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次亜塩素酸塩
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{{Chembox | verifiedrevid = 402151117 | Name = 次亜塩素酸イオン | ImageFile = Hypochlorite-3D-vdW.png | IamgeAlt = The hypochlorite ion | IUPACName = hypochlorite | Section1 = {{Chembox Identifiers | StdInChI_Ref = {{stdinchicite|correct|chemspider}} | StdInChI = 1S/ClO/c1-2/q-1 | StdInChIKey_Ref = {{stdinchicite|correct|chemspider}} | StdInChIKey = WQYVRQLZKVEZGA-UHFFFAOYSA-N | CASNo = 14380-61-1 | CASNo_Ref = {{cascite|correct|CAS}} | PubChem = 61739 | PubChem_Ref = {{pubchemcite|correct|??}} | ChemSpiderID = 55632 | ChemSpiderID_Ref = {{chemspidercite|correct|chemspider}} | UNNumber = 3212 | ChEBI = 29222 | SMILES = [O-]Cl | InChI = 1/ClO/c1-2/q-1 | InChIKey = WQYVRQLZKVEZGA-UHFFFAOYAZ | Gmelin = 682 }} }} '''次亜塩素酸塩'''(じあえんそさんえん、{{lang-en-short|hypochlorite}})は、[[次亜塩素酸]]の[[塩 (化学)|塩]]である。次亜塩素酸イオン '''ClO<sup>-</sup>''' を含み、塩素の[[酸化数]]は+1である。 よく見られる例が、[[次亜塩素酸ナトリウム]](塩素[[漂白]]や[[漂白剤]])や[[次亜塩素酸カルシウム]](粉末漂白剤やプールの消毒剤)である。次亜塩素酸塩は非常に不安定で、例えば NaClO 水溶液から水を除去すると[[塩化ナトリウム]]と[[塩素酸ナトリウム]]の混合物に[[不均化]]するため、固体を得ることはできない。NaClO 水溶液を加熱すると同様の反応が起こる。次亜塩素酸塩は[[太陽光|日光]]によって[[塩化物]]と[[酸素]]に分解する。 その低い安定性のため、次亜塩素酸塩は非常に強い[[酸化剤]]である。[[有機化合物]]との反応は非常に発熱的で、発火することがあるため、次亜塩素酸塩は注意して取り扱う必要がある。これは[[マンガン]]化合物を[[過マンガン酸塩]]にまで酸化することができる。 [[次亜塩素酸メチル]]のような[[共有結合]]性化合物もまた知られており、一般に非常に不安定である。 == 性質 == 室温で[[水酸化ナトリウム]]水溶液に[[塩素]]ガスを通じると、不均化によって次亜塩素酸イオンの[[ナトリウム]]塩 NaClO が生じる。 : <chem>Cl2 (g) + 2NaOH (aq) -> NaCl (aq) + NaClO (aq) + H2O (l)</chem> 熱濃水酸化ナトリウム水溶液と塩素の反応では、より高い酸化状態の[[塩素酸塩]]が生じる。 : <chem>3Cl2 (g) + 6NaOH (aq) -> 5NaCl(aq) + NaClO3 (aq) + 3H2O (l)</chem> == 化学 == === 酸との反応 === 次亜塩素酸塩は、[[酸]]と混ぜると塩素ガスを発生する。次亜塩素酸イオンと塩化物イオンは塩素による[[化学平衡|平衡]]状態にある。 : <chem>2H+ (aq) + ClO- (aq) + Cl- (aq) -> Cl2 (g) + H2O (l)</chem> そのため、[[ルシャトリエの原理]]によって、高い [[水素イオン指数|pH]] では H<sup>+</sup> イオンを消費して反応が左向きに進み、塩素の次亜塩素酸イオンと塩化物イオンへの不均化が促進されるのに対し、低い pH では反応が右向きに進み、塩素の発生が促進される。 === 漂白反応 === 次亜塩素酸塩は、[[染料]]を脱色するための[[漂白剤]]として使われる。 === 酸化剤 === 次亜塩素酸塩は塩素の[[オキソアニオン]]の中で最も速い酸化剤である<ref name=S&A>P. アトキンス, T. オーバートン著 『シュライバー・アトキンス無機化学(下)第4版』 田中 勝久, 平尾 一之, 北川 進訳 東京化学同人、2009年、641頁</ref>。Mn<sup>2+</sup> を[[過マンガン酸イオン]]まで酸化する。 : <chem>2Mn2+ + 5ClO- + 6OH- -> 2MnO4- + 3H2O + 5Cl-</chem> == 安定性 == 次亜塩素酸塩は塩素のオキソアニオンの中で最も不安定である<ref name=S&A/>。多くの次亜塩素酸塩は、次亜塩素酸自身と同様に溶液中でのみ存在する。 次亜塩素酸塩は不均化に対して不安定である。加熱によって、これは塩化物、酸素ガス、塩素酸塩の混合物に分解する。 : <chem>2ClO- (aq) -> 2Cl- (aq) + O2 (g)</chem> : <chem>3ClO- (aq) -> 2Cl- (aq) + ClO3- (aq)</chem> == 出典 == {{Reflist}} == 関連項目 == * [[次亜塩素酸]] * [[次亜塩素酸ナトリウム]] * [[次亜塩素酸カルシウム]] * [[次亜塩素酸メチル]] {{DEFAULTSORT:しあえんそさんえん}} [[Category:次亜塩素酸塩|*]]
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