自由空間のソースを表示

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[[電磁気学]]における'''自由空間'''（じゆうくうかん、{{lang-en|free space}}）とは、[[誘電分極]]や[[磁化]]を生じない[[空間]]である。
分極を生じないということは[[誘電体]]や[[磁性体]]などが存在しないということであり、しばしば[[真空]]とも呼ばれる。

[[電束密度]] {{mvar|'''D'''}} と [[電場|電場の強度]] {{mvar|'''E'''}}、及び、[[磁場|磁場の強度]] {{mvar|'''H'''}} と[[磁束密度]] {{mvar|'''B'''}} を関係付ける[[構成方程式]]は
: <math>\boldsymbol{D} =\epsilon_0 \boldsymbol{E} +\boldsymbol{P}</math>
: <math>\boldsymbol{B} =\mu_0(\boldsymbol{H} +\boldsymbol{M})</math>
と書かれる。これらを関係付けている {{mvar|'''P''', '''M'''}} がそれぞれ誘電分極と磁化である。これらは自由空間においてゼロであり、構成方程式は
: <math>\boldsymbol{D} =\epsilon_0\boldsymbol{E}</math>
: <math>\boldsymbol{B} =\mu_0\boldsymbol{H}</math>
となる。それぞれの係数 {{math|''&epsilon;''{{sub|0}}, ''&mu;''{{sub|0}}}} はそれぞれ[[電気定数]]と[[磁気定数]]と呼ばれる普遍定数である。自由空間の特徴として、[[量の次元|次元]]の違いを除いて {{mvar|'''D'''}} と {{mvar|'''E'''}}、及び、{{mvar|'''H'''}} と {{mvar|'''B'''}} に違いが表れない。

== 電波伝播 ==
自由空間における絶対[[利得 (電気工学)|利得]][[アンテナ]]の電界強度''E''は、

<math>E = {\sqrt{30G_\mathrm{s}P_\mathrm{s}}\over d}</math>

と表される。ここで''G''<sub>s</sub>は絶対利得、''P''<sub>s</sub>は放射電力、''d''は距離を表す。

また、相対利得アンテナの場合、

<math>E = 7{\sqrt{G_\mathrm{r}P_\mathrm{s}}\over d}</math>

と表される。ここで''G''<sub>r</sub>は相対利得を表す<ref>第一級陸上特殊無線技士無線工学試験　JZ10B</ref>。

== 出典 ==
{{脚注ヘルプ}}
{{Reflist}}

== 関連項目 ==
* [[真空]]
* [[放射エネルギー]]：自由空間に移動するエネルギー
* [[宇宙空間]]:[[飛行力学]]においての自由空間のひとつ
* [[無線通信]]：[[伝送損失]]の計算において自由空間を用いる
* [[国際標準大気]]
{{電磁気学}}
{{DEFAULTSORT:しゆうくうかん}}
[[Category:電磁気学]]
{{Physics-stub}}