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'''条件数'''(じょうけんすう、{{lang-en-short|condition number}})は、問題のコンピュータでの[[数値解析]]しやすさの尺度であり、その問題がどれだけ数値解析に適しているかを表す。条件数が小さい問題は「良条件 (well-conditioned)」であり、条件数が大きい問題は「悪条件 (ill-conditioned)」である。 == 行列の条件数 == たとえば <math>Ax = b</math> という方程式の条件数は、<math>x</math> を近似的に求める際の不正確さの上限を与える。なお、これには[[丸め]]誤差の影響は考慮しない。条件数は行列の属性であって、計算に使うシステムの[[浮動小数点数]]の精度やアルゴリズムとは無関係である。この場合(非常に大まかに言って)、<math>b</math> の変化によって解である <math>x</math> が変化する率が条件数である。従って、条件数が大きければ <math>b</math> の小さな誤差も <math>x</math> の大きな誤差となって現れる。一方、条件数が小さければ、<math>x</math> における誤差は <math>b</math> における誤差より大きくなることはない。 より正確に条件数を定義すると、<math>x</math> の相対誤差を <math>b</math> の相対誤差で割った最大比率である。 <math>b</math> の誤差を <math>e</math> とする。すると解 <math> A^{-1} b</math> の誤差は <math>A^{-1} e</math> となる。解の相対誤差と <math>b</math> の相対誤差の比率は、次のようになる。 {{Indent|<math>\frac{\Vert A^{-1} e\Vert / \Vert A^{-1} b\Vert}{\Vert e\Vert / \Vert b\Vert}</math>}} これは容易に次のように書き換えられる。 {{Indent|<math>(\Vert A^{-1} e\Vert / \Vert e\Vert) \cdot (\Vert b\Vert / \Vert A^{-1} b\Vert)</math>}} (<math>b</math> と <math>e</math> がゼロでないとき)その最大値は明らかに2つの[[ノルム#無限次元ベクトル空間のノルム|作用素ノルム]]の積となる。 {{Indent|<math>\kappa (A) = \Vert A^{-1}\Vert \cdot \Vert A\Vert</math>}} 同様の定義は、任意の[[行列ノルム]]に当てはまる。この数は数値[[線型代数学]]にはよく使われるので、'''行列の条件数''' (condition number of a matrix) と名づけられている。 もちろん、この定義はノルムの選択に依存している。 * <math>\|\cdot\|</math> が <math> l_2</math> [[行列ノルム|ノルム]]なら、<br /> <math>\kappa(A) = \frac{\sigma_\mathrm{max} (A)}{\sigma_\mathrm{min}(A)}</math> であり、ここで <math>\sigma_\mathrm{max}(A)</math> は <math>A</math> の最大[[特異値]]、<math>\sigma_\mathrm{min}(A)</math> は最小特異値である。したがって、 ** <math>A</math> が[[正規作用素|正規]]なら<br /> <math>\kappa(A) = \left|\frac{\lambda_\mathrm{max}(A)}{\lambda_\mathrm{min}(A)}\right|</math> (<math>\lambda_\mathrm{max}(A),\ \lambda_\mathrm {min}(A)</math> はそれぞれ <math>A</math> の最大および最小[[固有値]]) ** <math>A</math> が[[ユニタリ作用素|ユニタリ]]なら<br /> <math>\kappa(A) = 1 \,</math> * <math>\|\cdot\|</math> が <math> l_{\infty}</math> [[行列ノルム|ノルム]]で、<math>A</math> が[[三角行列]]で特異値を持たない(すなわち、<math> a_{ii} \ne 0 \; \forall i</math>)なら<br /> <math>\kappa(A) \geq \frac{\max_i(|a_{ii}|)}{\min_i(|a_{ii}|)}</math> == それ以外の条件数 == [[特異値分解]]の条件数、[[多項式]]の解を求める際の条件数、[[固有値]]の条件数など、様々な問題について条件数を定義できる。 一般に数値問題が[[良設定問題|良設定]]なら、それを関数 <math>f</math> で表すことができ、<math>m</math>-タプルの実数 <math>x</math> から <math>n</math>-タプルの実数 <math>f(x)</math> への写像となる。 するとその条件数は、問題の定義域における解の相対誤差とデータの相対誤差の比の最大値と定義される。 {{Indent|<math>\max \left\{ \left| \frac{f(x) - f(x^*)}{f(x)} \right| \left/ \left| \frac{x - x^*}{x} \right| \right. : |x - x^*| < \epsilon \right\}</math>}} ここで <math>\epsilon</math> は問題のデータの変化における何らかの適度に小さい値である。 <math>f</math> が可微分であれば、次のように近似できる。 {{Indent|<math>\left| \frac{ f'(x) }{ f(x) } \right| \cdot \left| x \right| </math>}} ==関連項目== *[[ヒルベルト行列]] == 外部リンク == *[http://numericalmethods.eng.usf.edu/mws/gen/04sle/mws_gen_sle_spe_adequacy.pdf Condition Number of a Matrix] at ''Holistic Numerical Methods Institute'' *[http://planetmath.org/?op=getobj&from=objects&id=3480 Matrix condition number] on [[PlanetMath]] {{linear algebra}} {{DEFAULTSORT:しようけんすう}} [[Category:行列]] [[Category:数値解析]] [[Category:数学に関する記事]]
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