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{{出典の明記|date=2013年8月}} '''欠陥化学'''(けっかんかがく、[[英語]]:defect chemistry)は、[[結晶]]に含まれる[[格子欠陥]]の振る舞いを[[化学反応]]として記述する体系。結晶に含まれる[[不純物]]や添加物、結晶を取り巻く[[雰囲気]]の効果などを定量的に論じることが可能となる。 == 記述の前提 == *[[格子欠陥]]はあくまでも[[結晶]]内部の構造であることから[[結晶構造]]の制約を受ける。すなわち[[結晶]]において、ある種類の[[原子]]の占めるべき位置は決まっており、これを'''サイト'''と呼ぶ。反応の前後で結晶の総量が変化することはあるが、特定のサイトだけが増減することはない。 *[[格子欠陥]]は[[結晶]]を構成する元の[[原子]]と比較して相対的な[[電荷]]を持つことがあり、これを'''有効電荷'''と呼ぶ。結晶全体で正の有効電荷の総和と負の有効電荷の総和は等しくなければならない。 *通常の[[化学反応式]]と同じく、反応の前後で実体のある[[物質]]が増減することはない。 == 化学平衡 == [[ショットキー欠陥]]、[[フレンケル欠陥]]、および[[雰囲気]]が関わる反応は[[可逆反応]]であり、通常の[[平衡反応]]と同じく[[平衡定数]]を用いて議論できる。これにより[[温度]]や[[分圧]]に対する[[格子欠陥]]濃度の変化を記述することが可能となる。 == 表記法 == 通常の[[化学]]においては[[化学反応]]を実体のある[[物質]]の振る舞いとして記述するが、欠陥化学においては実体のない格子空孔などを扱うため特殊な表記法が使用される。 *[[格子欠陥]]は[[クレーガー=ビンクの表記法]]で表現する。 *固溶反応については矢印の上に結晶の[[化学式]]を表示する。 *[[固体]]は(s)、[[気体]]は(g)で示す。 == 格子欠陥反応の例 == === 温度による反応 === *[[酸化アルミニウム]]の結晶における[[ショットキー欠陥]]の生成反応は次のように書ける。 ::<math>{\rm null}{\overrightarrow\longleftarrow}{\rm 2V}^{}_{\rm Al}{\rm + 3V}^{}_{\rm O}</math> :但し、アルミニウムの空孔は負の電荷を帯びやすく、酸素の空孔は正の電荷を帯びやすいため、実際には次のような反応が起きる場合が多い。 ::<math>{\rm null}{\overrightarrow\longleftarrow}{\rm 2V}^{'''}_{\rm Al}{\rm + 3V}^{\bullet\bullet}_{\rm O}</math> *[[酸化物]]の結晶における酸素原子の[[フレンケル欠陥]]の生成反応は次のように書ける。 ::<math>{\rm O}^{\times}_{\rm O}{\overrightarrow\longleftarrow}{\rm O}^{}_{\rm i}{\rm + V}^{}_{\rm O}</math> :但し、格子間の酸素原子は負の電荷を帯びやすく、酸素の空孔は正の電荷を帯びやすいため、実際には次のような反応が起きる場合が多い。 ::<math>{\rm O}^{\times}_{\rm O}{\overrightarrow\longleftarrow}{\rm O}^{''}_{\rm i}{\rm + V}^{\bullet\bullet}_{\rm O}</math> *[[半導体]]における[[伝導電子]]と[[正孔]]の対生成は次のように書ける。 :<math>{\rm null}{\overrightarrow\longleftarrow}{\rm e}^{'}_{}{\rm + h}^{\bullet}_{}</math> === 固溶反応 === *[[ジルコニア]]の結晶に[[酸化カルシウム]]が固溶する反応はいくつか考えられるが、主なものは次の二種類である。 :カルシウム原子がジルコニウム原子を置き換える形で追加され、酸素原子が結晶格子に追加される反応は次のように書ける。追加される酸素原子が少ないため、結晶に酸素の空孔が生成する。(置換型固溶) ::<math>{\rm CaO(s) }^{\rm ZrO_{2} }_{\longrightarrow}{\rm Ca}^{''}_{\rm Zr}{\rm + O}^{\times}_{\rm O}{\rm + V}^{\bullet\bullet}_{\rm O}</math> :カルシウム原子の一部が格子間に侵入し、酸素原子が結晶格子に追加される反応は次のように書ける。この反応では空孔が生成しない。(侵入型固溶) ::<math>{\rm 2CaO(s)}^{\rm ZrO_{2}}_{\longrightarrow}{\rm Ca}^{''}_{\rm Zr}{\rm + Ca}^{\bullet\bullet}_{i}{\rm + 2O}^{\times}_{\rm O}</math> *[[半導体]]の[[ドープ|ドーピング]]、例えば[[ケイ素]]の結晶に[[アルミニウム]]を固溶させる反応は次のように書ける。 :<math>{\rm Al(s)}^{\rm \ Si}_{\longrightarrow}{\rm Al}^{'}_{\rm Si}{\rm + h}^{\bullet}_{}</math> === 気体との反応 === *[[酸化物]]の結晶と[[雰囲気]]に含まれる酸素との[[化学平衡]]は次のように書ける。 :<math>{\rm O}^{\times}_{\rm O}{\overrightarrow\longleftarrow}{\rm V}^{\bullet\bullet}_{\rm O}{\rm + {1 \over 2}}{\rm O}_{2}{\rm (g)}{\rm + 2e}^{'}_{}</math> == 関連項目 == * [[クレーガー=ビンクの表記法]] * [[格子欠陥]] {{DEFAULTSORT:けつかんかかく}} [[Category:結晶学]] [[Category:固体物理学]] [[Category:化学の分野]]
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