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{{WikipediaPage||Wikipedia:信頼できる情報源}} '''情報源'''(じょうほうげん)には主に次の2つの意味がある。 # [[情報]]の提供者、入手元、入手経路、発信源(ソース、{{lang-en-short|information source}})。例えば、[[歴史]]においては[[史料]]({{lang-en-short|historical source}})、調査・研究においては[[資料]]({{lang-en-short|source text}})。[[報道|ジャーナリズム]]においては、[[取材源]]{{enlink|Journalism sourcing}}。 # [[情報理論]]の概念。 == 情報の提供者、史料、資料 == ===様々な情報源=== 情報源としては例えば次のようなものがある{{sfn|ジーゲルミューラー|ケイ|2006|pp=61–99}}。 *[[書籍]] - 書籍は一つのテーマを徹底的に論述し、しばしば歴史的な文脈の中で具体的な反論を提起しており有益である{{sfn|ジーゲルミューラー|ケイ|2006|pp=61–99}}。 *[[定期刊行物]] - 定期的に刊行されているもの。一般向けの定期刊行物もあるが、専門家向けの定期刊行物([[専門誌]])もある。[[季刊誌]]、[[月刊誌]]、週刊誌など。 *[[新聞]] - 議論の行う時にはしばしば最新の情報、タイムリーな情報が必要だが、新聞はそうした情報源として優れている{{sfn|ジーゲルミューラー|ケイ|2006|pp=61–99}}。 *[[年鑑]]とデータブック - 具体的な[[統計]]を探すのに適しており、それを書籍で探すよりも時間の節約になることが多い{{sfn|ジーゲルミューラー|ケイ|2006|pp=61–99}}。 *[[政府刊行物]] - [[政府]]側の見解や、政府が把握している情報を調べるのに適した情報源。委員会や公聴会などにおける[[専門家]]の発言などを知るのにも役立つことがある。 *人物による口頭での発言、証言 - [[裁判]]などでは人の[[証言]]が決定的な根拠となることも多い。 ===信頼性の検討=== 情報源に着目しつつ情報の内容を確認することによって、得られた情報の内容の信頼性を吟味することもできる。ひとつは、同じ情報源から得られる別の記述と整合性があるか、また、別の情報源から得られる記述・証言と整合性があるかを確かめる{{sfn|ジーゲルミューラー|ケイ|2006|pp=61–99}}。この2つの作業によって信頼性を吟味することができるのである{{sfn|ジーゲルミューラー|ケイ|2006|pp=61–99}}。ジーゲルミューラーは前者を「内的整合性」後者を「外的整合性」という用語で呼んでいる{{sfn|ジーゲルミューラー|ケイ|2006|pp=61–99}}。 同一の情報源からの情報でありながら別の箇所の記述と整合性を欠いている場合は、その情報源の信頼性に疑問符がつくことになる{{sfn|ジーゲルミューラー|ケイ|2006|pp=61–99}}。不整合があるということは、何らかの不注意や上滑りな分析がそこに含まれている可能性を示唆している{{sfn|ジーゲルミューラー|ケイ|2006|pp=61–99}}。 [[裁判]]においては[[検察官]]や[[弁護士]]は証人の発言の内的整合性に特に注意を払う{{sfn|ジーゲルミューラー|ケイ|2006|pp=61–99}}。内的整合性がない、との指摘で証人の発言内容の信頼性は下がってしまうのである{{sfn|ジーゲルミューラー|ケイ|2006|pp=61–99}}。 [[中絶]]を巡る議論でも、中絶賛成派が論拠に持ち出す話の内部整合性のなさが中絶反対派から批判されることがある{{sfn|ジーゲルミューラー|ケイ|2006|pp=61–99}}。母体の生命を保護するために中絶を認めるべきだとしておきながら胎児の生命は失っても問題ないとするのでは、生命の普遍性という観点からは内部整合性を欠いているのである{{sfn|ジーゲルミューラー|ケイ|2006|pp=61–99}}。 外部整合性について言うと、独立した、別々の情報源からの情報と整合性があるかどうかを調べてみる、ということである{{sfn|ジーゲルミューラー|ケイ|2006|pp=61–99}}。ある人の発言が他の様々な情報源の著しく食い違い支持者が全くない場合は、その発言を根拠としてしまうことには問題が出てくる{{sfn|ジーゲルミューラー|ケイ|2006|pp=61–99}}。ジーゲルミューラーによれば、複数の情報源で情報に食い違いがある場合でも、ただちに情報元の信頼性がすっかり失われてしまうわけではないが、問題となっている主題に関しては複数の情報元のどれがより信頼できるのか検討が必要となってくるという{{sfn|ジーゲルミューラー|ケイ|2006|pp=61–99}}。 外的整合性の有無は根拠を保証する肯定的な使い方も、根拠を拒否する否定的な使い方もできる{{sfn|ジーゲルミューラー|ケイ|2006|pp=61–99}}。歴史学者のルイ・ゴットシャルクは「独立的実証」という概念について次のように説明している{{sfn|ジーゲルミューラー|ケイ|2006|pp=61–99}}。「[[歴史学者]]が用いる一般的な規則というのは、二人以上の信頼できる証人の独立した証言に基づく事項だけを、[[歴史]]的なものとして受け入れることである」。二つの独立した(無関係な)情報源から同一の意見や前提が得られ、それを根拠として用いれば、より高い信頼性が得られるのである{{sfn|ジーゲルミューラー|ケイ|2006|pp=61–99}}。 == 情報理論 == {{出典の明記|section=1|date=2011-11}} {{main|情報理論}} [[情報理論]]においては、情報源とは[[ビット]]列(もしくはより一般になんらかのシンボルの有限列)が、選ばれるもととなる空間の事{{要出典|date=2011-11}}。より厳密に言えば、シンボルの有限列全体の空間とその上の[[確率分布]]の組のこと。シンボルの有限列はその確率分布に従って選ばれる{{要出典|date=2011-11}}。 代表的な情報源として次のものがある: 無記憶情報源とは、各シンボルが統計的に[[独立 (確率論)|独立]]に発生する情報源である。この種の情報源は、各シンボルの生起確率 <math>P(s_1), ..., P(s_n)</math> が与えられることにより一意に定まる。この情報源のシンボルあたりの平均情報量のことを[[エントロピー]]という。エントロピーの最大値は、<math>\log_2 n</math> [[情報量#単位|シャノン]]であり、それは各シンボルの生起確率が等しいとき( <math>\frac{1}{n}</math> ずつのとき)である{{要出典|date=2011-11}}。 <math>m</math> 重マルコフ情報源とは、各シンボルの生起確率がその直前に生じた <math>m</math> 個のシンボルに依存する、<math>m</math> 重[[マルコフ過程]]とみなせる情報源のことである。特に、<math>m=1</math> のとき、単純マルコフ情報源という{{要出典|date=2011-11}}。 エルゴード情報源とは、[[エルゴード理論|エルゴード性]]を満たす情報源のことである。 == 出典 == {{脚注ヘルプ}} {{Reflist}} == 参考文献 == <!-- 実際に参考にした文献一覧 --> *{{cite book|和書|first1=ジョージ|last1=ジーゲルミューラー|first2=ジャック|last2=ケイ|title=議論法: 探求と弁論|edition=第三版|publisher=花書院|year=2006|isbn=4938910896|ref=harv}} == 関連項目 == <!-- 関連するウィキリンク、ウィキ間リンク --> {{Normdaten}} {{DEFAULTSORT:しようほうけん}} [[Category:記録]] [[Category:情報|*]]
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