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'''摩擦速度'''(まさつそくど、{{lang-en-short|shear velocity}}、{{lang-en-short|friction velocity}})<ref>学術用語集 土木工学編(増訂版) では shear velocity を摩擦速度としており、学術用語集 気象学編(増訂版)では friction velocity の訳を摩擦速度としている。{{Cite book|title=学術用語集|url=https://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=200906073434881815|publisher=[[文部科学省]]・[[国立情報学研究所]]}}</ref>は[[せん断応力]]を[[速度]]の単位を用いて書き直された速度である。[[流体力学]]において[[流体]]の真の速度と流体層間の速度の比較によく用いられる。'''剪断速度'''(せんだんそくど)や'''シアー速度'''とも表現される。 == 概要 == 摩擦速度は流体における[[せん断|シアー]]に伴う運動を記述するために用いられる。以下のような現象の記述に使用される。 * 流体中の[[粒子]]や[[トレーサー]]、[[汚染物質]]などの[[拡散]]と分散 * 流れの境界付近における速度分布([[境界層#壁法則|壁法則]]も参照のこと) * [[水路]]における[[土壌|土砂]]の移動 摩擦速度は流体中のシアーや分散の速度分布を考える上でも有効である。摩擦速度は分散と[[掃流運搬物質]]の輸送速度によく比例する。一般的に摩擦速度は平均流速の5%から10%の間と定められている。 河川の場合では、摩擦速度は[[マニング公式]]を用いて計算される。 :<math>u^\star=\langle u\rangle n g^{\frac{1}{2}} R_h^{- \frac{1}{6}}</math> * <math>n</math> はGauckler-Manning係数(マニングの[[粗度係数]])。<math>n</math> の次元は省略されることが多いが、無次元ではなく、次のような時間と長さで表現される次元を持つ。 : <math>T L^{- \frac{1}{3}}</math> * <math>R_h</math> は[[水力直径|水力半径]] 特定の河川における <math>n</math> や <math>R_h</math> を探す代わりに、ほとんどの河川では <math>u^\star</math> は <math>\langle u\rangle</math> の 5% から 10% の間であることに注意して、とりうる値の範囲を調べることもできる。 一般的な場合では次のように表せる。 :<math>u_{\star}=\sqrt{\frac{\tau}{\rho}}</math> ここで <math>\tau</math> は流体中の任意の層におけるせん断応力で、<math>\rho</math> は流体の[[密度]]である。 土砂の輸送においては典型的に、開水路の下部境界で摩擦速度を考える。 :<math>u_{\star}=\sqrt{\frac{\tau_b}{\rho}}</math> ここで <math>\tau_b</math> は境界におけるせん断応力である。 摩擦速度は、局所的な速度場とせん断応力場で定義することもできる(上記のような全流路における値とは異なる)。 == [[乱流]]中の摩擦速度 == 摩擦速度は、乱流中の速度の変動成分のスケーリングパラメータとしてよく用いられる<ref name="Schlicting">{{cite book|first1=H. |last1=Schlichting |first2=K. |last2=Gersten |title=Boundary-Layer Theory |year=2004 |edition=8th |publisher=Springer 1999 |isbn=978-81-8128-121-0}}</ref>。 摩擦速度を求める方法の1つとして、[[ナビエ–ストークス方程式|乱流運動方程式]]の[[無次元化]]がある。例えば完全に発達した水路流乱流や[[乱流境界層]]では、境界近傍の流線運動量方程式は次のようになる。 :<math> 0={\nu}{\partial^2 \overline{u}\over \partial y^2}-\frac{\partial}{\partial y}(\overline{u'v'}) </math>. <math>y</math> 方向に一度[[積分]]し、未知の速度スケール <math>u_\star</math> と[[粘性]]長スケール <math>\frac{\nu}{u_\star}</math> で無次元化することで、次式のように表せる。 :<math> \frac{\tau_w}{\rho} = \nu\frac{\partial u}{\partial y} - \overline{u'v'}</math> または :<math> \frac{\tau_w}{\rho u_{\star}^2} = \frac{\partial u^+}{\partial y^+} + \overline{\tau_T^+}</math>. 右辺は無次元変数である。その結果、左辺も無次元となり、乱流変動成分の速度スケールが得られる(前述のとおり)。 :<math>u_{\star} = \sqrt{\frac{\tau_w}{\rho}}</math>. ここで <math>\tau_w</math> は境界面における局所的なせん断応力である。 == [[惑星]]の大気境界層 == [[大気境界層]]の最下部では、水平平均した風速の鉛直分布を記述するため、半経験的な対数則の風速分布がよく使われる。 これを簡略化された式で記述すると次のようになる <center> <math>u(z) = \frac{u_\star}{\kappa} \left[\ln \left(\frac{z-d}{z_0} \right)\right]</math> </center> ここで <math>\kappa</math> は{{仮リンク|カルマン定数|en|Von Kármán constant}}(~0.41) であり、<math>d</math> は変異がゼロとなる平面の高さである。 ゼロ変位平面 <math>d</math> は、[[木|樹木]]や[[建物]]などの[[障害|障害物]]によって風速がゼロになる高さを地上から[[メートル]]単位で表したものである。これは障害物の平均的な高さの 2/3 から 3/4 で近似することができ<ref name="Holmes2015">Holmes JD. Wind Loading of Structures. 3rd ed. Boca Raton, Florida: CRC Press; 2015.</ref>、例えば高さ30mの森林の[[樹冠]]上の風を推定する場合、ゼロ平面変位は <math>d</math> = 20 mと推定することができる。 次のように、2段階の高度 <math>z_1, z_2</math> の風速を知ることで、摩擦速度を取り出すことができる。 <center> <math>u_\star = \frac{\kappa(u(z_2)-u(z_1))}{\ln \left(\frac{z_2-d}{z_1-d} \right)}</math> </center> 観測機器の性能限界と平均値の理論から、高度 <math>z_1, z_2</math> は測定値に十分な差があるところを選ぶ必要がある。 2つ以上の測定値がある場合は、上式に測定値をフィッティングして、摩擦速度を求めることができる。 == 参考文献 == * {{Cite web|last=Whipple |first=K. X. |date=2004 |title=III: Flow Around Bends: Meander Evolution |series=12.163 Course Notes |website=MIT |url=http://ocw.mit.edu/courses/earth-atmospheric-and-planetary-sciences/12-163-surface-processes-and-landscape-evolution-fall-2004/lecture-notes/3_flow_around_bends.pdf|accessdate=2022-02-02}} == 脚注 == {{Reflist}} == 関連項目 == * [[境界層]] * [[層流]] {{DEFAULTSORT:まさつそくと}} [[Category:流体力学]] [[Category:地球物理学]] [[Category:地形学]] [[Category:堆積学]]
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