状態数のソースを表示
←
状態数
ナビゲーションに移動
検索に移動
あなたには「このページの編集」を行う権限がありません。理由は以下の通りです:
この操作は、次のグループに属する利用者のみが実行できます:
登録利用者
。
このページのソースの閲覧やコピーができます。
{{出典の明記|date=2018年4月}} '''状態数'''(じょうたいすう、{{lang-en-short|number of states}})は、[[統計力学]]において、[[系 (自然科学)|系]]のエネルギーが(マクロにみて)ある値をとるときに、系が取りうる(ミクロな)[[状態]]の数である。[[ミクロカノニカルアンサンブル]]における[[分布関数]]の[[正規化#数量|正規化]]係数として現れる。 == 定義 == 系が取り得る全ての状態の集合([[標本空間]])を {{math|Ω}} とする。系の[[エネルギー]]がマクロにみて {{mvar|E}} であるときに系が取り得る状態の集合を {{math|Ω(''E'')}} とするとき、'''状態数''' {{math|''W''(''E'')}} は {{Indent| <math>W(E) =\sum_{\omega\in\Omega} \chi_{\Omega(E)}(\omega) =\sum_{\omega\in\Omega(E)} 1</math> }} によって定義される。 ここで {{mvar|χ}} は部分集合 {{math|Ω(''E'')}} の[[指示関数]]で、{{mvar|ω}} が {{math|Ω(''E'')}} に属すならば 1 を、さもなくば 0 を返す関数である。 {{Indent| <math>\chi_{\Omega(E)}(\omega) = \begin{cases} 1 & \omega\in\Omega(E) \\ 0 & \omega\notin\Omega(E) \\ \end{cases}</math> }} 系がミクロな状態 {{mvar|ω}} をとるときのエネルギーが <math>\mathcal{E}(\omega)</math> により与えられるものとする。 系のエネルギーがマクロにみて {{mvar|E}} であるという条件を、エネルギー幅 {{mvar|δE}} の間に入ることとする。 すなわち、部分集合 {{math|Ω(''E'')}} が {{Indent| <math>\Omega(E) =\{ \omega\in\Omega; E-\delta E< \mathcal{E}(\omega) \le E \}</math> }} で表される。このとき[[ディラックのデルタ関数]]を用いれば指示関数は {{Indent| <math>\chi_{\Omega(E)}(\omega) =\int_{E-\delta E}^E \delta(E' -\mathcal{E}(\omega))\, dE'</math> }} と書き換えられる。 === 状態密度 === デルタ関数を用いて指示関数で書き換えるとき、マクロなエネルギー {{mvar|E}} の積分がミクロな状態 {{mvar|ω}} の和と入れ替え可能であると仮定すれば、状態数は {{Indent| <math>W(E) =\int_{E-\delta E}^E D(E')\, dE'</math> }} と書き換えられる。 ここで被積分関数 {{math|''D''(''E'')}} は {{Indent| <math>D(E) =\sum_{\omega\in\Omega} \delta(E -\mathcal{E}(\omega))</math> }} であり、[[状態密度]]と呼ばれる。エネルギーの幅 {{mvar|δE}} を無限大へと拡張したときの状態数 {{math|''N''(''E'')}} は {{Indent| <math>N(E) =\int_{-\infty}^E D(E)\, dE</math> }} で定義される。{{math|''N''(''E'')}} は系のエネルギーがマクロにみて {{mvar|E}} 以下である状態の数である。 量子系においては状態が離散的であり、状態数も離散的な数となる。しかし、通常の統計力学においては非常に膨大な数の状態を扱い、状態数は連続的な関数であるとみなすことができる。 == 古典系 == ミクロな力学系が[[古典力学]]で記述される場合を考える。すなわち標本空間 {{mvar|Ω}} とは[[位相空間 (物理学)|位相空間]]であり、ミクロな状態は[[正準変数]]の組 ({{mvar|p,q}}) により指定される。 位相空間の[[測度]]は、1対の正準変数 {{mvar|dp dq}} ごとに[[プランク定数]] {{mvar|h}} で割る約束で、状態に対する和が {{Indent| <math>\sum_{\omega\in\Omega} \to \frac{1}{h^f} \int d^fp\, d^fq</math> }} で置き換えられる。ここで {{mvar|f}} は力学的[[自由度]]であり、3次元空間の {{mvar|N}}-粒子系であれば、{{math|1=''f'' = 3''N''}} である。 ミクロな状態 ({{mvar|p,q}}) に対して、エネルギーは[[ハミルトン関数]] <math>\mathcal{H}(p,q)</math> で与えられる。 状態密度は {{Indent| <math>D(E) =\frac{1}{h^f} \int \delta(E -\mathcal{H}(p,q))\, d^fp\, d^fq</math> }} として得られる。 == フェルミ分布 == ある1粒子系を考えたとき、1粒子状態密度 {{math|''D''{{sub|1}}(''E'')}} はこの系の[[エネルギー準位]]の密度分布を表す。この系をn-粒子系に拡張したときにエネルギー準位の密度分布が変化しないとする。この系が[[フェルミ統計|フェルミ系]]であるとき、状態数 {{math|''N''(''E'')}} が粒子数 {{mvar|n}} と等しくなるエネルギー {{math|''E''{{sub|F}}}} は[[フェルミエネルギー]]と呼ばれる。 {{Indent| <math>n =N(E_\text{F}) =\int_{-\infty}^{E_\text{F}} D_1(E)\, dE</math> }} フェルミ系において、各エネルギー準位には1つの粒子しか入らない。系が基底状態にあるときには粒子はエネルギーが小さい準位から占有していき、フェルミエネルギーに等しい準位までが占有される。 [[絶対零度]]において系は基底状態にある。エネルギー準位によって決まる物理量は {{Indent| <math>A =\int_{-\infty}^{E_\text{F}} \mathcal{A}(E) D_1(E)\, dE</math> }} となる。絶対零度において、フェルミエネルギーより上の準位には粒子が存在しないので、積分範囲はフェルミエネルギーまでとなる。これを[[ヘヴィサイドの階段関数]]を用いて {{Indent| <math>A =\int_{-\infty}^\infty \mathcal{A}(E) \eta(E_\text{F}-E) D_1(E)\, dE</math> }} と表す。有限温度においては、[[温度]]による励起の影響を反映して、階段関数が置き換えられて {{Indent| <math>A =\int_{-\infty}^\infty \mathcal{A}(E) f(E) D_1(E)\, dE</math> }} となる。このときの {{math|''f''(''E'')}} が[[フェルミ分布関数]]である。 == 関連項目 == * [[統計力学]] * [[分配関数]](状態和) * [[量子力学]] * [[フェルミ・ディラック統計]] {{DEFAULTSORT:しようたいすう}} [[Category:統計力学]] [[Category:量子力学]]
このページで使用されているテンプレート:
テンプレート:Indent
(
ソースを閲覧
)
テンプレート:Lang-en-short
(
ソースを閲覧
)
テンプレート:Math
(
ソースを閲覧
)
テンプレート:Mvar
(
ソースを閲覧
)
テンプレート:出典の明記
(
ソースを閲覧
)
状態数
に戻る。
ナビゲーション メニュー
個人用ツール
ログイン
名前空間
ページ
議論
日本語
表示
閲覧
ソースを閲覧
履歴表示
その他
検索
案内
メインページ
最近の更新
おまかせ表示
MediaWiki についてのヘルプ
特別ページ
ツール
リンク元
関連ページの更新状況
ページ情報