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{{出典の明記|date=2018-08}} {{確率分布2 |名前 = 幾何分布 |型 = 質量 |画像/確率関数 = [[画像:geometric pmf.svg|450px]] |画像/分布関数 = [[画像:geometric cdf.svg|450px]] |母数 = <math>0<p<1</math>(成功確率) |母数2 = <math>0<p\le 1</math>(成功確率) |台 = <math>\{1,2,3,\cdots \}</math>{{small|(成功するまでの試行回数)}} |台2 = <math>\{0,1,2,3,\cdots \}</math>{{small|(成功するまでの失敗回数)}} |確率関数 = <math>(1-p)^{k-1} \, p</math> |確率関数2 = <math>(1-p)^k \, p</math> |分布関数 = <math>1-(1-p)^k</math> |分布関数2 = <math>1-(1-p)^{k+1}</math> |期待値 = <math>\frac{1}{p}</math> |期待値2 = <math>\frac{1-p}{p}</math> |中央値 = <math>\left\lceil \frac{-1}{\log_2 (1-p)} \right\rceil</math><br /><math>\frac{-1}{\log_2 (1-p)}</math> が整数でなければ唯一ではない |中央値2 = <math>\left\lceil \frac{-1}{\log_2 (1-p)} \right\rceil -1</math><br /><math>\frac{-1}{\log_2 (1-p)}</math> が整数でなければ唯一ではない |最頻値 = <math>1</math> |最頻値2 = <math>0</math> |分散 = <math>\frac{1-p}{p^2}</math> |分散2 = <math>\frac{1-p}{p^2}</math> |歪度 = <math>\frac{2-p}{\sqrt{1-p}}</math> |歪度2 = <math>\frac{2-p}{\sqrt{1-p}}</math> |尖度 = <math>6+\frac{p^2}{1-p}</math> |尖度2 = <math>6+\frac{p^2}{1-p}</math> |エントロピー = <math>\tfrac{-(1-p)\log_2 (1-p)-p\log_2 p}{p}</math> |エントロピー2 = <math>\tfrac{-(1-p)\log_2 (1-p)-p\log_2 p}{p}</math> |モーメント母関数 = <math>\frac{pe^t}{1-(1-p)e^t}</math>,<br />for <math>t<-\ln(1-p)</math> |モーメント母関数2 = <math>\frac{p}{1-(1-p)e^t}</math> |特性関数 = <math>\frac{pe^{it}}{1-(1-p)\, e^{it}}</math> |特性関数2 = <math>\frac{p}{1-(1-p)\, e^{it}}</math> }} '''幾何分布'''(きかぶんぷ、{{lang-en-short|geometric distribution}})は、[[離散確率分布]]で、次の2通りの定義がある。 * [[ベルヌーイ試行]]を繰り返して初めて成功させるまでの試行回数 {{mvar|X}} の分布。台は {{math|{1, 2, 3, …{{)}}}}. * ベルヌーイ試行を繰り返して初めて成功させるまでに失敗した回数 {{math|''Y'' {{=}} ''X'' − 1}} の分布。台は {{math|{0, 1, 2, 3, …{{)}}}}. 問題とする事柄によってこれら2つの幾何分布から都合の良い方を選ぶ。混同を避けるために幾何分布について言及するときは定義を明らかにするのが賢明である。しかし多くの場合前者({{mvar|X}} の分布)を指す。 各成功確率 {{mvar|p}} である独立ベルヌーイ試行について :<math>\Pr (X=k)=p(1-p)^{k-1}, \qquad \Pr (X\le k)=1-(1-p)^k</math> {{math|(''k'' {{=}} 1, 2, 3, …}}), :<math>\Pr (Y=k)=p(1-p)^k ,\qquad \Pr (Y\le k)=1-(1-p)^{k+1}</math> ({{math2|''k'' {{=}} 0, 1, 2, 3, …}}). 例えば、サイコロの1の目が出るまで繰り返し投げるとする。{{math2|''p'' {{=}} {{sfrac|1|6}}}} の幾何分布に従うといい、それの台は {{math|{1, 2, 3, …{{)}}}} である。 == 性質 == 確率変数 {{mvar|X}} の[[期待値]]と[[分散 (確率論)|分散]]は、 :<math>\operatorname{E} (X)=\frac{1}{p}, \qquad \operatorname{Var} (X)=\frac{1-p}{p^2}.</math> 確率変数 {{mvar|Y}} の期待値と分散は、 :<math>\operatorname{E} (Y)=\frac{1-p}{p}, \qquad \operatorname{Var} (Y)=\frac{1-p}{p^2}.</math> == 無記憶性 == 幾何分布の重要な性質として、無記憶性と呼ばれるものがある。幾何分布では、いかなる成功確率 {{mvar|p}} に対しても :<math>\forall n,k \in \mathbb{N}, \ \ \ P(X>n+k \mid X>n)=P(X>k)</math> なる等式が成り立つ。これは[[コイントス]]を例にすると、コイントスを繰り返して少なくとも {{mvar|n}} 回表が出なかったという情報が与えられたときに、表が出るまでに投げる回数が {{math|''n'' + ''k''}} を超える[[条件付き確率]]は、情報が与えられない場合の確率(すなわち、今すべてを忘れて改めてコイントスを開始して、表が出るまでに投げる回数が {{mvar|k}} 回を超える確率)に等しいという意味である。 各種の[[賭博|ギャンブル]]において負けが続くと、しばしば「運がたまっている」とか「そろそろ勝ちが巡ってくる」といった考えに陥りがちである。しかし、試行の[[独立 (確率論)|独立性]]を仮定する限りにおいては、この考えは[[誤謬]]であり、負けが続いているという情報は未来の確率に何の影響も与えないということが、無記憶性からいえる。 この逆、すなわち無記憶性を持つ離散型確率分布が幾何分布のみであることも、比較的容易に示される。 == ゼータ分布との関係性 == 幾何分布の確率質量関数は {{math|(1 − ''p''){{sup|''k''}}}} に比例するが、{{math2|''k'' ≥ 1}} に限定し {{mvar|k}} の対数を取ると <math>(1-p)^{\log k} =k^{\log (1-p)}</math> となり、<math>s=-\log (1-p)</math> と置いた上で、{{math|''s'' > 1}} であれば、さらに {{mvar|p}} に依存した数をかけて確率分布にすることにより{{ill2|ゼータ分布|en|Zeta distribution}} <math>k^{-s} /\zeta (s)</math> になる。{{math|''s'' {{=}} 1}} ならば {{mvar|k}} に上限を設けることで[[ジップ分布]]になる。 == 関連項目 == *[[ベルヌーイ過程]] *[[負の二項分布]] *[[指数分布]] {{確率分布の一覧}} {{DEFAULTSORT:きかふんふ}} [[Category:確率分布]] [[Category:数学に関する記事]]
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