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[[コンパクト群#コンパクトリー群|コンパクトリー群]]の[[数学]]的理論において特別な役割は[[トーラス]]部分群によって、とくに'''極大トーラス''' (maximal torus) 部分群によって果たされる。 コンパクト[[リー群]] ''G'' の'''トーラス''' (torus) とは ''G'' の[[コンパクト空間|コンパクト]][[連結空間|連結]][[可換群|可換]][[部分リー群]](したがって標準的なトーラス '''T'''<sup>''n''</sup> に同型)である。'''極大トーラス''' (maximal torus) はそのような部分群の中で極大なものである。すなわち、''T'' を含む任意のトーラス ''T''′ に対して ''T'' = ''T''′ が成り立つとき ''T'' は極大トーラスである。どんなトーラスもある極大トーラスに含まれている。これは単純に[[次元 (数学)|次元]]を考えることによってわかる。非コンパクトリー群は非自明なトーラスを持つとは限らない(例えば '''R'''<sup>''n''</sup> は持たない)。 ''G'' の極大トーラスの次元を ''G'' の'''階数''' (rank) と呼ぶ。すべての極大トーラスは[[共役 (群論)|共役]]であることが分かるから階数は [[well-defined]] である。[[半単純リー群|半単純]]群に対しては階数は付随する[[ディンキン図形]]のノードの個数に等しい。 ==例== [[ユニタリ群]] U(''n'') は極大トーラスとしてすべての[[対角行列]]からなる部分群を持つ。つまり、 :<math>T = \left\{\mathrm{diag}(e^{i\theta_1},e^{i\theta_2},\dots,e^{i\theta_n}) : \forall j, \theta_j \in \mathbb R\right\}.</math> ''T'' は明らかに ''n'' 個の円の直積に同型であり、ユニタリ群 U(''n'') は階数 ''n'' を持つ。[[特殊ユニタリ群]] SU(''n'') ⊂ U(''n'') の極大トーラスはちょうど ''T'' と SU(''n'') の共通部分であり、次元 ''n'' − 1 のトーラスである。 {{仮リンク|特殊直交群|en|special orthogonal group|preserve=1}} SO(2''n'') の極大トーラス(の1つ)はどの2つも互いに直交する2次元平面 ''n'' 個の同時的[[回転]]すべてからなる集合によって与えられる。これは作用は余った方向を固定するとして群 SO(2''n''+1) の極大トーラスでもある。したがって SO(2''n'') と SO(2''n''+1) はどちらも階数 ''n'' を持つ。例えば、{{仮リンク|回転群 SO(3)|en|rotation group SO(3)}} において、極大トーラスはある固定した軸のまわりの回転たちによって与えられる。 [[シンプレクティック群]] Sp(''n'') は階数 ''n'' を持つ。極大トーラスは成分がすべて ''H'' のある固定された複素部分代数にあるようなすべての対角行列からなる集合によって与えられる。 ==性質== ''G'' をコンパクト連結リー群とし、<math>\mathfrak g</math> を ''G'' の[[リー代数]]とする。 * ''G'' の極大トーラスは極大可換部分群であるが、逆は必ずしも成り立たない。 * ''G'' の極大トーラス全体はちょうど <math>\mathfrak g</math> の極大可換な対角的に作用する部分代数に対応するリー部分群全体である(cf. [[カルタン部分代数]]) * ''G'' の極大トーラス ''T'' が与えられると、すべての元 ''g'' ∈ ''G'' は ''T'' の元と[[共役類|共役]]である。 * 極大トーラスの共役は極大トーラスであるから、''G'' のどの元もある極大トーラスに属している。 * ''G'' のすべての極大トーラスは[[共役 (群論)|共役]]である。したがって、極大トーラス全体は ''G'' の部分群の中でただ1つの[[共役類]]をなす。 * すべての極大トーラスの次元は等しいことが従う。この次元は ''G'' の階数である。 * ''G'' の次元が ''n'' で階数が ''r'' であれば、''n'' − ''r'' は偶数である。 ==ワイル群== (極大とは限らない)トーラス ''T'' が与えられると、''T'' に関する ''G'' の[[ワイル群]]を ''T'' の[[中心化群]]を法とした ''T'' の[[正規化群]]として定義できる。すなわち、<math>W(T,G) := N_G(T)/C_G(T).</math> ''G'' の極大トーラス <math>T = T_0</math> を1つ固定する。すると、対応するワイル群は ''G'' のワイル群と呼ばれる(同型の違いを除いて ''T'' の取り方には依らない)。''G'' の[[表現論]]は本質的に ''T'' と ''W'' によって決定される。 * ワイル群は({{仮リンク|外部自己同型|label=外部|en|outer automorphism}})[[自己同型]]によって ''T'' (およびそのリー代数)上作用する。 * ''G'' における ''T'' の中心化群は ''T'' に等しく、したがってワイル群は ''N''(''T'')/''T'' に等しい。 * ''T'' の正規化群の{{仮リンク|単位元成分|en|identity component}}もまた ''T'' に等しい。したがってワイル群は ''N''(''T'') の{{仮リンク|component group|en|component group}}に等しい。 * ''T'' の正規化群は[[閉集合|閉]]であり、したがってワイル群は有限である。 * ''T'' の2元が共役であることとそれらが ''W'' の元によって共役であることは同値である。すなわち、''G'' の共役類はワイル[[軌道 (群論)|軌道]]において ''T'' と交わる。 * ''G'' における共役類全体の空間は[[軌道空間]] ''T''/''W'' に同相であり、''f'' が共役作用の下で不変な ''G'' 上の連続関数であれば、'''ワイルの積分公式''' (Weyl integration formula) が成り立つ: ::<math>\displaystyle{\int_G f(g)\, dg = |W|^{-1} \int_T f(t) |\Delta(t)|^2\, dt,}</math> :ただし Δ は{{仮リンク|ワイルの分母公式|en|Weyl denominator formula}}によって与えられる。 ==関連項目== *{{仮リンク|Toral Lie algebra|en|Toral Lie algebra}} *[[ブリュア分解]] *[[ワイルの指標公式]] ==参考文献== *{{citation|last=Adams|first= J. F.|title= Lectures on Lie Groups|publisher=University of Chicago Press|year= 1969| id=ISBN 0226005305}} *{{citation|first=N.|last=Bourbaki|series=Éléments de Mathématique|title=Groupes et Algèbres de Lie (Chapitre 9)|publisher=Masson|year=1982|isbn=354034392X}} *{{citation|last=Dieudonné|first= J.|series =Treatise on analysis|title=Compact Lie groups and semisimple Lie groups, Chapter XXI|volume=5|publisher=Academic Press|year= 1977|id= ISBN 012215505X}} *{{citation|title=Lie groups|publisher=Springer|year= 2000|id=ISBN 3540152938|first=J.J.|last=Duistermaat|first2=A.|last2=Kolk|series=Universitext}} *{{citation|first=Sigurdur|last= Helgason|title=Differential geometry, Lie groups, and symmetric spaces|year=1978|publisher=Academic Press|id= ISBN 0821828487}} *{{citation|last=Hochschild|first=G.|title=The structure of Lie groups|year=1965|publisher=Holden-Day}} {{DEFAULTSORT:きよくたいとおらす}} [[Category:リー群論]] [[Category:リー群の表現論]] [[Category:数学に関する記事]]
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