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{{出典の明記|date=2013年4月4日 (木) 02:36 (UTC)}} '''球面テンソル'''(または'''球テンソル''')とは、[[空間回転]]に対して[[角運動量]]行列と同様に変換される[[テンソル]]である。さらに[[演算子 (物理学)|演算子]]である場合は'''球面テンソル演算子'''と呼ばれる。[[階数]]''k'' の球面テンソルは、角運動量''k'' の状態と同じく''2k+1'' 個の成分から成り :<math>T^{(k)}_q \quad (q=k,k-1,\cdots ,-k)</math> と書かれる。 [[光子]]の放出・吸収のような角運動量が重要な役割を演じる現象を記述する際に用いられる。演算子を球面テンソルで表現すると、角運動量の[[固有状態]]の間の遷移は、[[ウィグナー=エッカルトの定理]]を用いることにより、取り扱いが簡単になる。 == 性質 == [[全角運動量演算子]]<math>\mathbf{J}</math>とは次の交換関係を満たす。 :<math>[J_x \pm iJ_y , T^{(k)}_q ] = \sqrt{(k \mp q)(k \pm q + 1)}T^{(k)}_{q\pm 1}</math> :<math>[J_z , T^{(k)}_q ] = qT^{(k)}_q</math> 空間回転をr、対応する[[回転演算子]]をRとしたとき、<math>T^{(k)}_q</math>は次のように変換される。 :<math>R T^{(k)}_q R^{-1} = \sum_{q'} T^{(k)}_{q'} D^{k}_{q',q}(r)</math> ここで<math>D^{k}_{q',q}(r)</math>は三次元[[回転群]]の(2k+1)次元の[[既約表現]]の[[表現行列]]([[回転行列]])である。 スカラーとベクトルはそれぞれ0階と1階の球面テンソルに対応する。 ベクトル<math>\mathbf{A}</math>は1階の球面テンソル<math>T^{(1)}_q</math>と次の関係がある。 :<math>T^{(1)}_{\pm 1}=\mp \frac{A_x \pm iA_y}{\sqrt{2}}</math> :<math>T^{(1)}_{0}=A_z</math> 2階のテンソル<math>T_{ij}</math>は、0階、1階、2階の球面テンソルの和で表される。 {{tensors}} {{DEFAULTSORT:きゆうめんてんそる}} [[Category:物理数学]] [[Category:数学に関する記事]]
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