斉次座標環のソースを表示
←
斉次座標環
ナビゲーションに移動
検索に移動
あなたには「このページの編集」を行う権限がありません。理由は以下の通りです:
この操作は、次のグループに属する利用者のみが実行できます:
登録利用者
。
このページのソースの閲覧やコピーができます。
[[代数幾何学]]において、与えられた次元 ''N'' の[[射影空間]]の[[代数多様体|部分多様体]]として与えられる[[代数多様体]] ''V'' の'''斉次座標環'''(せいじざひょうかん、homogeneous coordinate ring)''R'' は定義によって[[商環]] :''R'' = ''K''[''X''<sub>0</sub>, ''X''<sub>1</sub>, ''X''<sub>2</sub>, ..., ''X''<sub>''N''</sub>]/''I'' ただし ''I'' は ''V'' を定義する[[斉次イデアル]]、''K'' は ''V'' がそれ上定義されているような[[代数的閉体]]、そして :''K''[''X''<sub>0</sub>, ''X''<sub>1</sub>, ''X''<sub>2</sub>, ..., ''X''<sub>''N''</sub>] は ''N'' + 1 変数 ''X''<sub>i</sub> の[[多項式環]]である。したがって多項式環は射影空間自身の斉次座標環であり、変数は(射影空間の下にある[[ベクトル空間]]の)与えられた基底の選択の{{仮リンク|斉次座標|en|homogeneous coordinates}}である。基底の選択はこの定義が intrinsic でないことを意味するが、[[対称代数]]を使ってそのようにすることができる。 == 定式化 == ''V'' は多様体 (variety) と仮定されているから[[既約代数的集合]]であるから、イデアル ''I'' は[[素イデアル]]であるように選べて、''R'' は[[整域]]である。同じ定義は一般の斉次イデアルに対して使えるが、このとき得られる座標環は 0 でない[[冪零元]]や他の[[零因子]]を含むかもしれない。[[概型|スキーム論]]の観点から、これらのケースを [[:en:Proj construction|Proj construction]] の手段によって同じ足場の上で扱うことができる。 斉次イデアル ''I'' と多様体の間の対応はすべての ''X''<sub>''i''</sub> で生成されたイデアル ''J'' を含まないイデアルに対して全単射である。すべての斉次座標が射影空間のある点で消えることができるわけではないから ''J'' は空集合に対応する。この対応は[[体上有限生成環の理論#ヒルベルトの零点定理|ヒルベルトの零点定理]]として知られている。 == 分解と syzygy == [[ホモロジー代数]]の手法の代数幾何学への応用において、多項式環上の[[次数加群]]と考えて ''R'' の[[射影分解|自由分解]]を適用することは(現代の用語は異なるが)[[ヒルベルト]]以来の伝統である。これは{{仮リンク|syzygy|en|Syzygy (mathematics)}}、すなわちイデアル ''I'' の生成元の間の関係についての情報をもたらす。古典的な観点では、そのような生成元は単に ''V'' を定義するために書き下す方程式である。''V'' が[[超曲面]]であれば 1 つの方程式だけが必要で、{{仮リンク|完全交叉|en|complete intersection}} (complete intersection) に対しては方程式の数を余次元にとれる。しかし一般の射影多様体はそんなに透明な定義方程式集合をもたない。例えば[[標準バンドル|標準曲線]]や{{仮リンク|アーベル多様体を定義する方程式|en|equations defining abelian varieties}}の、詳細な研究はこれらのケースを扱う系統的な技術の幾何学的な興味を示す。主題はまた古典的な形式での{{仮リンク|除去理論|en|elimination theory}}からも出る。そこでは ''I'' を法とした還元がアルゴリズム的過程になることになっている(今では実際的応用で[[グレブナー基底]]によって扱われる)。 一般的な理由のために ''K''[''X''<sub>0</sub>, ''X''<sub>1</sub>, ''X''<sub>2</sub>, ..., ''X''<sub>''N''</sub>] 上の次数加群としての ''R'' の自由分解が存在する。分解が''極小'' (minimal) であるとは、分解における[[自由加群]]の各加群の射 :φ:''F''<sub>''i''</sub> → ''F''<sub>''i'' − 1</sub> における像が ''JF''<sub>''i'' − 1</sub> にあるということである。[[中山の補題]]の結果によってこのとき φ は ''F''<sub>''i'' − 1</sub> において生成系の極小集合の ''F''<sub>''i''</sub> の与えられた基底をとる。''極小自由分解'' (minimal free resolution) の概念は次のような強い意味で well-defined である。そのような分解は([[チェイン複体]]の同型[[up to|を除いて]])一意であり任意の自由分解において[[直和]]として現れる。''R'' に内在的なこの性質によって'''次数ベッチ数''' (graded Betti numbers) の定義ができる。すなわち ''F''<sub>''i''</sub> から来る次数 ''j'' の像の数である β<sub>''i, j''</sub>(より正確には、斉次多項式の行列として φ を考えることによって、右から帰納的に得られる次数によって増加するその斉次次数の成分の数)。換言すればすべての自由加群における重さは分解から推論することができ、次数ベッチ数は分解の与えられた加群の与えられた重さの生成元の数を数える。与えられた射影埋め込みにおける ''V'' のこれらの不変量の議論は、曲線の場合にさえ、研究領域である<ref>[[:en:David Eisenbud|David Eisenbud]], ''The Geometry of Syzygies'', (2005, ISBN 978-0-387-22215-8), pp. 5–8.</ref>。 これらは極小自由分解が明示的に知られている例である。{{仮リンク|有理正規曲線|en|rational normal curve}}に対してそれは [[:en:Eagon–Northcott complex|Eagon–Northcott complex]] である。射影空間における[[楕円曲線]]に対して分解は Eagon–Northcott complex の{{仮リンク|写像錐|en|mapping cone of complexes}}として構成できる<ref>Eisenbud, Ch. 6.</ref>。 == 正則性 == [[:en:Castelnuovo–Mumford regularity|Castelnuovo–Mumford regularity]] は射影多様体を定義するイデアル ''I'' の極小分解を読み取ることができる。''i'' 番目の加群 ''F''<sub>''i''</sub> の帰属した「シフト」 ''a''<sub>''i'', ''j''</sub> の言葉でいえば、それは ''a''<sub>''i'', ''j''</sub> − ''i'' の ''i'' 上の最大値である。それゆえそれは分解で左に動く(線型 Syzygy のみ)のでシフトが 1 だけ増大するとき小さい<ref>Eisenbud, Ch. 4.</ref>。 == 射影正規性 == その射影埋め込みにおける多様体 ''V'' は ''R'' が[[整閉整域|整閉]]であるときに'''射影的に正規''' (projectively normal) である。この条件は ''V'' が{{仮リンク|正規多様体|en|normal variety}} (normal variety) であることを意味するが、逆は正しくない。射影正規性の性質は、3次元における有理四次曲線の例によって示されるように、射影埋め込みに依存する<ref>Robin Hartshorne, ''Algebraic Geometry'' (1977), p. 23.</ref>。別の同値な条件は{{仮リンク|自明直線束|en|tautological line bundle}} (tautological line bundle) ''L'' によって射影空間上切りだされる ''V'' の{{仮リンク|因子の線型系|en|linear system of divisors}}と ''d'' = 1, 2, 3, ... に対してその ''d'' 乗の言葉による。''V'' が[[非特異]]なとき、それが射影的に正規であることと各そのような線型系が{{仮リンク|完備線型系|en|complete linear system}} (complete linear system) であることは同値である<ref>Hartshorne, p. 159.</ref>。より幾何学的な方法で射影空間上{{仮リンク|セールの捩り層|en|Serre twist sheaf}} (Serre twist sheaf) ''O''(1) として ''L'' を考え、任意の ''k'' に対して構造層 ''O''<sub>''V''</sub> を ''k'' 回捩るのに使うことができる。すると ''V'' は与えられた ''k'' に対して ''O''(''k'') の大域断面が ''O''<sub>''V''</sub>(''k'') の大域断面に全射で写すときに ''k''-正規 (''k''-normal) と呼ばれる。''V'' が 1-正規なら'''線型正規''' (linearly normal) と呼ばれ、射影正規性は ''V'' がすべての ''k'' ≥ 1 に対して ''k''-正規であるという条件である。{{仮リンク|線型正規性|en|Linear normality}}を幾何学的に言うことができる。射影多様体としての ''V'' は真の線型部分空間に自明な方法である場合を除いてより高次元の射影空間から同型[[射影作用素|線型射影]]によって得ることができない。射影正規性はそれを線型正規性の条件に帰着するために十分な {{仮リンク|Veronese 写像|en|Veronese mapping}} を使うことによって同様に翻訳することができる。 ''V'' の射影埋め込みを生じる与えられた[[豊富なラインバンドル|非常に豊富な直線束]]の視点から問題を見ると、そのような直線束([[可逆層]])は埋め込まれた ''V'' が射影正規ならば'''正規的に生成される''' (normally generated) と言う。射影正規性は Green と Lazarsfeld によって定義された条件の列の最初の条件 ''N''<sub>0</sub> である。これのためには :<math>\bigoplus_{d=0}^\infty H^0(V, L^d)</math> は射影空間の斉次座標環上の次数加群と考えられ、極小自由分解が取られる。最初の ''p'' 次数ベッチ数に適用された条件 ''N''<sub>p</sub> はそれらが ''j'' > ''i'' + 1 のときに消えることを要求する<ref>例えば次を見よ。Elena Rubei, ''On Syzygies of Abelian Varieties'', Transactions of the American Mathematical Society, Vol. 352, No. 6 (Jun., 2000), pp. 2569–2579.</ref>。曲線に対して Green は deg(''L'') ≥ 2''g'' + 1 + ''p'' のとき条件 ''N''<sub>''p''</sub> が満たされることを示した。''p'' = 0 に対してこれは [[:en:Guido Castelnuovo|Guido Castelnuovo]] の古典的結果である<ref>Giuseppe Pareschi, ''Syzygies of Abelian Varieties'', Journal of the American Mathematical Society, Vol. 13, No. 3 (Jul., 2000), pp. 651–664.</ref>。 == 関連項目 == *[[射影多様体]] *[[ヒルベルト多項式]] == 脚注 == {{Reflist}} == 参考文献 == *[[Oscar Zariski]] and [[:en:Pierre Samuel|Pierre Samuel]], ''Commutative Algebra'' Vol. II (1960), pp. 168–172. {{DEFAULTSORT:せいしさひようかん}} [[Category:代数多様体]] [[Category:数学に関する記事]]
このページで使用されているテンプレート:
テンプレート:Reflist
(
ソースを閲覧
)
テンプレート:仮リンク
(
ソースを閲覧
)
斉次座標環
に戻る。
ナビゲーション メニュー
個人用ツール
ログイン
名前空間
ページ
議論
日本語
表示
閲覧
ソースを閲覧
履歴表示
その他
検索
案内
メインページ
最近の更新
おまかせ表示
MediaWiki についてのヘルプ
特別ページ
ツール
リンク元
関連ページの更新状況
ページ情報