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[[作用素論]]における'''準正規作用素'''(じゅんせいきさようそ、{{lang-en-short|''quasinormal operator''}})は[[正規作用素]]の条件を緩めた定義を持つ[[有界作用素]]のクラスである。 任意の準正規作用素は{{仮リンク|部分正規作用素|en|Subnormal operator|label=部分正規}} (subnormal) であり、また有限次元[[ヒルベルト空間]]の準正規作用素は必ず正規である。 == 定義と諸性質 == === 定義 === ヒルベルト空間 ''H'' 上の有界作用素 ''A'' が'''準正規'''であるとは、 :<math>A(A^*A) = (A^*A) A</math> 即ち、''A'' が ''A''<sup>∗</sup>''A'' と可換となるときに言う。 === 性質 === 任意の正規作用素は準正規である。 ''A'' の[[極分解]]を ''A'' = ''UP'' とするとき、''A'' が準正規ならば ''UP = PU'' が成り立つ。これを見るために、極分解の正因子 ''P'' が ''A''<sup>∗</sup>''A'' のただ一つの正の平方根 (''A''<sup>∗</sup>''A'')<sup>½</sup> の形に書けることに注意しよう。準正規性は ''A'' が ''A''<sup>∗</sup>''A'' と可換となることであり、[[自己随伴作用素]]に対する[[連続汎函数計算]]の帰結として ''A'' が ''P'' = (''A''<sup>∗</sup>''A'')<sup>½</sup> と可換であること、すなわち : <math>U P P = P U P</math> が導かれ、ひとまず ''P'' の値域上で ''UP = PU'' となることがわかる。さて ''h'' ∈ ''H'' が ''P'' の値域に属するならば明らかに ''UPh'' = 0 だが、''PUh'' = 0 も同様に成り立つことが ''U'' が ''P'' の値域の閉包で定義される[[部分等長作用素]]であることから言える。然らば、''P'' の自己随伴性により ''H'' は ''P'' の像と核との直和となることと合わせて ''H'' の全域において ''UP'' = ''PU'' なることが確定する。 逆に、''UP'' = ''PU'' なることが確かめられれば ''A'' は準正規でなくてはならない。従って、作用素 ''A'' が準正規であることと、その極分解において ''UP'' = ''PU'' が成り立つこととは同値である。 ヒルベルト空間 ''H'' が有限次元のとき、任意の準正規作用素 ''A'' は正規になる。これは実際、有限次元ならば極分解 ''A'' = ''UP'' において部分等長作用素 ''U'' はユニタリに取れるから、 : <math>A^*A = (UP)^* UP = PU (PU)^* = AA^*</math> となることにより確かめられる。 一般には、部分等長作用素がユニタリ作用素に拡張できるとは限らないから、従って準正規作用素も必ずしも正規とはならない。例えば、{{仮リンク|片側ずらし作用素|en|unilateral shift}} ''T'' は ''T''<sup>∗</sup>''T'' が恒等作用素となるから準正規だが、''T'' は明らかに正規でない。 == 準正規不変な部分空間 == ヒルベルト空間 ''H'' 上の有界作用素 ''A'' が非自明な部分空間を持つかという問題は、一般には明らかでないが、''A'' が正規の場合には肯定的な解答が[[スペクトル定理]]によって与えられる。実際、任意の正規作用素 ''A'' は ''A'' のスペクトル σ(''A'') 上定義されるスペクトル測度 ''E'' = {''E<sub>B</sub>''} に関する恒等作用素の積分 : <math>A = \int_{\sigma(A)} \lambda\, dE(\lambda)</math> として得られるが、任意のボレル集合 ''B'' ⊂ σ(''A'') に対する射影 ''E<sub>B</sub>'' が ''A'' と可換となるから、従って ''E<sub>B</sub>'' の像が ''A''-不変部分空間になる。 これと同じ論法が準正規作用素に対しても直接的に拡張できる。つまり、''A'' が ''A''<sup>∗</sup>''A'' と可換であることは ''A'' が (''A''<sup>∗</sup>''A'')<sup>½</sup> と可換であることと同値であったが、これはつまり ''A'' が (''A''<sup>∗</sup>''A'')<sup>½</sup> のスペクトル測度に関する任意の射影 ''E<sub>B</sub>'' と可換であることを導くから、これにより不変部分空間が得られるのである。実はこれよりももっと強いことが言えて、''E<sub>B</sub>'' の像は実際には ''A'' の縮小部分空間 (''reducing subspace'')、つまり直交補空間もまた ''A''-不変となるような部分空間になる。 == 参考文献 == *P. Halmos, A Hilbert Space Problem Book, Springer, New York 1982. {{DEFAULTSORT:しゆんせいきさようそ}} [[Category:作用素論]] [[Category:不変部分空間]] [[Category:数学に関する記事]]
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