物理媒体依存副層のソースを表示

'''物理媒体依存副層'''（ぶつりばいたいいそんふくそう、PMDs: Physical Medium Dependent sublayer）は、[[OSI参照モデル]]における[[物理層]]の副層の内の最下層で、物理層の媒体の個々のビットの送受信の詳細を定義する。その定義には、ビットタイミング、信号の符号化、物理媒体との相互作用、およびケーブル・光ファイバ・ワイヤ自体の特性が含まれる。一般的な例は、[[IEEE]]によって定義された[[100メガビット・イーサネット]]、[[ギガビット・イーサネット]]、[[10ギガビット・イーサネット]]の仕様である。

== 概要 ==
[[イーサネット]]のPMD副層は、{{仮リンク|イーサネット物理層|en|Ethernet physical layer}}(PHY)の一部である。階層は次の通りである：

; [[データリンク層]]（レイヤ2）
:; LLC（[[論理リンク制御]]副層）
:; MAC（[[媒体アクセス制御]]副層）
::; RS（Reconciliation Sublayer） : この副層は、PHYローカル/リモートフォルトメッセージを処理し、DDR変換を処理する。
; [[物理層]]（[[PHY (チップ)|PHY]]）（レイヤ1）
:; PCS（{{仮リンク|物理符号化副層|en|Physical Coding Sublayer}}） : この副層は、8b/10bなどのオートネゴシエーションとコーディングを実行する。
:; PMA（物理媒体接続副層） : この副層は、PMAフレーミング、オクテット同期・検出、<math>x^7+x^6+1</math>スクランブル/デスクランブルを実行する。
:; PMD（物理媒体依存副層） : この副層は、物理媒体用のトランシーバで構成されている。

== 物理媒体依存副層の仕様 ==

=== 10ギガビット・イーサネット ===

; 10GBASE-E
: {{仮リンク|シングルモード光ファイバ|en|Single-mode optical fiber}}での動作専用に定義されている。1550 [[ナノメートル|nm]]帯で動作し、最大40 kmの伝送を可能にする。

; 10GBASE-L
: シングルモード光ファイバでの動作用に定義されている。1300 nm帯を使用し、最大10 kmの伝送を可能にする。

; 10GBASE-S
: {{仮リンク|マルチモード光ファイバ|en|Multi-mode optical fiber}}で使用するために定義されており、最終的には他の10GbE規格よりも低コストである。850 nmレーザーを使用し、古いファイバ技術では26〜82メートルの範囲の距離にしか到達しない。新しく最適化されたマルチモードファイバ（OM3）では、300メートルまで達することができる。

; 10GBASE-LX4
: それぞれ3.125 Gbit/sで送信する4つのレーザーを使用する。受信機は[[波長]]分割[[マルチプレクサ|多重方式]]で配置されている。従来のFDDIマルチモードファイバでは最大300 m、シングルモードファイバでは最大10 kmに達することができる。

これらの仕様が提示された後、それらは異なる物理符号化副層標準を使用して[[Local Area Network]]と[[Wide Area Network]]仕様で完成する。

== 脚注 ==
* {{Cite journal|last=Barbieri|first=Alessandro|title=10 GbE and Its X Factors|url=http://www.cisco.com/c/dam/en_us/about/ac123/ac114/downloads/packet/pdf/packetQ3-05.pdf|journal=Packet: Cisco Systems Users Magazine|volume=17|issue=3|pages=25–28|accessdate=2016-04-06}}

== 外部リンク ==
* [https://web.archive.org/web/20060115132145/http://www.xilinx.com/systemio/1gbsx_phy/basics.htm イーサネット1000BASE-X PCS / PMAテクノロジーの基本]
* [http://standards.ieee.org/getieee802/802.3.html IEEE 802.3-2012仕様]

{{デフォルトソート:ふつりはいたいいそんふくそう}}
[[Category:イーサネット]]