第8族元素のソースを表示

{{脚注の不足|date=2022年12月}}
<div style="float:right;margin-left:10px;margin-bottom:20px;text-align:center;">
{| class="wikitable"
|- align="center"
| [[元素の族|'''族''']]
| [[第7族元素|←]] '''8''' [[第9族元素|→]]
|- align="center"
| [[元素の周期|'''周期''']]
|- align="center"
| [[第4周期元素|'''4''']]
| style="background-color:#ffc0c0;"| {{Small|26}}<br />[[鉄|Fe]]
|- align="center"
| [[第5周期元素|'''5''']]
| style="background-color:#ffc0c0;"| {{Small|44}}<br />[[ルテニウム|Ru]]
|- align="center"
| [[第6周期元素|'''6''']]
| style="background-color:#ffc0c0;"| {{Small|76}}<br />[[オスミウム|Os]]
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| [[第7周期元素|'''7''']]
| style="background-color:#ffc0c0;"| {{Small|{{Color|red|108}}}}<br />[[ハッシウム|Hs]]
|}
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'''第8族元素'''（だいはちぞくげんそ、Group 8 element）は[[IUPAC]]形式での[[周期表]]において第8族に属する[[元素]]。[[鉄]]・[[ルテニウム]]・[[オスミウム]]・[[ハッシウム]]から構成される。

長周期表の第8族〜[[第10族元素]]は最外殻の4s[[電子]]を2つ持ち、短周期表で VIII族、あるいは VIIIB族 としてまとめられたように同一周期元素の化学的性質が似通っている。それゆえ、第4周期の<sub>26</sub>Fe、<sub>27</sub>Co、<sub>28</sub>Niを[[鉄族元素]]と呼び、第5周期あるいは第6周期の<sub>44</sub>Ru、<sub>45</sub>Rh、<sub>46</sub>Pd、<sub>76</sub>Os、<sub>77</sub>Ir、<sub>78</sub>Ptを[[白金族元素]]と呼ぶ。したがって族の代表元素を属名の別名とする他の族との場合との違いを留意する必要がある。

閉殻していない[[d軌道]]を持ち、[[遷移元素]]として取り扱われる。

== 性質 ==
第8族元素では価電子および内殻電子の[[電子構造]]は周期により異なる。

{| class="wikitable"
!!![[鉄]]<br />'''<sub>26</sub>Fe'''!![[ルテニウム]]<br />'''<sub>44</sub>Ru'''!![[オスミウム]]<br />'''<sub>76</sub>Os'''
|-
|[[電子配置]]||<chem>[Ar]{}3d^6{}4s^2</chem>||<chem>[Kr]{}4d^7{}5s^1</chem>||<chem>[Xe]{}4f^{14}{}5d^6{}6s^2</chem>
|-
|第1イオン化エネルギー<br />（kJ mol<sup>-1</sup>）||759||711||799
|-
|第2イオン化エネルギー<br />（kJ mol<sup>-1</sup>）||1561||1617||&nbsp;
|-
|第3イオン化エネルギー<br />（kJ mol<sup>-1</sup>）||2957.4||2747||&nbsp;
|-
|第4イオン化エネルギー<br />（kJ mol<sup>-1</sup>）||5290||&nbsp;||&nbsp;
|-
|電子親和力<br />（電子ボルト）||0.163||1.05||1.1
|-
|電気陰性度<br />（Allred-Rochow）||1.64||1.42||1.52
|-
|金属結合半径<br />（pm）||124||133||134
|-
||融点<br />（K）||1808||2607||3306
|-
|沸点<br />（K）||3023||4423||5285
|}

鉄は最も広く[[リソスフェア|岩石圏]]に分布する[[金属]]で（5.1%）、[[酸化物]]、[[硫化物]]などとして多くの[[岩石]]に含まれる、鉱石資源としては主に酸化物（[[赤鉄鉱]]、[[磁鉄鉱]]）あるいは[[炭酸塩]]（菱鉄鉱）が利用される。あるいは[[鉄隕石|隕鉄]]の主成分は[[ニッケル]]合金の単体の鉄であり、[[地球]]の核も鉄およびニッケルで構成されていると考えられている。一方、ルテニウムあるいはオスミウムは他の白金族元素と共に産出し、白金族元素は合わせて岩石圏の2×10<sup>-6</sup>%を占める。

単体の鉄は[[酸化]]され酸化物を形成しやすく、ニッケル同様に微粉末にすると室温で自然発火する。同じく高温で[[炭素]]、[[リン]]、[[硫黄]]と反応する。また鉄族元素単体に共通して[[強磁性体]]である。一方、[[貴金属]]であるルテニウム、オスミウムは空気酸化されにくい。また、鉄は[[イオン化傾向]]も大きく、[[不動態]]を形成しないので多くの[[酸]]と[[水素]]を生成しながら[[イオン化]]する。一方、ルテニウム、オスミウムはほとんどの酸に侵されないが、熱時に[[王水]]でイオン化し溶解する。

== 引用文献 ==
# 日本化学会編,『化学便覧』基礎編, 改訂5版, 丸善
# R.B.ヘスロップ, K. ジョーンズ, 『無機化学』, 東京化学同人
# F.A.コットン, G.ウイルキンソン, 『無機化学』, 培風館 ISBN 4-563-04066-5

{{元素周期表}}
{{DEFAULTSORT:たい08そくけんそ}}
[[Category:周期表の族|#08]]