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{{出典の明記|date=2011年6月}} '''移流'''(いりゅう、{{lang-en-short|advection}})とは、[[温度]]や[[物質]][[濃度]]などにばらつきがある空間のある地点において、空間内の物質の移動によって温度や物質濃度の変化が起こる([[物理量]]が空間内で運ばれる)こと。[[物理学]]のうち特に[[流体力学]]に関係が深い。上記の空間を基点とした考え方はオイラー的な考え方とされ、逆に物質を基点としたラグランジュ的な考え方が以下のように述べられる([[連続体力学#連続体の記述方法]]を参照)。 例として、ある地点の上空に冷たい[[空気]]があって、その西に暖かい空気があるとする。ここで、西風によって暖かい空気が運ばれることを移流といい、その地点では[[気温]]の上昇が観測される(オイラー記述)。暖かい空気が西側、冷たい空気が東側に存在し、西風によって冷たい空気はある地点から東側へ、暖かい空気は東側のある地点へ移動する(ラグランジュ記述)。 == 移流方程式 == 移流を表す[[偏微分方程式]]を'''移流方程式'''という。物理量 {{Math|''ψ''(''t'', '''''x''''')}} が、速度 {{Mathbf|''c''}} で移流することを表す移流方程式は :<math>\frac{\partial\psi(t,\boldsymbol{x})}{\partial t}=-\boldsymbol{c}\cdot\boldsymbol{\nabla}\psi(t,\boldsymbol{x})</math> と表される。ここで、[[ナブラ|∇]]は[[勾配 (ベクトル解析)|空間微分]]を表す。 1次元の場合、移流方程式は :<math>\frac{\partial\psi(t,x)}{\partial t}+c\frac{\partial\psi(t,x)}{\partial x}=0</math> となる。 この方程式は解析的に解くことができて、任意の関数 {{Mvar|f}} を用いて :<math>\psi(t,\boldsymbol{x})=f(\boldsymbol{x}-\boldsymbol{c}t)</math> と表される。 == 関連項目 == *[[拡散]] *[[拡散方程式]] *[[移流拡散方程式]] *[[連続の方程式]] *[[波動方程式]] == 外部リンク == * {{Kotobank}} {{Physics-stub}} {{Climate-stub}} {{DEFAULTSORT:いりゆう}} [[Category:流体力学の方程式]] [[Category:気象学]] [[Category:大気力学]] [[Category:海洋学]] [[Category:伝熱]] [[Category:対流]]
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