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{{出典の明記|date=2012年2月}} '''時不変系'''(じふへんけい、{{lang-en|time-invariant system}})は、その出力が時間に明示的に依存していない系である。入力信号 <math>x</math> によって出力 <math>y</math> が生成されるとき、時間をシフトさせた入力 <math>t \mapsto x(t + \delta)</math> では出力も <math>t \mapsto y(t + \delta)</math> となり、同じだけ時間をシフトしたものとなる。 形式的には、<math>S</math> をシフト作用素としたとき(<math>S_\delta x(t) = x(t-\delta)</math>)、次が成り立つ <math>T</math> を時不変作用素と呼ぶ。 :<math>T(S_\delta x) = S_\delta (T x)</math> この属性は、系の伝達関数が時間の関数ではなく、入力と出力だけで表される場合に満足される。また、概略的に表すと次のようになる。 : 系が時不変であるとき、その系のブロックは任意の遅延について可換である。 == 単純な例 == 系が時不変かどうかを判定する例を示すため、次の2つの系を考える。 * 系 A: <math>y(t) = t\cdot x(t)</math> * 系 B: <math>y(t) = 10\cdot x(t)</math> 系 A は <math>x(t)</math> と <math>y(t)</math> 以外の部分で明示的に ''t'' に依存しているので、[[時変系|時変]]である。一方系 B は明示的に ''t'' に依存していないので、時不変である。 == 形式的な例 == 次に A と B の系がなぜ上述のように言えるのかを、形式的な証明によって示す。証明するために、第二の定義(系が時不変であるとき、その系のブロックは任意の遅延について可換である)を利用する。 系 A: : 遅延のある入力 <math>x_d(t) = \,\!x(t + \delta)</math> を与えると、次のようになる。 ::<math>y_1(t) = t\, x_d(t) = t\, x(t + \delta)</math> : ここで出力を <math>\delta</math> のぶんだけ遅延させる。 ::<math>y(t) = t\, x(t)</math> ::<math>y_2(t) = \,\!y(t + \delta) = (t + \delta) x(t + \delta)</math> : <math>y_1(t) \,\!\ne y_2(t)</math> であることは明らかであり、従ってこの系は時不変ではない。 系 B: : 遅延のある入力 <math>x_d(t) = \,\!x(t + \delta)</math> を与えると、次のようになる。 ::<math>y_1(t) = 10 \,x_d(t) = 10 \,x(t + \delta)</math> : ここで出力を <math>\delta</math> のぶんだけ遅延させる。 ::<math>y(t) = 10 \, x(t)</math> ::<math>y_2(t) = y(t + \delta) = 10 \,x(t + \delta)</math> : <math>y_1(t) = \,\!y_2(t)</math> であることは明らかであり、従ってこの系は時不変である。他にも証明方法はあるが、これが最も容易である。 == 抽象的な例 == シフト作用素を <math>\mathbb{T}_r</math> と表す。ここで、<math>r</math> はベクトルの[[媒介変数|添え字群]]がシフトされるべき量である。例えば、"advance-by-1" 系 :<math>x(t+1) = \,\!\delta(t+1) * x(t)</math> は、ここでの抽象的記法では次のようになる。 :<math>\tilde{x}_1 = \mathbb{T}_1 \, \tilde{x}</math> ここで、<math>\tilde{x}</math> は次の式で与えられる関数である。 :<math>\forall t \in \mathbb{R}\ \tilde{x} = x(t)</math> シフトされた出力となる系は次のようになる。 :<math>\forall t \in \mathbb{R}\ \tilde{x}_1 = x(t + 1)</math> 従って <math>\mathbb{T}_1</math> は入力ベクトルを 1 だけ進める作用素である。 ここで、系を[[作用素 (関数解析学)|作用素]] <math>\mathbb{H}</math> で表す。この系が'''時不変'''であるのは、この作用素とシフト作用素の間で[[交換法則]]が成り立つ場合である。すなわち、 :<math>\forall r\ \mathbb{T}_r \, \mathbb{H} = \mathbb{H} \, \mathbb{T}_r</math> 系の方程式が次のようであるとする。 :<math>\tilde{y} = \mathbb{H} \, \tilde{x}</math> この系が時不変であるとは、系の作用素 <math>\mathbb{H}</math> を <math>\tilde{x}</math> に適用してからシフト作用素 <math>\mathbb{T}_r</math> を適用した場合と、シフト作用素 <math>\mathbb{T}_r</math> を適用してから系の作用素 <math>\mathbb{H}</math> を適用した場合で、結果が等価となる場合である。 系の作用素を先に適用すると、次のようになる。 :<math>\mathbb{T}_r \, \mathbb{H} \, \tilde{x} = \mathbb{T}_r \, \tilde{y} = \tilde{y}_r</math> シフト作用素を先に適用すると、次のようになる。 :<math>\mathbb{H} \, \mathbb{T}_r \, \tilde{x} = \mathbb{H} \, \tilde{x}_r</math> 従って、系が時不変なら次が成り立つ。 :<math>\mathbb{H} \, \tilde{x}_r = \tilde{y}_r</math> == 関連項目 == *[[有限インパルス応答]] *[[LTIシステム理論]] *[[状態空間 (制御理論)]] {{DEFAULTSORT:しふへんけい}} [[Category:制御理論]] [[Category:信号処理]]
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