燃料噴射システム - 噴射前の燃料を各気筒共通の蓄圧器（コモンレール）で高圧に保ち、噴射燃料の高圧細微化によってPMを抑制し、噴射時期・噴射回数・噴射量を[[エンジンコントロールユニット|ECU]]で制御することでNOxの発生を抑えるシステム。
* 高精度クールドEGR - 排出ガスの一部を燃焼室に再循環させるシステム。
* [[AdBlue]]（アドブルー）- [[ドイツ自動車工業会]]の登録商標。尿素SCRシステム専用の高品位尿素水。尿素32.5%の[[水溶液]]である。[[日産化学工業]]、[[日本化成]]、[[三井化学]]、[[新日本化成]]などの[[化学メーカー]]が製造する。トラックステーション、日本国内の大型トラックを扱うディーラー（全社）、AdBlue販売元拠点や大型トラック対応スタンドで補充が可能である。運用する事業者の拠点に（ほとんどの場合燃料（[[軽油]]）に隣接する形で）専用の計量器を設置したり、拠点の工場内に[[ドラム缶]]や[[バッグインボックス]]の形で常備することもある。また枯渇対策の応急用に車載できる小型パウチもある。

=== 歴史 ===
* [[2003年]]（[[平成]]15年）[[11月3日]] - 第38回[[東京モーターショー]]に日産ディーゼルが実機（単体）および車両に搭載した状態で展示したFLENDSシステムは、先述のように、当時世界一厳しいとされた日本の平成17年排出ガス規制を1年近く前倒しして適合したことで話題を集めた。
* [[2004年]]（平成16年） - 日産ディーゼルがこのシステムを導入した新型トラック・[[UD・クオン|クオン]]を発売。

== 各社の導入状況 ==
=== 国内メーカー ===
==== 日産ディーゼル（UDトラックス）====
[[ファイル:ADG-RA273MAN-Kanachu-A174.jpg|thumb|right|250px|「FLENDS」を搭載した日産ディーゼルの車両（ADG-RA273MAN・[[神奈川中央交通]]）]]
「FLENDS」を自社製の大型トラック・[[UD・クオン|クオン]]、大型バス（[[日産ディーゼル・スペースアロー|スペースアロー]]・[[日産ディーゼル・スペースランナーRA|スペースランナーRA]]）に搭載。また、[[三菱ふそうトラック・バス]]にもこの技術を供給することで同社と合意し、[[2007年]]に大型トラックの[[三菱ふそう・スーパーグレート|スーパーグレート]]、大型バスの[[三菱ふそう・エアロスター|エアロスター]]、[[三菱ふそう・エアロクィーン|エアロクィーン]]などに導入した。 第40回[[東京モーターショー]]において、DPF触媒を併用した、次世代型の尿素SCRシステムを出品した。 2010年、クオンのマイナーチェンジ時に併用式システムを導入。同年バスにおいても併用式システムに移行したがこちらは後述の「BlueTec」であるためUDのものとは異なる。 同2010年、中型トラック・[[UD・コンドル|コンドル]]のフルモデルチェンジ時に、中型車でもクラス初のシステム導入を行なった。 UD・ふそう両社のAdBlue補給可能箇所を合計するとと全国で1,500箇所に上る<ref>{{Cite news|url=http://response.jp/issue/2007/0813/article97768_1.html|title=【三菱ふそう スーパーグレート 改良新型】尿素水の補給頻度|publisher=レスポンス|date=2007-08-13}}</ref>が、下述するようにさらに追随するメーカーが増えたこと、またそれによるシステム自体の普及によりAdBlueを補給可能な[[ガソリンスタンド|給油所]]も増えたことで補給可能箇所は大幅に増加している。

==== 三菱ふそうトラック・バス ====
当初は独自に開発を進めていたが、[[三菱リコール隠し|リコール問題]]で中止。その後、日産ディーゼルの「FLENDS」の供給を受けることで合意した。2010年より、[[ダイムラー (自動車メーカー)|ダイムラー]]グループの[[メルセデス・ベンツ]]と同じ「'''BlueTec'''（ブルーテック） 」を導入した。同年に発売されたスーパーグレートと大型バス（2011年までUDにも供給）に搭載された。これも併用式システムを採用している。同2010年、小型トラックの[[三菱ふそう・キャンター|キャンター]]のフルモデルチェンジに合わせ、「BlueTec」を導入。翌[[2011年]]、中型トラックの[[三菱ふそう・ファイター|ファイター]]、[[マイクロバス]]の[[三菱ふそう・ローザ|ローザ]]、中型バスの[[三菱ふそう・エアロミディMK|エアロミディMK]]のマイナーチェンジに合わせて、それぞれ導入された。

==== 日野自動車 ====
2010年、独自のクリーンディーゼルシステム「'''AIR LOOP'''（エアループ）」を開発し、尿素SCRと[[ディーゼル微粒子捕集フィルター|DPR]]の併用式も採用される<ref>{{Cite news|url=http://www.hino.co.jp/news_release/58.html |title=日野自動車「自動車技術展　人とくるまのテクノロジー展2010」に先進のクリーンディーゼルシステム「AIR LOOP」、先進安全テクノロジーなどを出展|date= 2010-05-14|publisher=日野自動車ニュースリリース}}</ref>。同年4月に発売された、大型トラックの[[日野・プロフィア|プロフィア]]に尿素SCR併用型を搭載。その後、中型トラックの[[日野・レンジャー|レンジャー]]にも搭載した。同2010年7月、大型貸切・高速バスの[[日野・セレガ|セレガ]]と、セレガとの統合モデルである[[いすゞ・ガーラ]]（いずれも12m車のみ）にも搭載された。2011年、「AIR LOOP」を[[日野・セレガ|セレガハイブリッド]]に搭載し、ポスト新長期規制に適合<ref>{{Cite news|url=http://www.hino.co.jp/news_release/142.html |title=日野自動車、大型観光バス「日野セレガ ハイブリッド」を改良し平成21年（ポスト新長期）排出ガス規制に適合させ新発売|date= 2011-10-04|publisher=日野自動車ニュースリリース}}</ref>。

2017年7月から8月にかけて、中型バスの[[日野・メルファ|メルファ]]<ref>{{Cite news|url=https://www.hino.co.jp/corp/news/2017/20170704.html|title=日野自動車、中型バス「日野メルファ」を改良して新発売|publisher=日野自動車|date=2017-07-04}}</ref>と、大型路線バスの[[日野・ブルーリボン#2SG-HL2A*BP (前期型)|ブルーリボンハイブリッド]]<ref>{{Cite news|url=https://www.hino.co.jp/corp/news/2017/20170808.html|title=日野自動車、路線バスを改良して新発売|publisher=日野自動車|date=2017-08-08}}</ref>（それぞれ統合車種となる[[いすゞ・ガーラミオ]]<ref>{{PDFlink|[https://www.isuzu.co.jp/newsroom/assets/pdf/20170714_01.pdf]}}</ref>と[[いすゞ・エルガ#2代目（HL系）|いすゞ・エルガハイブリッド]]<ref>{{PDFlink|[https://www.isuzu.co.jp/newsroom/assets/pdf/20180413_02.pdf]}}</ref>も同様）、同年12月には小型路線バスの[[日野・ポンチョ|ポンチョ]]に尿素SCR併用型をそれぞれ搭載。2019年7月、マイクロバスでトヨタ自動車からのOEM車種である[[日野・リエッセ|リエッセII]]にも尿素SCRとDPRを併用したシステムが搭載された（なお同車種のエンジンは日野自動車製である）。

==== いすゞ自動車 ====
[[ファイル:Busscr.jpg|thumb|right|250px|エルガの側面。軽油の給油口（前輪上）とAdBlueの給水口（後輪の前寄り）が明記されている。<br />（2KG-LV290N4・船橋新京成バス）]]
[[いすゞ自動車]]は、第36回[[東京モーターショー]]に尿素SCRシステム搭載車を参考出品したが、尿素水の供給インフラの整備が充分でないため時期尚早と判断。第40回東京モーターショーに、尿素水噴射に圧縮空気を必要としない次世代の尿素SCRシステムを出品。

2010年5月、DPF触媒と尿素SCRの併用式によるシステムを導入し、大型トラックの[[いすゞ・ギガ|ギガ]]、中型トラックの[[いすゞ・フォワード|フォワード]]のマイナーチェンジ時に搭載（フォワードは一部車種のみ）。これにより、日本国内の大型商用車メーカーが全て尿素SCRシステムの導入を完了したことになる。同2010年8月、大型バスの[[いすゞ・エルガ|エルガ]]と、エルガとの統合モデルである[[日野・ブルーリボン#ブルーリボンII|日野・ブルーリボンII]]にもギガ・フォワードと同じシステムが搭載された。2017年8月、中型バスの[[いすゞ・エルガミオ|エルガミオ]]と、エルガミオとの統合モデルである[[日野・レインボー]]にも搭載された。2018年3月、小型トラックの[[いすゞ・エルフ|エルフ]]にも搭載された。

==== マツダ ====
[[マツダ]]は、2009年後半から欧州市場で発売される[[マツダ・CX-7|CX-7]]のディーゼル仕様に、尿素SCRシステムを搭載した<ref>{{Cite news|url=http://www.mazda.co.jp/corporate/publicity/release/2009/200903/090316a.html|title=マツダ、日本メーカー初の乗用車用尿素SCRシステムを開発|publisher=マツダ|date=2009-03-16|archiveurl=https://archive.ph/2DSa|archivedate=2012-08-04}}</ref>。しかし、独自技術によりこのシステムを不要としたクリーンディーゼル「[[マツダ・SKYACTIV-D|SKYACTIV-D]]」（2012年発売の[[マツダ・CX-5|CX-5]]から搭載）を開発したため、以降はOEM供給を受ける車種（トヨタ：[[トヨタ・ハイエース|ハイエース]] / [[トヨタ・レジアスエース|レジアスエース]]→[[マツダ・ボンゴ|ボンゴブローニイバン]]、いすゞ：エルフ→[[マツダ・タイタン|タイタン]]など）などに限られている。

==== トヨタ自動車 ====
[[トヨタ自動車]]は、2015年に登場した[[トヨタ・GDエンジン|GD型エンジン]]に、尿素SCRシステムを搭載している（前述のハイエース / レジアスエース等に搭載）。2019年には日野自動車製エンジンを搭載した[[トヨタ・コースター|コースター]]にも搭載され、エンジンの供給元である日野自動車にも同車種を供給している。

==== 三菱自動車工業 ====
[[三菱自動車工業]]は、2019年の[[三菱・デリカD:5|デリカD:5]]のビッグマイナーチェンジの際に改良された[[三菱・4N1型エンジン|4N14型エンジン]]に尿素SCRシステムを搭載している。同年には[[三菱・エクリプスクロス|エクリプスクロス]]のクリーンディーゼル車にも搭載されている。

==== 日産自動車 ====
2022年に日産自動車は自社製ディーゼルエンジン開発を中止し、[[日産・キャラバン|キャラバン]]のマイナーチェンジで、商用バンのみを三菱自動車から[[三菱・4N1型エンジン|4N16型]]エンジンの供給を受ける。

<!--==== [[本田技研工業]] ====
{{要出典範囲|[[本田技研工業]]は、触媒中でアンモニアを生成することで尿素水溶液の補給がいらない、まったく新しいNOx触媒を開発。試作車を実験走行させている。|date=2018年6月}}
↑NOx吸蔵還元触媒のことでは？-->

==== その他 ====
[[トラクター]]や[[ホイールローダー]]など、一般道路を走行する[[特殊車両]]に尿素SCRシステム化がされている。[[ヤンマー]]や[[クボタ]]や[[井関農機]]のトラクターの一部車種や、[[小松製作所]]のホイールローダーの一部車種にも、尿素SCRシステムを搭載している。

=== 外国メーカー ===
==== メルセデス・ベンツ ====
[[ファイル:Mercedes-Benz O530 Kanachu in-house number.jpg|thumb|right|250px|メルセデス・ベンツの「BlueTec5」装備車に取り付けられているエンブレム<br />（神奈川中央交通）]]
「BlueTec」（ブルーテック）の名称で展開。三菱ふそうも同様のシステムを導入した。2006年に[[北米]]で発売された「[[メルセデス・ベンツ・Eクラス|メルセデスベンツ・E320 CDI]]」は「ブルーテック」を名乗るものの、大市場である[[カリフォルニア州]]や[[ニューヨーク州]]を始めとする5州の排出ガス規制をクリア出来ず、それらの州での販売は不可能となっている。

日本国内においては、乗用車で2010年2月にV6 3リッターディーゼルエンジンを搭載した「E350 ブルーテック アヴァンギャルド」（セダン・ステーションワゴン）を発売している。2015年には直列4気筒2.2リッターエンジン、2016年7月から直列4気筒2リッターエンジン、[[2018年]]9月から直列6気筒3リッターエンジンをそれぞれ追加して展開し、主要モデルに「○200d」「○220d」「○350d」「○400d」の名称を付して販売されている。2019年には新型AクラスおよびBクラスに、同車種としては日本で初となるディーゼルモデル「[[メルセデス・ベンツ・Aクラス|A200d]]」および「[[メルセデス・ベンツ・Aクラス|B200d]]」を発売した。こちらは欧州の排ガス規制規格である「ユーロ6d」をクリアしている。商用車では、2007年以降に日本にも輸入されている[[連節バス]]の[[メルセデス・ベンツ・シターロ|シターロG]]が、ユーロ5対応の「ブルーテック5」を装備し、2016年以降の日本市場向け新型モデルではユーロ6対応の「ブルーテック6」を装備している。

==== グループPSA（現・ステランティス） ====
[[グループPSA]]（現・[[ステランティス]]）傘下の[[プジョー]]・[[シトロエン]]・[[DSオートモビルズ|DS Automobiles]]は、2013年9月から「BlueHDi」の名称で展開<ref>{{PDFlink|[http://press.citroen.jp/pdf/160712_C4_BHDi.pdf シトロエン、クリーンディーゼル搭載の「C4 FEEL BlueHDi」を発売]}} - プジョー・シトロエン・ジャポン 2016年7月12日</ref>。日本国内では2016年7月にプジョー・シトロエン・DS Automobilesの各ブランドで<ref>{{PDFlink|[http://press.peugeot.co.jp/160712_Peugeot_308Allure_308GT_508GT.pdf プジョー、クリーンディーゼルモデル「BlueHDi」を発売]}} - プジョー・シトロエン・ジャポン 2016年7月12日</ref><ref>{{PDFlink|[http://dspress.citroen.jp/pdf/160712_DS4_BHDi.pdf クリーンディーゼルを搭載した「DS 4 BlueHDi」「DS 4 CROSSBACK BlueHDi」を発売]}} - プジョー・シトロエン・ジャポン 2016年7月12日</ref>発売を開始した。

==== フォルクスワーゲン ====
[[フォルクスワーゲン]]は2015年、排ガス規制の不正ソフトウェアを指摘されたため、今後は全てのディーゼル車種に尿素SCRシステムを取り付けることを表明した<ref>{{Cite news|url=https://response.jp/article/2015/10/15/262074.html|title=VWがディーゼルの環境対策を変更へ…尿素を使用|date= 2015-10-15|publisher=レスポンス}}</ref>

==== 現代自動車（ヒュンダイ→ヒョンデ） ====
[[現代自動車]]は日本に輸出する大型バス・[[ヒュンダイ・ユニバース|ユニバース]]の2011年モデルより、DPF＋SCRの併用式を採用することで[[ポスト新長期規制]]をクリアしている。

== 長所と短所 ==
{{独自研究|section=1|date=2022年11月12日 (土) 20:59 (UTC)}}
=== 長所 ===
* このシステム自体による[[燃費]]の悪化要因が少ない。排ガス対策に[[NOx吸蔵還元触媒]]や[[ディーゼル微粒子捕集フィルター]]（DPF）を利用する方式の場合は、元触媒やフィルターの再生のために追加の燃料噴射（直接DPFに噴射する排気管内噴射、あるいはエンジンで燃焼行程後にシリンダー内に噴射するポスト噴射があるが、後者は実質的には[[アフターファイアー]]に等しい）を行うため、燃費の悪化やポスト噴射方式の場合は[[軽油]]による[[エンジンオイル]]の希釈（潤滑・清浄性能の低下）が問題になるが、尿素SCRシステムだけの場合は、そのような問題は発生しない。
* 燃費の悪化要因が少ないため、燃料コストと尿素水のコストを合算しても、従来型車と比較してランニングコストの上昇はほとんどないか同等である。
* [[NOx吸蔵還元触媒]]や[[ディーゼル微粒子捕集フィルター]]（DPF）と比較して、排気温度が低い状態からでも浄化能力があり、[[耐久性]]も高い。
* [[白金]]などの[[貴金属]]を使わなくてすむため、尿素SCR単体なら低コスト化が図れる。複合式であれば、浄化能力をそれぞれの単体式よりも向上できる。

=== 短所 ===
* 実走行において規制値を大幅に超えるNO<sub>x</sub>を排出することがある<ref>{{Cite news|url=http://mainichi.jp/feature/news/20121126dde041040012000c.html |title=NO<sub>x</sub>:「浄化」後も高濃度 装置劣化？ディーゼル大型車6万台|publisher=毎日新聞|date=2012-11-26|archiveurl=https://archive.ph/cUu44|archivedate=2013-05-01}}</ref>。
* 尿素水タンクおよび噴射システムに加え、システムの前後段に酸化触媒を装着する必要があり、重量増により積載量が減少したり（バスなどの乗用用途であればほぼ問題にならないがトラック等の貨物用途の場合は積載量の減少は輸送効率の悪化に直結する）、必要な運転免許区分が変わったりする{{efn2|例として、当システムが搭載された以降のエルフのシングルキャブ強化ダンプで積載量2トンで4WDを選んだ場合、(限定無し)準中型以上の免許が必須となった上にスペアタイヤ取付スペースが無くなった。}}。
* 尿素と排ガスの燃焼生成物によりマフラー内に堆積物が溜まったりインジェクター（噴射ノズル）詰まりを起こすことがあるため、定期的に清掃が必要となる。[[シアヌル酸]]のような[[トリウレット]]等が原因物質であるため、これらを除去した尿素水も発売されている{{efn2|オプティの「エコツーライト」<ref>[https://opty.co.jp/service/ad-blue/ 株式会社オプティ {{!}} アドブルーと同等品質の尿素水 低価格「エコツーライト」]</ref>等。なお、同社はAdBlueのライセンスを取得して以降はその製品をAdBlueとして販売している。}}。
* アンモニアが排出される危険があるので、排気漏洩防止装置の取り付けが必要。またそれでも構造上排気臭にある程度はアンモニア臭が混ざってしまう。
* メーカー指定以外の尿素水を入れた場合、NO<sub>x</sub>浄化率の低下、フィルターの目詰まり、尿素水が凍結した際にウォーニングランプが点灯するなどのトラブルが発生することがある<ref>{{PDFlink|[https://www.mlit.go.jp/common/000233457.pdf DPF（黒煙除去フィルタ）など後処理装置付き車の正しい使用のお願い]}}国土交通省、いすゞ自動車、日野自動車、三菱ふそうトラック・バス、UDトラックス、全日本トラック協会</ref>。
* 一般車両は走行中に尿素水切れを起こすと継続走行は可能となるが、エンジン停止後の再始動は不可能である<ref name="hilux">{{Cite web|和書|url=https://faq.toyota.jp/faq/show/3963?back=front%2Fcategory%3Ashow&category_id=211&page=1&site_domain=default&sort=sort_adjust_value&sort_order=desc|title=AdBlue（アドブルー）＝尿素水について教えて。|publisher=[[トヨタ自動車]]|accessdate=2022-11-01}}</ref>。[[燃料噴射装置|噴射制御]]に[[エンジンコントロールユニット|ECU]]を利用しているため仮にその状態で再始動が可能だとしても、後述のようにシステム破損等の恐れがある。
* 乗用車に使用する場合は大型車と違い、尿素噴射に圧縮空気が使えない、また小型乗用車では尿素タンクや追加される触媒の取り付けスペースの確保が困難である。
* 排気温度が低いと触媒作用が弱く、動作を停止することがある。低温の浄化作用については他の触媒でも同様の問題を抱える。低温でも効果を発揮するように改良が進められている。
* 尿素水の補充が持続的に必要な為、運転者の負担となる。
* 尿素水を切らしたり尿素水タンク内に異物が混入したり等の原因でシステムが破損した場合、修理費用が高くつく事がある。100万円ほどかかる事例もある。
* システム自体に塗装や油脂類の塗布を行うことは厳禁となっている。これらを行った場合、耐久性の低下、機能不良を引き起こしたり、故障の原因となる<ref>{{PDFlink|[http://www.hino.co.jp/content/dam/hino/common/img/after_service/20141015_4.pdf 尿素SCRシステムへの塗装及び油脂類塗布禁止について]}}日野自動車</ref>。
* 尿素水を誤ってボディや他の部品にこぼした際、尿素水は金属に影響を与えるため損傷の原因となる。個人ユーザーの場合、トヨタ自動車のように販売店にて尿素水を補充するように推奨しているメーカーもある<ref name="hilux" />。

== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
=== 注釈 ===
{{Notelist2}}
=== 出典 ===
{{Reflist|2}}

== 関連項目 ==
* [[UDトラックス]]（旧社名：日産ディーゼル工業）
** [[竹内覚]] - 日産ディーゼル工業（当時）の技術役員で、尿素SCRシステムを開発を指揮した人物の一人
* [[自動車排出ガス規制]]
** [[平成17年排出ガス規制]]
** [[自動車から排出される窒素酸化物及び粒子状物質の特定地域における総量の削減等に関する特別措置法|自動車NOx・PM法]]
** [[ディーゼル車規制条例]]
** [[低排出ガス車認定制度]] / [[重量車燃費基準]]
* [[ディーゼル自動車]]
** [[ディーゼルエンジン]]
** [[噴射ポンプ]] - ディーゼルエンジンの高圧燃料噴射装置（ユニットインジェクター式、コモンレール式など）
* [[排気ガス処理]]
** [[選択触媒還元脱硝装置]]
** [[三元触媒]] / [[NOx吸蔵還元触媒]]
** [[ディーゼル微粒子捕集フィルター]] (DPF)
* [[日本の自動車技術330選]]

== 外部リンク ==
* [http://www.jsae.or.jp/autotech/11-3.php 日本の自動車技術330選　尿素SCRシステム(FLENDS)] - [[公益社団法人]] [[自動車技術会]]
* [https://www.udtrucks.com/ja-jp/trucks/quon/new-cd/fuel-efficiency Quon：燃費] - UDトラックス公式サイト（FLENDSについての記述あり）

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{{公害}}
{{デフォルトソート:にようそSCRしすてむ}}

[[Category:排気システム]]
[[Category:自動車環境技術]]
[[Category:日本の自動車技術180選]]
[[Category:UDトラックスのエンジン|+にようそSCRしすてむ]]
[[Category:尿素]]