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{{出典の明記|date=2011年7月}} '''応答スペクトル'''(おうとうスペクトル、{{Lang-en-short|response spectrum}}<ref>{{Cite book|1 =和書|author =[[文部省]]|coauthors =[[日本建築学会]]編|title =学術用語集 建築学編|edition =増訂版|url =http://sciterm.nii.ac.jp/cgi-bin/reference.cgi|year =1990|publisher =日本建築学会|isbn =4-8189-0355-8|page =}}{{リンク切れ|date=2017年10月 |bot=InternetArchiveBot }}</ref>)は、[[固有周期]]を有する1自由度振動系に波形を入力し、縦軸に応答の最大値、横軸に固有周期(または固有周波数)をとってグラフ化したものである<ref>澤田純男「{{PDFlink|[https://www.jsce.or.jp/library/eq10/book/44200/0017.pdf 振動と応答スペクトル]}}」 </ref>。 [[地震]]における[[地震動]]の特徴を表現するために用いられ、この場合には、地震動をバネとマスとからなる線形の1自由度系に作用させて[[強制振動]]を起こし、その応答の最大値を1自由度系の固有周期毎に求めてグラフ化したものになる。なお、1自由度系に設定する[[減衰]]の大きさに応じてスペクトル形状が変化するため、与えている減衰の大きさは通常明記されている。 対象とする構造物の固有周期が分かる場合には、近似的にではあるが計算をすることなく応答スペクトルから直接応答の最大値を知ることもできる。 == 応答スペクトルの種類 == 応答スペクトルは1自由度系の応答の最大値を縦軸に、1自由度系の固有周期または固有振動数を横軸にとったものであるため、縦軸にとる応答の選び方によって様々なスペクトルが考えられる<ref>[https://www.jishin.go.jp/resource/terms/tm_response_spectrum/ 応答スペクトル] 地震本部</ref>。 === (絶対)加速度応答スペクトル === 縦軸に1自由度系の絶対[[加速度]]応答の最大値をとった応答スペクトル。Saと表記される。[[耐震設計]]で入力[[地震動]]を表現する場合に通常使われることから、断りなく応答スペクトルと書かれている場合は加速度応答スペクトルである場合が多い。短周期側では地震動の[[最大加速度]]に漸近し、長周期側では周期Tに対して1/T²でゼロに漸近する。 === (相対)変位応答スペクトル === 縦軸に相対変位応答の最大値をとった応答スペクトル。Sdと表記される。加速度応答スペクトルとは逆の特徴をもち、短周期側では周期Tに対してT²でゼロに漸近する一方、長周期側では地震動の[[最大変位]]に漸近する。 === (相対)速度応答スペクトル === 縦軸に相対速度応答の最大値をとった応答スペクトル。Svと表記される。長周期地震動による構造物への応答性状の違いをみるために使われることが多い。短周期側では周期Tに対してTでゼロに漸近し、長周期側では地震動の[[最大速度]]に漸近する。なお、0.1秒から2.5秒までの速度応答スペクトルの平均値はSI値とよばれる。 === 疑似速度応答スペクトル === [[周波数スペクトル|フーリエスペクトル]]では加速度の一階積分である速度のフーリエスペクトルを求める場合に、加速度フーリエスペクトルにT/2<math>\pi</math>を掛けて求めても構わない。ところが、応答スペクトルの場合は加速度応答スペクトルにT/2<math>\pi</math>を掛けても速度応答スペクトルに理論的には一致しない。そこで、加速度応答スペクトルからこのようにして求めた応答スペクトルを疑似速度応答スペクトルとよび、pSvと表記される。厳密には速度応答スペクトルと一致しないが短周期側では速度応答スペクトルとほぼ等しく、かつ長周期側では周期Tに対して1/Tでゼロに漸近する。このため、本質的には加速度応答スペクトルでありながらも、スペクトルのピークが明瞭になる特徴を持っている。 == 脚注 == {{脚注ヘルプ}} {{Reflist}} {{Architecture-stub}} {{デフォルトソート:おうとうすへくとる}} [[Category:振動と波動]] [[Category:構造力学]] [[Category:振動工学]] [[Category:地震学]]
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