硫酸エチルのソースを表示

{{Chembox
| Watchedfields = changed
| verifiedrevid = 438835202
|   Name = 硫酸エチル
|   ImageFile = Sulfovinic acid.svg
|   ImageSize = 200px
|   ImageAlt = Skeletal formula
|   ImageFile1 = Ethyl-bisulfate-3D-balls.png
|   ImageAlt1 = Ball-and-stick model
|   PIN = Ethyl hydrogen sulfate
|   OtherNames = Ethyl sulfate; Sulfovinic acid; Ethyl bisulfate; Ethoxysulfonic acid; Ethyl sulphate
| Section1 = {{Chembox Identifiers
|   SMILES = O=S(=O)(O)OCC
|  PubChem = 6004
|   ChemSpiderID_Ref = {{chemspidercite|correct|chemspider}}
| ChemSpiderID = 5782
| InChI = 1/C2H6O4S/c1-2-6-7(3,4)5/h2H2,1H3,(H,3,4,5)
| InChIKey = KIWBPDUYBMNFTB-UHFFFAOYAR
| StdInChI_Ref = {{stdinchicite|correct|chemspider}}
| StdInChI = 1S/C2H6O4S/c1-2-6-7(3,4)5/h2H2,1H3,(H,3,4,5)
| StdInChIKey_Ref = {{stdinchicite|correct|chemspider}}
| StdInChIKey = KIWBPDUYBMNFTB-UHFFFAOYSA-N
| CASNo_Ref = {{cascite|correct|CAS}}
| CASNo = 540-82-9
| UNII_Ref = {{fdacite|correct|FDA}}
| UNII = P3LK0HF3B7
  }}
| Section2 = {{Chembox Properties
|   C=2|H=6|O=4|S=1
|   Density = 1.46 g/cm<sup>3</sup>
  }}
}}

'''硫酸エチル'''（[[英語|英]]: ethyl sulfate）は、[[エチレン]]から[[エタノール]]を製造する際の[[反応中間体|中間体]]として用いられる、[[硫酸]]の[[エチル基|エチル]][[エステル]]である。別名'''スルホビン酸'''（'''sulfovinic acid'''）、'''エチルスルファート'''、'''スルフェチル酸'''、'''硫酸水素エチル'''、'''エチル硫酸'''。[[シロップ|シロップ状]]の[[吸湿性]]の[[液体]]で[[水]]に溶け、徐々に[[硫酸]]と[[エタノール]]に分解する。蒸留により硫酸ジエチル<chem display="inline">(C2H5O)2SO2</chem>を生じる。[[エタノール]]と[[熱|加熱]]すると[[ジエチルエーテル]]を生じる<ref>{{Cite web|和書|title=エチル硫酸 {{!}} 540-82-9 |url=https://www.chemicalbook.com/ChemicalProductProperty_JP_CB1888423.htm |website=www.chemicalbook.com |access-date=2023-02-11}}</ref>。

== 歴史 ==
この物質は、[[1730年]]にドイツの[[錬金術|錬金術師]]{{日本語版にない記事リンク|アウグスト・ジークムント・フロベニウス|en|August Sigmund Frobenius}}によって[[エーテル (化学)|エーテル]]と同時に研究され<ref>{{Cite book|和書 |title=Philosophical Transactions of the Royal Society |year=1730 |publisher=王立協会}}</ref>、その後[[1797年]]に[[フランス]]の化学者{{日本語版にない記事リンク|アントワーヌ・ド・フルクロワ|en|Antoine-François de Fourcroy}}、[[1815年]]に[[ジョセフ・ルイ・ゲイ＝リュサック|ゲイ＝リュサック]]によって研究された。また[[1807年]]に[[スイス]]の科学者[[ニコラ・テオドール・ド・ソシュール]]もこの物質について研究している。 

1827年、フランスの化学者・薬剤師であるフェリクス＝ポリドール・ブレー (Félix-Polydore Boullay, 1806-1835) が[[ジャン＝バティスト・デュマ]]とともに、硫酸とエタノールからジエチルエーテルを調製する際に硫酸エチルの役割を指摘したさらに研究を進めた結果、硫酸とエタノールからジエチルエーテルに変換する際にエチルを使用することが分かった。 

また、ドイツの化学者アイルハルト・ミッチェルリヒ (Eilhard Mitscherlich) とスウェーデンの化学者[[イェンス・ベルセリウス]]によるさらなる研究は、硫酸が触媒として作用していることを示唆し、最終的にプロセスの中間体としてスルホビン酸を発見することになった。 

1800年代にイタリアの物理学者[[アレッサンドロ・ボルタ]]とイギリスの化学者[[ハンフリー・デービー]]による電気化学の登場により、亜定比量の硫酸をエタノールに反応させてエーテルと水を生成し、その反応の中間体としてスルホビン酸が生成されることが確認された。

== 特性 ==
硫酸水素エチルは無色で油性の液体。水に溶けやすく、水より重い。この物質に触れると、皮膚、目、粘膜に強い刺激を与えることがある。

== 脚注 ==
{{Reflist}}

== 関連項目 ==
* [[硫酸ジエチル]]

{{DEFAULTSORT:りゆうさんえちる}}
[[Category:硫酸エステル]]