行列の相似のソースを表示
←
行列の相似
ナビゲーションに移動
検索に移動
あなたには「このページの編集」を行う権限がありません。理由は以下の通りです:
この操作は、次のグループに属する利用者のみが実行できます:
登録利用者
。
このページのソースの閲覧やコピーができます。
[[線型代数学]]において、ふたつの ''n'' 次[[正方行列]] ''A'', ''B'' が'''相似'''(そうじ、{{lang-en-short|''similar''}})であるとは、''n'' 次[[正則行列]] ''P'' で :<math>B = P^{-1} A P</math> となるようなものが存在するときに言う。互いに相似な行列は同じ[[線型写像]]を異なる基底に関して表現するもので、さきほどの ''P'' はそれらの基底の間の[[基底変換]] {{lang|en|(change of basis)}} を与える行列である。上記のような変換はしばしば、変換行列 ''P'' に関する'''相似変換''' {{lang|en|(''similarity transformation'')}} と呼ばれる。[[線型代数群]]の文脈では、行列の相似性は(群の元としての)[[同値関係|共軛性]]として言及されることも多い。 == 性質 == 行列の相似性は正方行列全体の成す空間における[[同値関係]]である。 相似な行列の間ではさまざまな性質が保たれ、たとえば以下のようなものが挙げられる。 * [[行列の階数|階数]] {{lang|en|(rank)}} * [[行列式]] * [[跡_(線型代数学)|トレース]] * [[固有値]](ただし、固有ベクトルは一般には異なる) * [[特性多項式]] * [[最小多項式 (線型代数学)|最小多項式]] * [[単因子]] これらの性質が保たれるという事実に、ふたつの理由を挙げることができる。 * 互いに相似な行列は、同じ線型写像を異なる基底で記述したものと考えられる。 * 写像 ''X'' ↦ ''P''<sup>−1</sup>''XP'' は(行列全体の成す圏の単一対象部分圏としての)''n''-次正方行列全体のなす[[結合多元環]]の[[自己同型]]を与える。 これにより、与えられた行列 ''A'' に対して、''A'' に相似な行列の中で「標準形」{{lang|en|(normal form)}} と呼ばれる簡単な形の行列 ''B'' を求めることに意味が生じる。''A'' について調べる代わりに、より単純な行列 ''B'' を調べることに帰着できるからである。たとえば、''A'' が[[対角化可能行列|対角化可能]]であるとは、''A'' がある[[対角行列]]に相似であることをいう。必ずしも全ての行列が対角化可能ではないが、すくなくとも[[複素数]]体(あるいはほかの任意の[[代数閉体]])上では任意の行列が[[ジョルダン標準形]]と呼ばれる行列に相似である。別の標準形として、[[有理標準形]](フロベニウス標準形)は任意の体上で意味を持つ。与えられた行列 ''A'' と ''B'' のジョルダン標準形あるいはフロベニウス標準形を見れば、''A'' と ''B'' とが互いに相似であるか否かを直ちに判定できる。{{仮リンク|スミス標準形|en|Smith normal form}}は与えられたいくつかの行列が互いに相似か否かの判定に利用できるが、ジョルダン標準形やフロベニウス標準形の場合とは異なり、ある行列とそのスミス標準形とは必ずしも相似ではない。 == 注意 == 行列の相似性は係数体の取り方(とくに変換行列 ''P'' の成分が属するべき体の選び方)には依らない。すなわち、''K'' の任意の拡大体を ''L'' とするとき、''A'' と ''B'' が ''K'' 上の行列として相似であるのは ''L'' 上の行列として相似である[[同値|ときであり、かつそのときに限る]]。これはきわめて有用な事実であり、与えられたふたつの行列が互いに相似であるか否かの判定には、それらの係数体 ''K'' をその任意拡大体(たとえば代数閉体)に置き換えても結果は同じなので、その大きな体上でジョルダン標準形を計算することにより、元の体 ''K'' 上の行列としての相似性を判定できる。たとえばこの方法で、任意の行列はその[[転置行列]]と相似であることが示せる。 上述した相似性の定義において、変換行列 ''P'' として[[置換行列]]がとれるならば、''A'' と ''B'' は'''置換相似''' {{lang|en|(''permutation-similar'')}} であるといい、また ''P'' として[[ユニタリ行列]]がとれるならば ''A'' と ''B'' は'''ユニタリ同値''' {{lang|en|(''unitarily equivalent'')}} であるという。[[スペクトル論]]によれば、任意の[[正規行列]]はある対角行列にユニタリ同値である。{{仮リンク|シュペヒトの定理|en|Specht's theorem}} は、ふたつの行列が互いにユニタリ同値であるための必要十分条件はそれらが特定のトレース等式を満足することである、というものである。 == 各分野との関連 == 群論では、ここでいう相似性は[[共軛類|共軛性]]と呼ばれる。[[圏論]]的な話をすると、各''P''<sub>''n''</sub> が正則な ''n''-次正方行列である任意の族が与えられたときに、任意の ''m''-行 ''n''-列矩形行列 ''A'' を ''P''<sub>''m''</sub><sup>−1</sup>''AP''<sub>''n''</sub> へ写すものとして相似変換を定義できる。このような行列の族は行列の圏(自然数の全体を対象の類とし、''m''-行 ''n''-列行列を ''n'' から ''m'' への射、射の合成が行列の積であたえられる圏)の自己同型となるような[[函手]]を定める。 == 関連項目 == * [[行列の合同]] * [[行列の標準形]]<!--[[Canonical form#Linear Algebra|Canonical forms]]--> == 参考文献 == {{参照方法|date=2023年9月}} * Horn and Johnson, ''Matrix Analysis,'' Cambridge University Press, 1985. ISBN 0-521-38632-2. (Similarity is discussed many places, starting at page 44). {{DEFAULTSORT:きようれつのそうし}} [[Category:行列|そうし]] [[Category:同値 (数学)]] [[Category:数学に関する記事]]
このページで使用されているテンプレート:
テンプレート:Lang
(
ソースを閲覧
)
テンプレート:Lang-en-short
(
ソースを閲覧
)
テンプレート:仮リンク
(
ソースを閲覧
)
テンプレート:参照方法
(
ソースを閲覧
)
行列の相似
に戻る。
ナビゲーション メニュー
個人用ツール
ログイン
名前空間
ページ
議論
日本語
表示
閲覧
ソースを閲覧
履歴表示
その他
検索
案内
メインページ
最近の更新
おまかせ表示
MediaWiki についてのヘルプ
特別ページ
ツール
リンク元
関連ページの更新状況
ページ情報