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[[数学]]の分野における'''核作用素'''(かくさようそ、{{Lang-en-short|Nuclear operator}})とは、基底の選び方に依らない有限の[[トレース (線型代数学)|トレース]]を定義出来るような、ある[[コンパクト作用素]]のことを言う(ただし、この定義は少なくとも well-behaved な空間におけるものであって、いくつかの空間においては核作用素にトレースが存在しないこともある)。核作用素は、本質的には[[トレースクラス|トレースクラス作用素]]と同じものであるが、多くの研究者は「トレースクラス作用素」という呼び名を、特別な場合としての[[ヒルベルト空間]]上の核作用素に対して用いている。核作用素の、一般的な[[バナッハ空間]]における定義は[[アレクサンドル・グロタンディーク]]によって与えられた。この記事では、一般的なバナッハ空間上の核作用素について扱う。より重要な、ヒルベルト空間上の核作用素(すなわち、トレースクラス作用素)については、[[トレースクラス|トレースクラス作用素]]の記事を参照されたい。 == コンパクト作用素 == [[ヒルベルト空間]] <math>\mathcal{H}</math> 上の作用素 :<math>\mathcal{L}:\mathcal{H} \to \mathcal{H}</math> は、次のような形式で記述できるとき、[[コンパクト作用素]]であると言われる{{Citation needed|date=September 2011}}: :<math>\mathcal{L} = \sum_{n=1}^N \rho_n \langle f_n, \cdot \rangle g_n</math> ここで <math>1 \le N \le \infty</math> であり、<math>f_1,\ldots,f_N</math> と <math>g_1,\ldots,g_N</math> は(必ずしも完備ではない)正規直交集合を表す。<math>\rho_1,\ldots,\rho_N</math> は実数の集合で、それらは <math>N = \infty</math> に対して <math>\rho_n \to 0</math> となるような、作用素の[[特異値]]である。ブラケット <math>\langle\cdot,\cdot\rangle</math> は、ヒルベルト空間上のスカラー積を表す。右辺の和は、ノルムについて収束するものとする。 == 核作用素 == 上で定義されたようなコンパクト作用素は :<math>\sum_{n=1}^\infty \rho_n < \infty</math> が成立するとき、'''核'''(nuclear)あるいは'''トレースクラス'''(trace-class)であると言われる。 == 性質 == ヒルベルト空間上の核作用素には、その[[トレースクラス|トレース]]が有限で、基底の選び方に依存しない、という重要な性質がある。ヒルベルト空間において、与えられた任意の正規直交基底 <math>\{\psi_n\}</math> に対して、そのトレースを次のように定義することが出来る: :<math>\mbox{Tr} \mathcal {L} = \sum_n \langle \psi_n , \mathcal{L} \psi_n \rangle. </math> これはなぜかと言うと、右辺の和は絶対収束し、また基底に依存していないからである{{Citation needed|date=September 2011}}。また、このトレースは、<math>\mathcal{L}</math> の(重複も含めた)固有値すべての和と等しい。 == バナッハ空間上での性質 == :''より主要な内容については、[[フレドホルム核]]を参照。'' トレースクラス作用素の定義は、1955年、[[アレクサンドル・グロタンディーク]]によって一般的な[[バナッハ空間]]へと拡張された。 ''A'' と ''B'' をバナッハ空間とする。''A''' を、''A'' の[[双対空間|双対]]、すなわち、通常のノルムを備える ''A'' 上のすべての[[連続 (数学)|連続]]あるいは(同値であるが)[[有界線型汎函数|有界作用素]]の集合とする。このとき、作用素 :<math>\mathcal{L}:A \to B</math> は、<math>\Vert g_n \Vert \le 1</math> を満たすベクトルの列 <math>\{g_n\} \in B</math> と、<math>\Vert f^*_n \Vert \le 1</math> を満たす汎函数の列 <math>\{f^*_n\} \in A'</math> および :<math>\inf \left\{ p\ge 1 : \sum_n |\rho_n|^p < \infty \right\} = q </math> を満たす[[複素数]]の列 <math>\{\rho_n\}</math> が存在して、 :<math>\mathcal{L} = \sum_n \rho_n f^*_n(\cdot) g_n</math> のように書き表すことが出来るとき、'''次数 ''q'' の核'''と呼ばれる。ここで、上式の和は作用素ノルムについて収束するものとする。 発展例として、''A'' = ''B'' であるとき、そのような核作用素に対してトレースを定義できることもある。 次数 1 の核であるような作用素は、'''核作用素'''と呼ばれる。それらは、級数 ∑''ρ<sub>n</sub>'' が絶対収束するようなものである。次数 2 の核であるような作用素は、[[ヒルベルト=シュミット作用素]]と呼ばれる。 より一般的に、[[局所凸位相ベクトル空間]] ''A'' からバナッハ空間 ''B'' への作用素は、0 のある固定された近傍上ですべての ''f<sub>n</sub><sup>*</sup>'' が 1 によって上から評価され、また 0 のある固定された近傍上ですべての ''g<sub>n</sub>'' が 1 によって上から評価されるという条件を、上述の条件に付帯する形で満たすとき、'''核'''と呼ばれる。 == 参考文献 == * A. Grothendieck (1955), Produits tensoriels topologiques et espace nucléaires,''Mem. Am. Math.Soc.'' '''16'''. {{MR|0075539}} * A. Grothendieck (1956), La theorie de Fredholm, ''Bull. Soc. Math. France'', '''84''':319-384. {{MR|0088665}} * A. Hinrichs and A. Pietsch (2010), ''p''-nuclear operators in the sense of Grothendieck, ''Mathematische Nachrichen'' '''283''': 232-261. {{doi|10.1002/mana.200910128}} {{MR|2604120}} * {{SpringerEOM|title=Nuclear operator|author=G. L. Litvinov|urlname=Nuclear_operator}} {{Functional Analysis}} {{DEFAULTSORT:かくさようそ}} [[Category:作用素論]] [[Category:数学に関する記事]]
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