行動遺伝学のソースを表示

'''行動遺伝学'''（こうどういでんがく、{{Lang-en-short|Behavioural genetics}}）とは、[[行動]]における[[差異心理学|個人差]]の[[病因学|本質と起源]]を調査するために[[遺伝学|遺伝学的]][[科学的方法|手法]]を用いる[[科学|科学的]][[研究]]分野である。 「行動遺伝学」という名称は遺伝的影響に焦点を当てていることを示唆しているが、この分野では、遺伝的要因と環境的要因が個人差にどの程度影響を与えているのか、また、遺伝子と環境の[[交絡]]を取り除くことができる{{仮リンク|研究デザイン|en|research design|label=研究デザイン}}の開発を広く研究している。行動遺伝学は、19世紀後半に[[フランシス・ゴルトン]]によって{{仮リンク|科学的分野|en|Branches of science|label=科学的分野}}として設立されたが、[[第二次世界大戦]]の前後に[[優生学]]運動と関連付けられたことで信用を失った。20世紀後半になると、この分野は、人間の行動と[[精神障害|精神疾患]]の[[相続|遺伝]]に関する研究（典型的には{{仮リンク|量的遺伝学|en|quantitative genetics|label=双生児と家族の研究}}を使用）、および[[人為選択|選択的交配]]と{{仮リンク|交配|en|Diallel cross|label=交配}}による遺伝的に有益な[[モデル生物]]の研究によって、再び注目されるようになった。20世紀後半から21世紀初頭にかけて、分子遺伝学の技術的進歩により、ゲノムを直接測定し、修飾することが可能になった。これにより、モデル生物の研究（例えば[[ノックアウトマウス]]）や人間の研究（例えば[[ゲノムワイド関連解析|ゲノムワイド関連研究]]）で大きな進歩があり、新しい科学的発見につながった。

行動遺伝学研究の知見は、行動に対する遺伝的および環境的影響の役割に関する現代の理解に広く影響を与えている。これには、研究されたほとんどすべての行動が、かなりの程度の遺伝的影響を受けているという証拠や、その影響は個人が成人になるにつれて増加する傾向があるという証拠が含まれる。さらに、研究された人間の行動のほとんどは、[[ポリジーン遺伝|非常に多数の遺伝子]]の影響を受けており、これらの遺伝子の{{仮リンク|浸透度|en|penetrance|label=個々の影響}}は非常に小さい。環境的影響も強い役割を果たしているが、それらは家族を互いに似ているようにするのではなく、互いに異なるようにする傾向がある。<!--上記を変更する前に、[[WP:LEAD]]を参照してください-->

== 歴史 ==
[[ファイル:Maler_der_Grabkammer_des_Menna_012.jpg|右|サムネイル|小麦と家畜を持つ農民 - 紀元前1422年の古代エジプトの芸術は家畜化された動物を表現している。]]
[[人為選択|選択的育種]]と[[家畜化|動物の家畜化]]は、行動の個人差が自然な原因によるものかもしれないという考えを人類が持っていた最も古い証拠かもしれない<ref name="Loehlin2009">{{Cite book |vauthors=Loehlin JC |title=Handbook of Behavior Genetics |chapter=History of Behavior Genetics |date=2009 |pages=3–11 |veditors=Kim Y |doi=10.1007/978-0-387-76727-7_1 |publisher=Springer |location=New York, NY |isbn=978-0-387-76726-0 |edition=1}}</ref>。[[プラトン]]と[[アリストテレス]]はそれぞれ、行動特性の[[遺伝]]の基礎とメカニズムについて推測した<ref name="Maxson2006">{{Cite book |veditors=Jones BC, Mormede P |title=Neurobehavioral Genetics: Methods and Applications, Second Edition |chapter=A History of Behavior Genetics |vauthors=Maxson SC |chapter-url=https://books.google.com/books?id=P85FPhRKFVMC&pg=PA15 |date=30 August 2006 |publisher=CRC Press |isbn=978-1-4200-0356-7}}</ref>。例えば、[[プラトン]]は、『[[国家 (対話篇)|国家]]』の中で、理想的な社会の追求において、ある特性の発達を奨励し、他の特性を阻止するために、市民の間で選択的育種を奨励すべきであると論じたが、今日では[[優生学]]と呼ばれるかもしれない<ref name="Maxson2006" /><ref name="McGueGottesman2015">{{Cite encyclopedia |vauthors=McGue M, Gottesman II |encyclopedia=The Encyclopedia of Clinical Psychology |year=2015 |pages=1–11 |doi=10.1002/9781118625392.wbecp578 |isbn=9781118625392 |chapter=Behavior Genetics}}</ref>。行動遺伝学の概念は、{{仮リンク|イギリス・ルネサンス|en|English renaissance|label=イギリス・ルネサンス}}の時代にも存在しており、[[ウィリアム・シェイクスピア]]が''[[テンペスト (シェイクスピア)|テンペスト]]''の中で、「{{仮リンク|生まれか育ちか|en|nature versus nurture|label=生まれか育ちか}}」という言葉を初めて作ったのかもしれない。そこでは、第4幕第1場で、[[キャリバン]]について、「悪魔だ、生まれついての悪魔だ、その本性に教育は決して染みつかない」と書いている<ref name="McGueGottesman2015" /><ref>{{Cite book |title=The Tempest |series=The Arden Shakespeare |edition=Third |vauthors=Vaughan V, Vaughan AT |publisher=The Arden Shakespeare |year=1999 |isbn=978-1-903436-08-0 |page=60}}</ref>。

現代の行動遺伝学は、19世紀の知識人で[[チャールズ・ダーウィン]]のいとこである[[フランシス・ゴルトン|サー・フランシス・ゴルトン]]から始まった<ref name="McGueGottesman2015" />。ゴルトンは[[博学者]]であり、人間の能力と精神的特性の[[遺伝率|遺伝]]を含む多くの分野を研究した。ゴルトンの研究の1つは、[[イングランド|イギリス]]の[[上流階級]]における社会的・[[知能|知的]]達成度に関する大規模な{{仮リンク|系図|en|pedigree chart|label=系図}}研究であった。1869年、ダーウィンの''[[種の起源]]''から10年後、ゴルトンは''Hereditary Genius''誌でその結果を発表した<ref>{{Cite book |title=Hereditary Genius: An Inquiry into Its Laws and Consequences |url=http://galton.org/books/hereditary-genius/ |year=1869 |location=London |publisher=MacMillan and Co. |access-date=17 December 2009 |archive-url=https://web.archive.org/web/20191207132222/http://galton.org/books/hereditary-genius/ |archive-date=7 December 2019 |url-status=dead}}</ref>。この研究で、ゴルトンは、「著名人」の割合は著名人の近親者の間で最も高く、著名人との関係の度合いが減少するにつれて減少することを発見した。ゴルトンは、著名さに対する環境的影響の役割を否定できなかったが（このことは彼自身が認めていた）、この研究は、行動特性に対する{{仮リンク|生まれか育ちか|en|nature versus nurture|label=遺伝と環境の相対的役割}}についての重要な議論のきっかけとなった。ゴルトンは、自身の研究を通じて、「{{仮リンク|多変量解析|en|multivariate analysis|label=多変量解析}}を導入し、現代の[[ベイズ統計学]]への道を開いた」のであり、これは科学全体で使用されている—「統計学の啓蒙」と呼ばれるものを開始したのである<ref name="Stigler_2010">{{Cite journal|date=July 2010|title=Darwin, Galton and the Statistical Enlightenment|journal=Journal of the Royal Statistical Society, Series A|volume=173|issue=3|pages=469–482|doi=10.1111/j.1467-985X.2010.00643.x|vauthors=Stigler SM|s2cid=53333238}}</ref>。
[[ファイル:Francis Galton 1850s.jpg|サムネイル|[[フランシス・ゴルトン|ゴルトン]]]]
ゴルトンによって設立された行動遺伝学の分野は、最終的に、ゴルトンの知的貢献のもう1つである、20世紀社会における[[優生学]]運動の設立によって弱体化された<ref name="McGueGottesman2015" />。[[優生学]]の主な考え方は、選択的育種と行動の遺伝に関する知識を組み合わせて、人類を改良することであった<ref name="McGueGottesman2015" />。[[優生学]]運動は、その後、[[ナチス・ドイツ]]における科学的な{{仮リンク|ナチ優生学|en|Nazi eugenics|label=腐敗と大量虐殺行為}}によって信用を失った。行動遺伝学は、優生学との関連性から信用を失った<ref name="McGueGottesman2015" />。この分野は、{{仮リンク|カルビン・S・ホール|en|Calvin S. Hall|label=カルビン・S・ホール}}の1951年の行動遺伝学に関する本の章など、行動遺伝学に関する初期のテキストの出版を通じて、再び独立した科学分野としての地位を得た。この章で彼は、1960年代から1970年代にかけてある程度の人気を博した「精神遺伝学」という用語を導入した<ref name="Hall_1951">{{Cite book |author=Hall CS |chapter=The genetics of behavior |editor=Stevens SS |title=Handbook of Experimental Psychology |publisher=John Wiley and Sons |location=New York |date=1951 |pages=304–329}}</ref><ref>{{Cite book |vauthors=Grigorenko EL, Ravich-Shcherbo I |chapter=Russian psychogenetics |veditors=Grigorenko EL |title=Psychology of Russia: Past, Present, Future |publisher=Nova Science |location=Commack, NY |date=1997 |pages=83–124}}</ref><ref name="Broadhurst_1969">{{Cite journal|date=July 1969|title=Psychogenetics of emotionality in the rat|journal=Annals of the New York Academy of Sciences|volume=159|issue=3|pages=806–24|bibcode=1969NYASA.159..806B|doi=10.1111/j.1749-6632.1969.tb12980.x|pmid=5260300|vauthors=Broadhurst PL|s2cid=42323956}}</ref>。しかし、最終的には「行動遺伝学」という用語に取って代わられた。

行動遺伝学が明確な分野として始まったのは、1960年に{{仮リンク|ジョン・L・フラー|en|John L. Fuller|label=ジョン・L・フラー}}とウィリアム・ロバート（ボブ）・トンプソンによって ''Behavior Genetics'' という本が出版されたことによって示された<ref name="Loehlin2009" /><ref name="Fuller_Thompson_1960">{{Cite book |vauthors=Fuller JL, Thompson WR |title=Behavior Genetics |publisher=John Wiley and Sons |location=New York |date=1960}}</ref>。現在では、動物や人間の行動の多く、あるいはほとんどが、重要な遺伝的影響を受けていることが広く認められているが、特定の形質に対する遺伝的影響の程度は大きく異なる可能性がある<ref name="PoldermanBenyamin2015" /><ref name="Turkheimer2000">{{Cite journal|date=2000|title=Three Laws of Behavior Genetics and What They Mean|url=http://www.psychologicalscience.org/newsresearch/publications/journals/currdir/cd9_5_5.pdf|journal=Current Directions in Psychological Science|volume=9|issue=5|pages=160–164|doi=10.1111/1467-8721.00084|vauthors=Turkheimer E|s2cid=2861437|access-date=2016-04-12|archive-date=2016-10-09|archive-url=https://web.archive.org/web/20161009084457/http://www.psychologicalscience.org/newsresearch/publications/journals/currdir/cd9_5_5.pdf|url-status=live}}</ref>。それから10年後の1970年2月、{{仮リンク|Behavior Genetics (学術誌)|en|Behavior Genetics (journal)|label=''Behavior Genetics''}}誌の第1号が発行され、1972年には{{仮リンク|行動遺伝学会|en|Behavior Genetics Association|label=行動遺伝学会}}が設立され、[[テオドシウス・ドブジャンスキー]]が初代会長に選出された。その後、この分野は成長し、多様化し、多くの科学分野に影響を与えている<ref name="McGueGottesman2015" /><ref name="AyorechSelzam2016">{{Cite journal|date=September 2016|title=Publication Trends Over 55 Years of Behavioral Genetic Research|journal=Behavior Genetics|volume=46|issue=5|pages=603–7|doi=10.1007/s10519-016-9786-2|pmc=5206393|pmid=26992731|vauthors=Ayorech Z, Selzam S, Smith-Woolley E, Knopik VS, Neiderhiser JM, DeFries JC, Plomin R}}</ref>。

== 方法 ==
行動遺伝学の主な目的は、行動における{{仮リンク|差異心理学|en|differential psychology|label=個人差}}の本質と起源を調査することである<ref name="McGueGottesman2015" />。行動遺伝学研究では、さまざまな方法論的アプローチが用いられているが<ref name="PlominDeFries2012">{{Cite book |vauthors=Plomin R, DeFries JC, Knopik VS, Neiderhiser M |title=Behavioral Genetics |url=https://books.google.com/books?id=OytMMAEACAAJ |date=24 September 2012 |publisher=Worth Publishers |isbn=978-1-4292-4215-8 |access-date=27 January 2016 |archive-date=31 December 2013 |archive-url=https://web.archive.org/web/20131231103724/http://books.google.com/books?id=OytMMAEACAAJ |url-status=live}}</ref>、そのうちのいくつかを以下に概説する。

=== 動物研究 ===
{{節スタブ|date=February 2020}}
動物行動遺伝学の研究者は、環境要因を慎重に制御し、遺伝的変異を実験的に操作することができるため、{{仮リンク|ヒトの行動遺伝学|en|Human behaviour genetics|label=ヒトの行動遺伝学}}の研究では得られない程度の因果推論が可能である<ref>{{Cite web |title=behavior genetics {{!}} Definition, History, & Methods {{!}} Britannica |url=https://web.archive.org/web/20210417115212/https://www.britannica.com/science/behaviour-genetics |website=web.archive.org |date=2021-04-17 |access-date=2024-03-11}}</ref>。動物研究では、[[人為選択|選択実験]]がよく用いられる。例えば、実験室の[[ハツカネズミ]]は、{{仮リンク|オープンフィールド試験|en|Open field test|label=オープンフィールド行動}}<ref name="DeFries_et_al_19742">{{Cite journal|date=August 1974|title=Response to 20 generations of selection for open-field activity in mice|journal=Behavioral Biology|volume=11|issue=4|pages=481–95|doi=10.1016/s0091-6773(74)90800-1|pmid=4415597|vauthors=DeFries JC, Hegmann JP, Halcomb RA}}</ref>、{{仮リンク|体温調節|en|thermoregulation|label=体温調節}}の{{仮リンク|巣作り本能|en|nesting instinct|label=巣作り本能}}<ref name="Lynch_19802">{{Cite journal|date=November 1980|title=Response to divergent selection for nesting behavior in Mus musculus|journal=Genetics|volume=96|issue=3|pages=757–65|doi=10.1093/genetics/96.3.757|pmc=1214374|pmid=7196362|vauthors=Lynch CB}}</ref>、自発的な[[回し車]]運動行動<ref name="Swallow_et_al_19982">{{Cite journal|date=May 1998|title=Artificial selection for increased wheel-running behavior in house mice|journal=Behavior Genetics|volume=28|issue=3|pages=227–37|doi=10.1023/A:1021479331779|pmid=9670598|vauthors=Swallow JG, Carter PA, Garland T|s2cid=18336243|author3-link=Theodore Garland, Jr.}}</ref>などについて選択交配されている。これらのデザインにおける一連の方法については、それぞれのページで説明されている。 [[モデル生物]]を用いる行動遺伝学者は、遺伝子を改変、挿入、または欠失させるために、様々な[[分子生物学|分子]]技術を用いる。これらの技術には、[[遺伝子ノックアウト|ノックアウト]]、{{仮リンク|フロキシング|en|floxing|label=フロキシング}}、[[遺伝子ノックダウン]]、[[CRISPR]]-Cas9などの方法を用いた[[ゲノム編集]]などがある<ref name="HeidenreichZhang2015">{{Cite journal|date=January 2016|title=Applications of CRISPR-Cas systems in neuroscience|journal=Nature Reviews. Neuroscience|volume=17|issue=1|pages=36–44|doi=10.1038/nrn.2015.2|pmc=4899966|pmid=26656253|vauthors=Heidenreich M, Zhang F}}</ref>。これらの技術により、行動遺伝学者は、モデル生物のゲノムにおいて異なるレベルの制御を可能にし、遺伝的変化の分子的、[[生理学|生理学的]]、または行動的な結果を評価することができる<ref name="SinghSchimenti2014">{{Cite journal|date=January 2015|title=A mouse geneticist's practical guide to CRISPR applications|journal=Genetics|volume=199|issue=1|pages=1–15|doi=10.1534/genetics.114.169771|pmc=4286675|pmid=25271304|vauthors=Singh P, Schimenti JC, Bolcun-Filas E}}</ref>。行動遺伝学でモデル生物としてよく用いられる動物には、マウス<ref>{{Cite journal|date=September 2005|title=The ascent of mouse: advances in modelling human depression and anxiety|journal=Nature Reviews. Drug Discovery|volume=4|issue=9|pages=775–790|language=En|doi=10.1038/nrd1825|pmid=16138108|vauthors=Cryan JF, Holmes A|s2cid=18207374}}</ref>、[[ゼブラフィッシュ]]<ref>{{Cite journal|date=March 2012|title=Behavioral genetics in larval zebrafish: learning from the young|journal=Developmental Neurobiology|volume=72|issue=3|pages=366–372|doi=10.1002/dneu.20872|pmc=6430578|pmid=22328273|vauthors=Wolman M, Granato M}}</ref>、[[線形動物]]の[[カエノラブディティス・エレガンス]]などがある<ref>{{Cite journal|date=March 1990|title=The behavioral genetics of Caenorhabditis elegans|journal=Behavior Genetics|volume=20|issue=2|pages=169–189|doi=10.1007/bf01067789|pmid=2191646|vauthors=Wolinsky E, Way J|s2cid=23719167}}</ref>。

機械学習と人工知能の発展により、研究者は複雑さと生成される大規模なデータセットを管理できる実験を設計できるようになり、ますます複雑な行動実験が可能になっている<ref>{{Cite journal|date=August 2019|title=Complex Economic Behavior Patterns Are Constructed from Finite, Genetically Controlled Modules of Behavior|journal=Cell Reports|volume=28|issue=7|pages=1814–1829.e6|doi=10.1016/j.celrep.2019.07.038|pmc=7476553|pmid=31412249|vauthors=Stacher Hörndli CN, Wong E, Ferris E, Bennett K, Steinwand S, Rhodes AN, Fletcher PT, Gregg C|display-authors=6|s2cid=199662477}}</ref>。

=== ヒト研究 ===
{{Main|人間行動遺伝学}}{{See also|遺伝率|量的遺伝学#血統分析}}行動遺伝学研究で使用される研究デザインの一部は、{{仮リンク|双生児研究|en|twin study|label=双生児研究}}や{{仮リンク|養子研究|en|adoption study|label=養子研究}}を含む、[[系譜学|家系デザイン]]（{{仮リンク|系図|en|pedigree chart|label=系図}}デザインとしても知られる）のバリエーションである<ref name="PlominDeFries2012" />。遺伝関係が既知の個人（例えば、親子、兄弟、二卵性双生児、一卵性[[双生児]]）の{{仮リンク|量的遺伝学|en|Quantitative genetics|label=量的遺伝学}}モデリングでは、個人間の[[表現型]]の違いに、遺伝子と環境がどの程度寄与しているかを推定することができる<ref name="Falconer1989">{{Cite book |vauthors=Falconer DS |title=Introduction to quantitative genetics |url=https://books.google.com/books?id=on_wAAAAMAAJ |year=1989 |publisher=Longman, Scientific & Technical |isbn=978-0-470-21162-5 |access-date=2016-12-02 |archive-date=2021-04-22 |archive-url=https://web.archive.org/web/20210422170352/https://books.google.com/books?id=on_wAAAAMAAJ |url-status=live}}</ref>。

==== 双生児研究と家族研究 ====
{{Main|双生児法}}
[[ファイル:Autosomal_Dominant_Pedigree_Chart2.svg|右|サムネイル|270x270ピクセル|[[顕性|常染色体顕性]]遺伝のパターンを示す[[ジェノグラム|系図]]。行動遺伝学者は、{{仮リンク|quantitative genetics#Pedigree analysis|en|quantitative genetics#Pedigree analysis|label=系図研究}}を用いて、行動の遺伝的および環境的基盤を調査してきた。]]
双生児研究の基本的な直感は、[[双生児|一卵性双生児]]は100%のゲノムを共有し、[[双生児|二卵性双生児]]は平均して50%の分離ゲノムを共有するということである。したがって、一卵性双生児ペアの2人の間の違いは、環境の違いによってのみ生じる可能性があるのに対し、二卵性双生児は、環境だけでなく遺伝子によっても異なる。この単純化されたモデルでは、二卵性双生児の方が一卵性双生児よりも異なる場合、それは遺伝的影響にのみ帰することができる。双生児モデルの重要な仮定は、{{仮リンク|双生児法#前提条件|en|twin study#Assumptions|label=等しい環境の仮定}}であり<ref name="EavesFoley2012">{{Cite journal|year=2003|title=Has the "Equal Environments" assumption been tested in twin studies?|journal=Twin Research|volume=6|issue=6|pages=486–9|doi=10.1375/136905203322686473|pmid=14965458|vauthors=Eaves L, Foley D, Silberg J|doi-access=free}}</ref>、一卵性双生児は二卵性双生児と同じ共有環境体験を持つというものである。例えば、一卵性双生児が二卵性双生児よりも似たような経験をする傾向があり、これらの経験自体が{{仮リンク|遺伝子-環境相関|en|gene-environment correlation|label=遺伝子-環境相関}}メカニズムを介して遺伝的に媒介されていない場合、一卵性双生児は二卵性双生児よりも互いに似ている傾向があり、その理由は遺伝子とは関係がない<ref name="KendlerNeale1993">{{Cite journal|date=January 1993|title=A test of the equal-environment assumption in twin studies of psychiatric illness|journal=Behavior Genetics|volume=23|issue=1|pages=21–7|doi=10.1007/BF01067551|pmid=8476388|vauthors=Kendler KS, Neale MC, Kessler RC, Heath AC, Eaves LJ|citeseerx=10.1.1.595.7413|s2cid=9034050}}</ref>。<!----- 以下のセクションは他のページ、特に双生児研究のページに含まれているが、行動遺伝学のページが拡大されるにつれ、ここで定義されているa^2、c^2、e^2を参照することは非常に有益である --->一卵性双生児と二卵性双生児の双生児研究では、双生児の類似性に影響を与える要因を記述し、遺伝率を推定するために、生物測定学的定式化を用いる<ref name="Falconer1989" /><ref>{{Cite journal|date=1970|title=Comparison of the biometrical genetical, MAVA, and classical approaches to the analysis of the human behavior.|journal=Psychological Bulletin|volume=73|issue=5|pages=311–349|doi=10.1037/h0029135|pmid=5528333|vauthors=Jinks JL, Fulker DW}}</ref>。この定式化は、表現型の[[分散 (確率論)|分散]]が遺伝子と環境の2つの要因によるものであるという基本的な観察に基づいている。より正式には、<math>Var(P) = g + (g \times \epsilon) + \epsilon</math>であり、ここで<math>P</math>は表現型、<math>g</math>は遺伝子の影響、<math>\epsilon</math>は環境の影響、<math>(g \times \epsilon)</math>は{{仮リンク|遺伝子と環境の相互作用|en|gene-environment interaction|label=遺伝子と環境の相互作用}}である。<math>g</math>項は、{{仮リンク|相加的遺伝効果|en|additive genetic effects|label=相加的}}遺伝効果（<math>a^2</math>）、[[顕性|優性]]効果（<math>d^2</math>）、[[エピスタシス]]効果（<math>i^2</math>）を含むように拡張できる。同様に、環境項<math>\epsilon</math>は、共有環境（<math>c^2</math>）と非共有環境（<math>e^2</math>）を含むように拡張できる。非共有環境には、{{仮リンク|測定誤差|en|measurement error|label=測定誤差}}が含まれる。簡単のために遺伝子と環境の相互作用を除外し（双生児研究では典型的）、<math>g</math>項と<math>\epsilon</math>項を完全に分解すると、<math>Var(P) = (a^2 + d^2 + i^2) + (c^2 + e^2) </math>となる。双生児研究では、この分解の単純化された形式を用いて、一卵性双生児と二卵性双生児の類似性をモデル化する（表参照）<ref name="Falconer1989" />。
{| class="wikitable" style="text-align: left;"
|+双生児の類似性への遺伝的および環境的寄与の分解<ref name="Falconer1989" />
!関係の種類
!完全分解
!ファルコナーの分解
|-
|きょうだい間の完全な類似性
|<math>1.0 = a^2 + d^2 + i^2 + c^2 + e^2 </math>
|<math>1.0 = a^2 + c^2 + e^2</math>
|-
|一卵性双生児の相関 (<math>r_{MZ}</math>)
|<math>r_{MZ} = a^2 + d^2 + i^2 + c^2</math>
|<math>r_{MZ} = a^2 + c^2</math>
|-
|二卵性双生児の相関 (<math>r_{DZ}</math>)
|<math>r_{DZ} = \frac{1}{2}a^2 + \frac{1}{4}d^2 + (k)i^2 + c^2 </math>
|<math>r_{DZ} = \frac{1}{2}a^2 + c^2 </math>
|-
|
|-
| colspan="3" style="text-align: center;" |ここで、<math>k</math>は未知の（おそらく非常に小さい）量である。
|}
次に、単純化されたファルコナーの定式化を用いて、<math>a^2</math>、<math>c^2</math>、<math>e^2</math>の推定値を導出できる。<math>r_{MZ}</math>方程式と<math>r_{DZ}</math>方程式を並べ替えて代入することで、加算的遺伝分散、すなわち[[遺伝率]]の推定値 <math>a^2 = 2(r_{MZ} - r_{DZ})</math>、非共有環境効果 <math>e^2 = 1- r_{MZ}</math>、最後に共有環境効果 <math>c^2 = 2r_{DZ} - r_{MZ}</math>を得ることができる<ref name="Falconer1989" />。ここでは、双生児モデルがどのように機能するかを説明するために、ファルコナーの定式化を示した。現代のアプローチでは、[[最尤推定|最尤法]]を用いて、遺伝的および環境的な[[ランダム効果モデル|分散成分]]を推定している<ref>{{Cite journal|date=February 1977|title=The genetical analysis of covariance structure|journal=Heredity|volume=38|issue=1|pages=79–95|doi=10.1038/hdy.1977.9|pmid=268313|vauthors=Martin NG, Eaves LJ|doi-access=free}}</ref>。

==== ゲノムワイド関連解析 ====
{{節スタブ|date=November 2022}}{{See also|脳の進化#最近の進化の遺伝的要因|神経遺伝学}}
[[ファイル:Genetic_correlation_results_about_traits,_IQ_and_language_skills.jpg|サムネイル|332x332ピクセル|様々な形質、IQ、言語関連の[[スキル]]が、どの程度{{仮リンク|遺伝的相関|en|Genetic correlation|label=遺伝の影響を受けている}}かに関する研究結果<ref>{{Cite news |title=Massive genome study informs the biology of reading and language |url=https://medicalxpress.com/news/2022-08-massive-genome-biology-language.html |access-date=18 September 2022 |work=[[マックス・プランク協会|Max Planck Society]] via medicalxpress.com |language=en}}</ref><ref>{{Cite journal|date=August 2022|title=Genome-wide analyses of individual differences in quantitatively assessed reading- and language-related skills in up to 34,000 people|journal=Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America|volume=119|issue=35|pages=e2202764119|bibcode=2022PNAS..11902764E|doi=10.1073/pnas.2202764119|pmc=9436320|pmid=35998220|vauthors=Eising E, Mirza-Schreiber N, de Zeeuw EL, Wang CA, Truong DT, Allegrini AG, Shapland CY, Zhu G, Wigg KG, Gerritse ML, Molz B, Alagöz G, Gialluisi A, Abbondanza F, Rimfeld K, van Donkelaar M, Liao Z, Jansen PR, Andlauer TF, Bates TC, Bernard M, Blokland K, Bonte M, Børglum AD, Bourgeron T, Brandeis D, Ceroni F, Csépe V, Dale PS, de Jong PF, DeFries JC, Démonet JF, Demontis D, Feng Y, Gordon SD, Guger SL, Hayiou-Thomas ME, Hernández-Cabrera JA, Hottenga JJ, Hulme C, Kere J, Kerr EN, Koomar T, Landerl K, Leonard GT, Lovett MW, Lyytinen H, Martin NG, Martinelli A, Maurer U, Michaelson JJ, Moll K, Monaco AP, Morgan AT, Nöthen MM, Pausova Z, Pennell CE, Pennington BF, Price KM, Rajagopal VM, Ramus F, Richer L, Simpson NH, Smith SD, Snowling MJ, Stein J, Strug LJ, Talcott JB, Tiemeier H, van der Schroeff MP, Verhoef E, Watkins KE, Wilkinson M, Wright MJ, Barr CL, Boomsma DI, Carreiras M, Franken MJ, Gruen JR, Luciano M, Müller-Myhsok B, Newbury DF, Olson RK, Paracchini S, Paus T, Plomin R, Reilly S, Schulte-Körne G, Tomblin JB, van Bergen E, Whitehouse AJ, Willcutt EG, St Pourcain B, Francks C, Fisher SE|display-authors=6|doi-access=free}}</ref>]]
行動遺伝学は、ゲノム情報、神経学的情報（[[神経解剖学]]／{{仮リンク|神経イメージング|en|neuroimaging|label=神経イメージング}}データなど）、行動情報（ライフスタイルや健康に関連する活動に関する調査データなど）を含むデータベースを使用・生成する。このようなデータベースは、[[ゲノムワイド関連解析]]（GWAS）に使用される。

=== 測定された遺伝的変異 ===
[[ヒトゲノム計画]]により、科学者は[[デオキシリボ核酸|DNA]][[ヌクレオチド]]の[[塩基配列|配列]]を直接[[ジェノタイピング]]できるようになった<ref name="Lander2011">{{Cite journal|date=February 2011|title=Initial impact of the sequencing of the human genome|journal=Nature|volume=470|issue=7333|pages=187–97|bibcode=2011Natur.470..187L|doi=10.1038/nature09792|hdl=1721.1/69154|pmid=21307931|vauthors=Lander ES|s2cid=4344403|hdl-access=free}}</ref>。ジェノタイピングが行われると、{{仮リンク|ヒトの遺伝的変異|en|Human genetic variation|label=遺伝的変異}}と[[精神障害]]、[[知能|認知能力]]、[[人格|性格]]などの行動[[表現型]]との{{仮リンク|遺伝的関連|en|genetic association|label=関連性}}を検証できる<ref name="McCarthyAbecasis2008">{{Cite journal|date=May 2008|title=Genome-wide association studies for complex traits: consensus, uncertainty and challenges|journal=Nature Reviews Genetics|volume=9|issue=5|pages=356–69|doi=10.1038/nrg2344|pmid=18398418|vauthors=McCarthy MI, Abecasis GR, Cardon LR, Goldstein DB, Little J, Ioannidis JP, Hirschhorn JN|s2cid=15032294}}</ref>。

* '''候補遺伝子''' 一つの人気のあるアプローチは、行動表現型との関連性について{{仮リンク|候補遺伝子|en|candidate gene|label=候補遺伝子}}を検証することであり、候補遺伝子は、行動形質や表現型の発現に関与する生物学的メカニズムに関する何らかの{{仮リンク|先験的および後験的|en|a priori and a posteriori|label=事前の}}理論に基づいて選択される<ref name="DuncanKeller2011" />。一般に、このような研究は広く[[再現性|再現]]することが難しいことが証明されており<ref>{{Cite journal|date=May 2015|title=Evaluating historical candidate genes for schizophrenia|journal=Molecular Psychiatry|volume=20|issue=5|pages=555–562|doi=10.1038/mp.2015.16|pmc=4414705|pmid=25754081|vauthors=Farrell MS, Werge T, Sklar P, Owen MJ, Ophoff RA, O'Donovan MC, Corvin A, Cichon S, Sullivan PF|display-authors=6}}</ref><ref>{{Cite journal|date=January 2012|title=Editorial policy on candidate gene association and candidate gene-by-environment interaction studies of complex traits|journal=Behavior Genetics|volume=42|issue=1|pages=1–2|doi=10.1007/s10519-011-9504-z|pmid=21928046|vauthors=Hewitt JK|s2cid=11492871}}</ref><ref>{{Cite journal|date=November 2017|title=No Evidence That Schizophrenia Candidate Genes Are More Associated With Schizophrenia Than Noncandidate Genes|journal=Biological Psychiatry|volume=82|issue=10|pages=702–708|doi=10.1016/j.biopsych.2017.06.033|pmc=5643230|pmid=28823710|vauthors=Johnson EC, Border R, Melroy-Greif WE, de Leeuw CA, Ehringer MA, Keller MC|series=Risk Genes and the Emergence of Schizophrenia}}</ref><ref>{{Cite journal|date=May 2019|title=No Support for Historical Candidate Gene or Candidate Gene-by-Interaction Hypotheses for Major Depression Across Multiple Large Samples|journal=The American Journal of Psychiatry|volume=176|issue=5|pages=376–387|doi=10.1176/appi.ajp.2018.18070881|pmc=6548317|pmid=30845820|vauthors=Border R, Johnson EC, Evans LM, Smolen A, Berley N, Sullivan PF, Keller MC}}</ref>、このタイプの研究では{{仮リンク|偽陽性率|en|false positive rate|label=偽陽性率}}が高いのではないかという懸念が示されている<ref name="DuncanKeller2011" /><ref name="ColhounMcKeigue2003">{{Cite journal|date=March 2003|title=Problems of reporting genetic associations with complex outcomes|journal=Lancet|volume=361|issue=9360|pages=865–872|doi=10.1016/S0140-6736(03)12715-8|pmid=12642066|vauthors=Colhoun HM, McKeigue PM, Davey Smith G|s2cid=15679561}}</ref>。
* '''ゲノムワイド関連解析''' [[ゲノムワイド関連解析]]では、研究者は[[ゲノム]]全体にわたる数百万の[[多型#Genetics|遺伝的多型]]と行動表現型との関係を検証する<ref name="McCarthyAbecasis2008" />。この遺伝的関連解析へのアプローチは、表現型に関する特定の生物学的仮説に導かれることなく、大部分が[[科学理論|理論に依存しない]]<ref name="McCarthyAbecasis2008" />。行動形質や[[精神障害|精神疾患]]に関する遺伝的関連の知見は、[[ポリジーン遺伝|多くの小さな遺伝的効果を含む]]高度に多因子的であることが分かっている<ref name="VisscherBrown2012">{{Cite journal|date=January 2012|title=Five years of GWAS discovery|journal=American Journal of Human Genetics|volume=90|issue=1|pages=7–24|doi=10.1016/j.ajhg.2011.11.029|pmc=3257326|pmid=22243964|vauthors=Visscher PM, Brown MA, McCarthy MI, Yang J}}</ref><ref name="SWG_2014">{{Cite journal|date=July 2014|title=Biological insights from 108 schizophrenia-associated genetic loci|journal=Nature|volume=511|issue=7510|pages=421–7|bibcode=2014Natur.511..421S|doi=10.1038/nature13595|pmc=4112379|pmid=25056061|vauthors=Ripke S, Neale BM, Corvin A, Walters JT, Farh KH, Holmans PA, etal|collaboration=Schizophrenia Working Group of the Psychiatric Genomics Consortium}}</ref><ref name="Lee_2012">{{Cite journal|date=February 2012|title=Estimating the proportion of variation in susceptibility to schizophrenia captured by common SNPs|journal=Nature Genetics|volume=44|issue=3|pages=247–50|doi=10.1038/ng.1108|pmc=3327879|pmid=22344220|vauthors=Lee SH, DeCandia TR, Ripke S, Yang J, Sullivan PF, Goddard ME, Keller MC, Visscher PM, Wray NR}}</ref><ref name="Sullivan_2012">{{Cite journal|date=July 2012|title=Genetic architectures of psychiatric disorders: the emerging picture and its implications|journal=Nature Reviews. Genetics|volume=13|issue=8|pages=537–51|doi=10.1038/nrg3240|pmc=4110909|pmid=22777127|vauthors=Sullivan PF, Daly MJ, O'Donovan M}}</ref><ref name="Genetics_of_Personality_Consortium_2015" />。

* '''SNP遺伝率と共遺伝率''' 最近、研究者は、[[一塩基多型]]（SNP）で測定された古典的に無関係な人々の間の類似性を用いて、{{仮リンク|ゲノムワイド複合形質解析|en|Genome-wide complex trait analysis|label=ゲノムワイド複合形質解析}}（GCTA）などの[[ソフトウェア]]に実装された[[混合モデル|混合効果モデル]]を用いて、SNPでタグ付けされた[[遺伝的変異]]や共変異を推定し始めている<ref name="YangBenyamin2010">{{Cite journal|date=July 2010|title=Common SNPs explain a large proportion of the heritability for human height|journal=Nature Genetics|volume=42|issue=7|pages=565–9|doi=10.1038/ng.608|pmc=3232052|pmid=20562875|vauthors=Yang J, Benyamin B, McEvoy BP, Gordon S, Henders AK, Nyholt DR, Madden PA, Heath AC, Martin NG, Montgomery GW, Goddard ME, Visscher PM}}</ref><ref name="YangLee2011" />。これを行うために、研究者は（通常は大きな）サンプル内のすべての個人間のすべてのSNPにおける平均的な遺伝的関連性を見出し、{{仮リンク|ヘイズマン-エルストン回帰|en|Haseman–Elston regression|label=ヘイズマン-エルストン回帰}}または{{仮リンク|制限付き最尤法|en|restricted maximum likelihood|label=制限付き最尤法}}を用いて、SNPによって「タグ付け」または予測される遺伝的変異を推定する。[[分散 (確率論)|表現型変異]]のうち、遺伝的関連性によって説明される割合は、「SNP遺伝率」と呼ばれている<ref name="LeeYang2013">{{Cite journal|year=2013|title=Estimation of SNP heritability from dense genotype data|journal=American Journal of Human Genetics|volume=93|issue=6|pages=1151–5|doi=10.1016/j.ajhg.2013.10.015|pmc=3852919|pmid=24314550|vauthors=Lee SH, Yang J, Chen GB, Ripke S, Stahl EA, Hultman CM, Sklar P, Visscher PM, Sullivan PF, Goddard ME, Wray NR}}</ref>。直感的には、測定されたSNPにおける遺伝的類似性によって表現型の類似性が予測される程度に応じて、SNP遺伝率は増加し、測定されたSNPが（典型的には稀な）原因となるバリアントをタグ付けできない程度に応じて、真の[[遺伝率|狭義の遺伝率]]よりも低くなると予想される<ref name="VisscherYang2012">{{Cite journal|year=2010|title=A commentary on 'common SNPs explain a large proportion of the heritability for human height' by Yang et al. (2010)|journal=Twin Research and Human Genetics|volume=13|issue=6|pages=517–24|doi=10.1375/twin.13.6.517|pmid=21142928|vauthors=Visscher PM, Yang J, Goddard ME|s2cid=15730955|doi-access=free}}</ref>。この方法の価値は、双生児研究や家族研究と同じ仮定を必要としない遺伝率を推定する独立した方法であり、形質の変異の原因となるバリアントの{{仮リンク|対立遺伝子頻度スペクトル|en|Allele frequency spectrum|label=対立遺伝子頻度スペクトル}}に関する洞察を与えることである<ref name="WrayLee2014">{{Cite journal|year=2014|title=Research review: Polygenic methods and their application to psychiatric traits|url=http://espace.library.uq.edu.au/view/UQ:342517/UQ342517_OA.pdf|journal=Journal of Child Psychology and Psychiatry, and Allied Disciplines|volume=55|issue=10|pages=1068–87|doi=10.1111/jcpp.12295|pmid=25132410|vauthors=Wray NR, Lee SH, Mehta D, Vinkhuyzen AA, Dudbridge F, Middeldorp CM|access-date=2019-07-01|archive-date=2017-01-16|archive-url=https://web.archive.org/web/20170116084358/http://espace.library.uq.edu.au/view/UQ:342517/UQ342517_OA.pdf|url-status=live}}</ref>。

=== 疑似実験デザイン ===
行動の遺伝的影響を理解するためではなく、行動に対する環境を介した影響を検証するために遺伝的影響を[[対照実験|制御]]するために、いくつかの行動遺伝学的デザインは有用である<ref name="McGueOsler2010">{{Cite journal|date=September 2010|title=Causal Inference and Observational Research: The Utility of Twins|journal=Perspectives on Psychological Science|volume=5|issue=5|pages=546–56|doi=10.1177/1745691610383511|pmc=3094752|pmid=21593989|vauthors=McGue M, Osler M, Christensen K}}</ref>。このような行動遺伝学的デザインは、[[自然実験]]のサブセットと見なすことができる<ref name="Rutter2007">{{Cite journal|date=December 2007|title=Proceeding From Observed Correlation to Causal Inference: The Use of Natural Experiments|journal=Perspectives on Psychological Science|volume=2|issue=4|pages=377–95|doi=10.1111/j.1745-6916.2007.00050.x|pmid=26151974|vauthors=Rutter M|citeseerx=10.1.1.649.2804|s2cid=205908149}}</ref>。自然実験は、{{仮リンク|従属変数と独立変数|en|Dependent and independent variables|label=独立変数}}に対してある程度の[[対照実験|制御]]を提供することで、真の[[実験]]を模倣する自然発生的な状況を利用しようとする{{仮リンク|疑似実験|en|quasi-experiment|label=疑似実験}}である。自然実験は、実際的または[[倫理学|倫理的]]な制限から[[実験]]が実行不可能な場合に特に有用である<ref name="Rutter2007" />。

{{仮リンク|観察研究|en|observational studies|label=観察研究}}の一般的な限界は、遺伝子と環境の相対的影響が[[交絡]]していることである。この事実の単純な実証は、「環境」的影響の尺度が遺伝的であることである<ref name="KendlerBaker2006">{{Cite journal|date=May 2007|title=Genetic influences on measures of the environment: a systematic review|journal=Psychological Medicine|volume=37|issue=5|pages=615–26|doi=10.1017/S0033291706009524|pmid=17176502|vauthors=Kendler KS, Baker JH|s2cid=43598144}}</ref>。したがって、環境的リスク要因と健康アウトカムとの間に[[相関]]が観察されたとしても、必ずしも環境が健康アウトカムに影響を与えていることの証拠にはならない。同様に、例えば親子間の行動伝達に関する{{仮リンク|観察研究|en|observational studies|label=観察研究}}では、受動的な{{仮リンク|遺伝子-環境相関|en|gene-environment correlation|label=遺伝子-環境相関}}の問題により、伝達が遺伝的影響によるものか環境的影響によるものかを知ることは不可能である<ref name="Rutter2007" />。[[薬物]]を使用する親の子供が成人してから薬物を使用する可能性が高いという単純な観察では、子供が成長したときに''なぜ''薬物を使用する可能性が高いのかを示すものではない。それは、子供が親の行動を{{仮リンク|ロールモデル|en|role model|label=モデリング}}しているからかもしれない。同様に、子供が親から薬物使用を促進する遺伝子を受け継いだため、親の行動に関係なく、成人してから薬物を使用するリスクが高くなったのかもしれない。養育環境と遺伝的継承の相対的な影響を解明する養子研究では、養子における[[喫煙]]、[[酒|アルコール]]、[[大麻|マリファナ]]の使用に対する養育環境の影響は小さいか無視できる程度であると分かっているが<ref name="KeyesLegrand2008">{{Cite journal|date=October 2008|title=Parental smoking and adolescent problem behavior: an adoption study of general and specific effects|journal=The American Journal of Psychiatry|volume=165|issue=10|pages=1338–44|doi=10.1176/appi.ajp.2008.08010125|pmc=2597022|pmid=18676589|vauthors=Keyes M, Legrand LN, Iacono WG, McGue M}}</ref>{{Primary source inline|date=February 2024}}、{{仮リンク|薬物の有害性|en|Drug harmfulness|label=ハードドラッグ}}の使用に対する養育環境の影響はより大きいことが分かっている<ref name="KendlerSundquist2012">{{Cite journal|date=July 2012|title=Genetic and familial environmental influences on the risk for drug abuse: a national Swedish adoption study|journal=Archives of General Psychiatry|volume=69|issue=7|pages=690–7|doi=10.1001/archgenpsychiatry.2011.2112|pmc=3556483|pmid=22393206|vauthors=Kendler KS, Sundquist K, Ohlsson H, Palmér K, Maes H, Winkleby MA, Sundquist J}}</ref>{{Primary source inline|date=February 2024}}。

他の行動遺伝学デザインには、不一致双生児研究<ref name="McGueOsler2010" />、双生児の子供デザイン<ref name="D'OnofrioTurkheimer2003">{{Cite journal|date=November 2003|title=The role of the children of twins design in elucidating causal relations between parent characteristics and child outcomes|journal=Journal of Child Psychology and Psychiatry, and Allied Disciplines|volume=44|issue=8|pages=1130–44|doi=10.1111/1469-7610.00196|pmid=14626455|vauthors=D'Onofrio BM, Turkheimer EN, Eaves LJ, Corey LA, Berg K, Solaas MH, Emery RE}}</ref>、{{仮リンク|メンデルランダム化|en|Mendelian randomization|label=メンデルランダム化}}などがある<ref name="Smith2004">{{Cite journal|date=February 2004|title=Mendelian randomization: prospects, potentials, and limitations|journal=International Journal of Epidemiology|volume=33|issue=1|pages=30–42|doi=10.1093/ije/dyh132|pmid=15075143|vauthors=Smith GD, Ebrahim S|doi-access=free}}</ref>。<!--不一致双生児、双生児の子供、メンデルランダム化について、他のページへのリンクを含めてもう少し詳しく議論できることを願っています--->

== 一般的な知見 ==
行動の本質と起源に関して、行動遺伝学研究から得られる幅広い結論は多数ある<ref name="McGueGottesman2015" /><ref name="Plomin DeFries Knopik & Neiderheiser 2016">{{Cite journal|date=January 2016|title=Top 10 Replicated Findings From Behavioral Genetics|journal=Perspectives on Psychological Science|volume=11|issue=1|pages=3–23|doi=10.1177/1745691615617439|pmc=4739500|pmid=26817721|vauthors=Plomin R, DeFries JC, Knopik VS, Neiderhiser JM|publication-date=27 January 2016|author-link4=Jenae Neiderhiser|author-link2=John C. DeFries|author-link1=Robert Plomin}}</ref>。3つの主要な結論は以下の通りである<ref name="McGueGottesman2015" />。

# すべての行動形質と障害は遺伝子の影響を受ける
# 環境的影響は、同じ家族のメンバーを似通ったものにするのではなく、むしろ異なるものにする傾向がある
# 個人が年齢を重ねるにつれて、遺伝子の影響は相対的に重要性を増す傾向がある。

=== 行動に対する遺伝的影響は広範である ===
研究されたすべての行動形質と[[精神障害|障害]]が[[遺伝子]]の影響を受けている、つまり[[遺伝率|遺伝的]]であることは、複数の証拠から明らかである。最大の証拠源は{{仮リンク|双生児研究|en|twin study|label=双生児研究}}であり、一卵性（同一）[[双生児]]は同性の二卵性（二人の）双生児よりも互いに類似していることが常に観察されている<ref name="PoldermanBenyamin2015">{{Cite journal|date=July 2015|title=Meta-analysis of the heritability of human traits based on fifty years of twin studies|url=http://espace.library.uq.edu.au/view/UQ:364460/UQ364460_OA.pdf|journal=Nature Genetics|volume=47|issue=7|pages=702–9|doi=10.1038/ng.3285|pmid=25985137|vauthors=Polderman TJ, Benyamin B, de Leeuw CA, Sullivan PF, van Bochoven A, Visscher PM, Posthuma D|s2cid=205349969|access-date=2019-01-30|archive-date=2022-04-20|archive-url=https://web.archive.org/web/20220420013037/https://espace.library.uq.edu.au/data/UQ_364460/UQ364460_OA.pdf?Expires=1650418323&Key-Pair-Id=APKAJKNBJ4MJBJNC6NLQ&Signature=eO-xYmabg~9wp6eZ-kEj8RLKBtexGPSktde76DFFYxDCo3i~eZqiuDsd~VhC4iSnTeEkUqyWjVlng9b9-L-4XSmufnUWtBcksBNQDcRJKrk6CzejE~cqyLAp3SF~ZKAriWQ6TlEllv7gRcioSnW49Uf95yLKbHU9gQtjMMl1C0xKhOvSHOFuWX7c1POSKYNSdu1c1LVQQ1ZYuv1qUFw9Im8zGOe68MkDvVvEr9C5-w9LsrKFFy-f-9ZrA0CcRo9JZenudnMH9JeVdU8fv77x1gX52GidmRt6whwy1yMuE8KOfZNvs9-5YpxQCflxH95oezgiWi2QzwHchbS4U9lfzQ__|url-status=live}}</ref><ref name="Turkheimer2000" />。

遺伝的影響が広範に及んでいるという結論は、双生児法の仮定に依存しない研究デザインでも観察されている。{{仮リンク|養子研究|en|Adoption study|label=養子研究}}では、[[養子縁組|養子]]は様々な形質や障害について、養親よりも生物学的親族の方によく似ていることが常に示されている<ref name="McGueGottesman2015" />。{{仮リンク|ミネソタ双生児家族研究#離れて育った双子|en|Minnesota Twin Family Study#Twins reared apart|label=離れて育てられた双子のミネソタ研究}}では、生まれてすぐに離ればなれになった一卵性双生児が成人期に再会した<ref name="Bouchard1990">{{Cite journal|date=October 1990|title=Sources of human psychological differences: the Minnesota Study of Twins Reared Apart|journal=Science|volume=250|issue=4978|pages=223–8|bibcode=1990Sci...250..223B|doi=10.1126/science.2218526|pmid=2218526|vauthors=Bouchard TJ, Lykken DT, McGue M, Segal NL, Tellegen A|citeseerx=10.1.1.225.1769|s2cid=11794689}}</ref>。これらの養子に出され、離れて育てられた双生児は、一般的な{{仮リンク|認知能力|en|cognitive ability|label=認知能力}}、[[人格]]、{{仮リンク|宗教性|en|religiosity|label=宗教的態度}}、職業的興味など、幅広い尺度で一緒に育てられた双生児と同じくらい似ていた<ref name="Bouchard1990" />。ゲノムワイド[[ジェノタイピング|遺伝子型判定]]を用いたアプローチにより、研究者は個人間の遺伝的関連性を測定し、何百万もの遺伝的変異に基づいて遺伝率を推定することができるようになった。名目上無関係な個人（近親者でも遠縁者でもない個人）間の遺伝的類似性（別名、関連性）の程度が表現型の類似性と関連しているかどうかを検証する方法が存在する<ref name="YangLee2011">{{Cite journal|date=January 2011|title=GCTA: a tool for genome-wide complex trait analysis|journal=American Journal of Human Genetics|volume=88|issue=1|pages=76–82|doi=10.1016/j.ajhg.2010.11.011|pmc=3014363|pmid=21167468|vauthors=Yang J, Lee SH, Goddard ME, Visscher PM}}</ref>。このような方法は、双生児研究や養子研究と同じ仮定に依存しておらず、行動形質や障害の遺伝性の証拠を日常的に見出している<ref name="Lee_2012" /><ref name="Genetics_of_Personality_Consortium_2015" /><ref name="PlominHaworth2013">{{Cite journal|date=April 2013|title=Common DNA markers can account for more than half of the genetic influence on cognitive abilities|journal=Psychological Science|volume=24|issue=4|pages=562–8|doi=10.1177/0956797612457952|pmc=3652710|pmid=23501967|vauthors=Plomin R, Haworth CM, Meaburn EL, Price TS, Davis OS}}</ref>。

=== 環境的影響の性質 ===
研究された全てのヒトの行動表現型が[[遺伝子]]の影響を受けている（すなわち、[[遺伝|遺伝的]]である）のと同様に、そのような表現型はすべて環境の影響も受けている<ref name="PoldermanBenyamin2015" /><ref name="Plomin DeFries Knopik & Neiderheiser 2016" />。一卵性[[双生児]]が遺伝的に同一でありながら、[[精神障害]]で完全に一致したり、行動[[形質]]で完全に[[相関]]したりすることは決してないという基本的な事実は、環境がヒトの行動を形作ることを示している<ref name="Plomin DeFries Knopik & Neiderheiser 2016" />。

しかし、この環境的影響の性質は、同じ家族の個人をより似通ったものにするのではなく、互いにより異なったものにする傾向がある<ref name="McGueGottesman2015" />。つまり、ヒトの研究における共有環境効果（<math>c^2</math>）の推定値は、行動形質や精神障害の大多数で小さく、無視できるほど小さいか、ゼロであるのに対し、非共有環境効果（<math>e^2</math>）の推定値は中程度から大きい<ref name="PoldermanBenyamin2015" />。双生児研究では、一卵性双生児間の相関（<math>r_{MZ}</math>）が二卵性双生児の相関（<math>r_{DZ}</math>）の少なくとも2倍あるため、<math>c^2</math>は通常0と推定される。{{仮リンク|ファルコナーの分散分解|en|Falconer's formula|label=ファルコナーの分散分解}}（<math>1.0 = a^2 + c^2 + e^2</math>）を使用すると、一卵性双生児と二卵性双生児の類似性のこの差は、<math>c^2=0</math>と推定されることになる。ファルコナーの分解は単純化されている<ref name="Falconer1989" />。優性効果とエピスタシス効果の影響を取り除いているが、これらの効果が存在する場合、一卵性双生児は二卵性双生児よりも似ている傾向があり、共有環境効果の影響を隠してしまう<ref name="Falconer1989" />。これは、<math>c^2</math>を推定するための双生児デザインの限界である。しかし、共有環境効果が無視できるという一般的な結論は、双生児研究だけに依存しているわけではない。{{仮リンク|養子研究|en|Adoption study|label=養子研究}}でも、大きな（<math>c^2</math>）要素は見出されていない。つまり、養親とその養子は、養子とその養育していない生物学的親よりもお互いに似ていない傾向がある<ref name="McGueGottesman2015" />。少なくとも1人の実子と1人の養子がいる養子家族の研究では、研究されたほとんどの形質について、きょうだいの類似性もほぼゼロである傾向がある<ref name="PoldermanBenyamin2015" /><ref name="PlominDaniels2011">{{Cite journal|date=June 2011|title=Why are children in the same family so different from one another?|journal=International Journal of Epidemiology|volume=40|issue=3|pages=563–82|doi=10.1093/ije/dyq148|pmc=3147063|pmid=21807642|vauthors=Plomin R, Daniels D}}</ref>。
[[ファイル:Behavioral_Genetics_Twin_Adoption_Personality_Similarity.pdf|サムネイル|双生児と養子における類似性は、[[人格]]における共有環境の役割が小さいことを示している。]]
この図は、[[人格|パーソナリティ]]研究の例であり、双生児研究と養子研究が、ポジティブ感情性、ネガティブ感情性、制約を含む{{仮リンク|多次元人格質問紙|en|Multidimensional Personality Questionnaire|label=多次元人格質問紙}}によって測定された幅広いパーソナリティ特性に対する共有環境の影響がゼロから小さいという結論に収束していることを示している<ref name="MattesonMcGue2013">{{Cite journal|date=November 2013|title=Shared environmental influences on personality: a combined twin and adoption approach|journal=Behavior Genetics|volume=43|issue=6|pages=491–504|doi=10.1007/s10519-013-9616-8|pmc=3868213|pmid=24065564|vauthors=Matteson LK, McGue M, Iacono WG}}</ref>。

研究されたすべての行動形質と精神障害が遺伝的であるという結論が出ていることを考えると、生物学的きょうだいは、養子のきょうだいよりも常にお互いに似ている傾向があるだろう。しかし、特に思春期に測定されたいくつかの形質については、養子のきょうだいはお互いにある程度の有意な類似性（例えば、0.20の相関）を示す。共有環境の影響が有意であることが示されている形質には、内在化および{{仮リンク|外在化障害|en|externalizing disorders|label=外在化障害}}<ref name="Burt2009">{{Cite journal|date=July 2009|title=Rethinking environmental contributions to child and adolescent psychopathology: a meta-analysis of shared environmental influences|journal=Psychological Bulletin|volume=135|issue=4|pages=608–37|doi=10.1037/a0015702|pmid=19586164|vauthors=Burt SA}}</ref>、物質使用<ref name="BuchananMcGue2009">{{Cite journal|date=September 2009|title=Are there shared environmental influences on adolescent behavior? Evidence from a study of adoptive siblings|journal=Behavior Genetics|volume=39|issue=5|pages=532–40|doi=10.1007/s10519-009-9283-y|pmc=2858574|pmid=19626434|vauthors=Buchanan JP, McGue M, Keyes M, Iacono WG}}</ref>{{Primary source inline|date=February 2024}} および{{仮リンク|物質依存|en|substance dependence|label=依存症}}<ref name="KendlerSundquist2012" />{{Primary source inline|date=February 2024}}、 [[知能]]が含まれる<ref name="BuchananMcGue2009" />{{Primary source inline|date=February 2024}}。

=== 遺伝的影響の性質 ===<!--- このセクションは大幅に拡張できると思いますので、小見出しを付けてでも、ぜひ貢献してください！動物の遺伝研究を、あまり難しくなく追加できるようにセットアップしようとしました（うまくいけば）。--->
ヒトの行動結果に対する遺伝的影響は、複数の方法で記述できる<ref name="Falconer1989" />。その効果を記述する1つの方法は、行動の[[分散 (確率論)|分散]]のうち、[[対立遺伝子]]が[[一塩基多型|遺伝的変異]]でどの程度説明できるかという観点から、言い換えれば、[[決定係数]]または<math>R^2</math>としても知られている。<math>R^2</math>について直感的に考える方法は、遺伝的変異が、異なる対立遺伝子を有する個人を、行動[[結果 (確率論)|結果]]に関してどの程度互いに異なるようにさせるかを記述することである。個々の遺伝的変異の効果を記述する補完的な方法は、個人が有するリスク対立遺伝子の数の変化に対して、行動結果にどの程度の変化が期待されるかという点であり、多くの場合、ギリシャ文字の<math>\beta</math>（[[回帰分析|回帰]]方程式の傾きを表す）で表されるか、二値の疾患結果の場合は、対立遺伝子の状態による疾患の[[オッズ比]]<math>OR</math>で表される。違いに注意すること。<math>R^2</math>は、遺伝的変異内の対立遺伝子の集団レベルの効果を表す。<math>\beta</math>または<math>OR</math>は、リスク対立遺伝子を有さない個人と比較して、リスク対立遺伝子を有する個人に対する効果を表す<ref name="Bland2000">{{Cite journal|date=May 2000|title=Statistics notes. The odds ratio|journal=BMJ|volume=320|issue=7247|pages=1468|doi=10.1136/bmj.320.7247.1468|pmc=1127651|pmid=10827061|vauthors=Bland JM, Altman DG|name-list-style=vanc}}</ref>。

<math>R^2</math>指標で記述された場合、''複雑な''ヒトの行動形質や障害に対する個々の遺伝的変異の効果は極めて小さく、各変異は表現型の変動の<math>R^2<0.3\%</math>を説明するに過ぎない<ref name="McGueGottesman2015" />。この事実は、主に、物質使用<ref name="ThorgeirssonGudbjartsson2010" /><ref name="SchumannCoin2011" />、[[人格]]<ref name="OkbayBaselmans2016" />、[[出生力]]<ref name="DayHelgason2016">{{Cite journal|date=June 2016|title=Physical and neurobehavioral determinants of reproductive onset and success|journal=Nature Genetics|volume=48|issue=6|pages=617–23|doi=10.1038/ng.3551|pmc=5238953|pmid=27089180|vauthors=Day FR, Helgason H, Chasman DI, Rose LM, Loh PR, Scott RA, Helgason A, Kong A, Masson G, Magnusson OT, Gudbjartsson D, Thorsteinsdottir U, Buring JE, Ridker PM, Sulem P, Stefansson K, Ong KK, Perry JR}}</ref>、[[統合失調症]]<ref name="SWG_2014" />、[[抑うつ|うつ病]]<ref name="OkbayBaselmans2016" /><ref name="CaiBigdeli2015">{{Cite journal|date=July 2015|title=Sparse whole-genome sequencing identifies two loci for major depressive disorder|journal=Nature|volume=523|issue=7562|pages=588–91|bibcode=2015Natur.523..588C|doi=10.1038/nature14659|pmc=4522619|pmid=26176920|vauthors=((CONVERGE consortium))}}</ref>、脳の構造<ref name="HibarStein2015" />や機能<ref name="IaconoVaidyanathan2014">{{Cite journal|date=December 2014|title=Knowns and unknowns for psychophysiological endophenotypes: integration and response to commentaries|journal=Psychophysiology|volume=51|issue=12|pages=1339–47|doi=10.1111/psyp.12358|pmc=4231488|pmid=25387720|vauthors=Iacono WG, Vaidyanathan U, Vrieze SI, Malone SM}}</ref>などの{{仮リンク|エンドフェノタイプ|en|endophenotype|label=エンドフェノタイプ}}を含む複雑な行動表現型の[[ゲノムワイド関連解析|ゲノムワイド関連研究]]の結果を通して発見されてきた。この規則には、[[アポリポプロテインE|APOE]]の[[アルツハイマー病]]に対する効果<ref name="CorderSaunders1994">{{Cite journal|date=June 1994|title=Protective effect of apolipoprotein E type 2 allele for late onset Alzheimer disease|journal=Nature Genetics|volume=7|issue=2|pages=180–4|doi=10.1038/ng0694-180|pmid=7920638|vauthors=Corder EH, Saunders AM, Risch NJ, Strittmatter WJ, Schmechel DE, Gaskell PC, Rimmler JB, Locke PA, Conneally PM, Schmader KE|s2cid=11137478}}</ref>、{{仮リンク|CHRNA5|en|CHRNA5|label=CHRNA5}}の[[喫煙]]行動に対する効果<ref name="ThorgeirssonGudbjartsson2010" />、（{{仮リンク|東アジア系|en|East Asian people|label=東アジア系の}}個人における）[[ALDH2]]の{{仮リンク|アルコール (薬物)|en|alcohol (drug)|label=アルコール}}使用に対する効果など、少数の[[再現性|再現性があり頑健に]]研究された例外がある<ref name="LuczakGlatt2006">{{Cite journal|date=July 2006|title=Meta-analyses of ALDH2 and ADH1B with alcohol dependence in Asians|journal=Psychological Bulletin|volume=132|issue=4|pages=607–21|doi=10.1037/0033-2909.132.4.607|pmid=16822169|vauthors=Luczak SE, Glatt SJ, Wall TL}}</ref>。

一方、<math>\beta</math>指標に基づいて効果を評価した場合、複雑な行動表現型に非常に大きな効果を持つ遺伝的変異が多数存在する。そのような変異内のリスク対立遺伝子は極めてまれであり、その大きな行動的効果は少数の個人にのみ影響を与える。したがって、<math>R^2</math>指標を用いて集団レベルで評価した場合、集団内の個人間のリスクの差のうち、説明できるのはごくわずかである。例としては、[[アミロイド前駆体タンパク質|APP]]内の変異があり、これは家族性の重度の早期発症型[[アルツハイマー病]]をもたらすが、比較的少数の個人にしか影響を与えない。これを[[アポリポプロテインE|APOE]]内のリスク対立遺伝子と比較すると、APPと比べてリスクははるかに小さいが、はるかに一般的であるため、集団のより大きな割合に影響を与える<ref name="GuerreiroGustafson2012">{{Cite journal|date=March 2012|title=The genetic architecture of Alzheimer's disease: beyond APP, PSENs and APOE|journal=Neurobiology of Aging|volume=33|issue=3|pages=437–56|doi=10.1016/j.neurobiolaging.2010.03.025|pmc=2980860|pmid=20594621|vauthors=Guerreiro RJ, Gustafson DR, Hardy J}}</ref>。

最後に、[[ハンチントン病]]のように、その病因が遺伝的に単純な古典的な行動障害がある。ハンチントン病は、[[ハンチンチン|HTT]]遺伝子の単一の[[常染色体]][[顕性|優性]]変異によって引き起こされ、この変異は、個人が十分に長生きすると仮定した場合、この病気を発症するリスクの個人差を説明する唯一の変異である<ref name="GusellaWexler1983">{{Cite journal|year=1983|title=A polymorphic DNA marker genetically linked to Huntington's disease|journal=Nature|volume=306|issue=5940|pages=234–8|bibcode=1983Natur.306..234G|doi=10.1038/306234a0|pmid=6316146|vauthors=Gusella JF, Wexler NS, Conneally PM, Naylor SL, Anderson MA, Tanzi RE, Watkins PC, Ottina K, Wallace MR, Sakaguchi AY|s2cid=4320711}}</ref>。ハンチントン病のような遺伝的に単純でまれな疾患の場合、変異の<math>R^2</math>と<math>OR</math>は同時に大きくなる<ref name="Bland2000" />。<!---- 少なくともヒトの研究については、ポリジーン性のアーキテクチャに関するセクションが必要 ---->

=== その他の一般的な知見 ===
[[再現性の危機#In psychology|心理学研究の再現性]]に関する一般的な懸念に対応して、行動遺伝学者の{{仮リンク|ロバート・プロミン|en|Robert Plomin|label=ロバート・プロミン}}、{{仮リンク|ジョン・C・デフリーズ|en|John C. DeFries|label=ジョン・C・デフリーズ}}、バレリー・クノピック、{{仮リンク|ジェナエ・ナイダーハイザー|en|Jenae Neiderhiser|label=ジェナエ・ナイダーハイザー}}は、行動遺伝学研究から得られた最も再現性の高い10の知見の{{仮リンク|文献レビュー|en|literature review|label=レビュー}}を発表した<ref name="Plomin DeFries Knopik & Neiderheiser 2016" />。その10の知見は以下の通りである。

# すべての心理的形質は、有意かつ実質的な遺伝的影響を示す。
# 100%遺伝する行動形質はない。
# 遺伝率は、小さな効果を持つ多くの遺伝子によって引き起こされる。
# 心理的形質間の表現型相関は、有意かつ実質的な遺伝的媒介を示す。
# 知能の遺伝率は、発達を通して増加する。
# 年齢間の安定性は、主に遺伝によるものである。
# 「環境」の尺度のほとんどは、有意な遺伝的影響を示す。
# 環境的尺度と心理的形質の間のほとんどの関連は、遺伝的に有意に媒介されている。
# ほとんどの環境的効果は、同じ家族で育つ子供によって共有されない。
# 異常は正常である。

== 批判と論争 ==
{{See also|遺伝率の欠落問題}}行動遺伝学の研究と知見は、時に論争を引き起こしてきた。この論争の一部は、行動遺伝学の知見が、人間の行動と能力の本質に関する[[世界観|社会的信念]]に異議を唱える可能性があるために生じたものである。主要な論争の分野には、[[人種]]差、[[知能]]、[[暴力]]、[[人間の性]]などのトピックに関する遺伝学的研究が含まれる<ref name="Check Hayden2013">{{Cite journal|date=October 2013|title=Ethics: Taboo genetics|journal=Nature|volume=502|issue=7469|pages=26–8|bibcode=2013Natur.502...26C|doi=10.1038/502026a|pmid=24091964|vauthors=Hayden EC|doi-access=free}}</ref>。その他の論争は、[[平信徒|一般の人々]]や研究者自身による行動遺伝学研究の誤解から生じている<ref name="McGueGottesman2015" />。例えば、遺伝率の概念は、因果関係を意味するものだと誤解されやすく、ある行動や状態が遺伝的素質によって決定されるという意味だと誤解されやすい<ref name="Charney2016">{{Cite journal|date=January 2017|title=Genes, behavior, and behavior genetics|journal={{仮リンク|Wiley Interdisciplinary Reviews: Cognitive Science|en|Wiley Interdisciplinary Reviews: Cognitive Science|label=Wiley Interdisciplinary Reviews: Cognitive Science}}|volume=8|issue=1–2|pages=e1405|doi=10.1002/wcs.1405|hdl=10161/13337|pmid=27906529|vauthors={{仮リンク|Evan Charney|en|Evan Charney|label=Charney E}}|hdl-access=free}}</ref>。行動遺伝学の研究者が、ある行動がX%遺伝すると言った場合、それは遺伝学がその行動の最大X%を引き起こしたり、決定したり、修正したりすることを意味するのではない。むしろ、遺伝率は、集団レベルで形質の差異と相関する遺伝的差異に関する記述である{{要出典|date=June 2020}}。

歴史的に見て、おそらく最も論争の的となった主題は、{{仮リンク|人種と遺伝学|en|race and genetics|label=人種と遺伝学}}に関するものであった<ref name="Check Hayden2013" />。[[人種]]は科学的に正確な用語ではなく、その解釈は文化や出身国によって異なる場合がある<ref name="YudellRoberts2016">{{Cite journal|date=February 2016|title=Science and Society: Taking race out of human genetics|journal=Science|volume=351|issue=6273|pages=564–5|bibcode=2016Sci...351..564Y|doi=10.1126/science.aac4951|pmid=26912690|vauthors=Yudell M, Roberts D, DeSalle R, Tishkoff S|s2cid=206639306}}</ref>。その代わりに、遺伝学者は[[遺伝子系図|祖先]]などのより厳密に定義された概念を使用する<ref name="BrycDurand2015">{{Cite journal|date=January 2015|title=The genetic ancestry of African Americans, Latinos, and European Americans across the United States|journal=American Journal of Human Genetics|volume=96|issue=1|pages=37–53|doi=10.1016/j.ajhg.2014.11.010|pmc=4289685|pmid=25529636|vauthors=Bryc K, Durand EY, Macpherson JM, Reich D, Mountain JL}}</ref>。例えば、いわゆる「黒人」の人種には、比較的最近の[[アフリカ]]系の個人がすべて含まれる可能性がある（すべての人類が{{仮リンク|ヒトのアフリカ大陸からの初期進出|en|Early hominin expansions out of Africa|label=アフリカの祖先から進化した}}ので、「最近」という意味である）。しかし、アフリカには世界の他の地域を合わせたよりも多くの遺伝的多様性がある<ref name="1000Genomes2012">{{Cite journal|date=November 2012|title=An integrated map of genetic variation from 1,092 human genomes|journal=Nature|volume=491|issue=7422|pages=56–65|bibcode=2012Natur.491...56T|doi=10.1038/nature11632|pmc=3498066|pmid=23128226|vauthors=Abecasis GR, Auton A, Brooks LD, DePristo MA, Durbin RM, Handsaker RE, Kang HM, Marth GT, McVean GA}}</ref>。そのため、"黒人"という人種を語ることは、正確な遺伝学的意味を持たない<ref name="BrycDurand2015" />。

[[定性的研究]]では、行動遺伝学が科学的[[規範]]や[[科学的コンセンサス|コンセンサス]]のない統制不能な分野であり、それが{{仮リンク|科学論争|en|scientific controversy|label=論争}}を助長しているという議論が促進されてきた。この議論は、このような状況が、人種、知能、単一の遺伝子内の変異が論争の的となる表現型に非常に強く影響することが発見された事例（例えば、「{{仮リンク|生物学と性的指向#染色体連鎖研究|en|Biology and sexual orientation#Chromosome linkage studies|label=ゲイ遺伝子}}」論争）などの論争につながったと続けている。この議論は、さらに、行動遺伝学における論争の持続と、論争の解決の失敗のために、行動遺伝学は優れた科学の基準に適合していないと述べている<ref name="Panofsky2014">{{Cite book |vauthors=Panofsky A |title=Misbehaving Science: Controversy and the Development of Behavior Genetics |url=https://books.google.com/books?id=9bHBAwAAQBAJ |date=7 July 2014 |publisher=University of Chicago Press |isbn=978-0-226-05859-7 |access-date=23 May 2018 |archive-date=22 April 2021 |archive-url=https://web.archive.org/web/20210422233432/https://books.google.com/books?id=9bHBAwAAQBAJ |url-status=live}}</ref>。

行動遺伝学研究の一部の基礎となる科学的仮定も、欠陥があると批判されている<ref name="Charney2016" />。ゲノムワイド関連解析では、{{仮リンク|相加的遺伝効果|en|Additive genetic effects|label=相加性}}など、統計的には頑健だが一部の行動については非現実的な単純化した統計的仮定を用いることが多い。批判者は、さらに、ヒトにおいて、行動遺伝学は統計解析の不正確な解釈に基づく{{仮リンク|遺伝子還元主義|en|genetic reductionism|label=遺伝的還元主義}}の誤った形態を表していると主張する<ref>{{Cite journal|date=27 August 2015|title=Eliminating Genetic Reductionism from Developmental Science|journal=Research in Human Development|volume=12|issue=3–4|pages=178–188|doi=10.1080/15427609.2015.1068058|issn=1542-7609|vauthors=Lerner RM|s2cid=143195504|doi-access=free}}</ref>。一卵性（MZ）双生児と二卵性（DZ）双生児を比較した研究では、{{仮リンク|双生児法#前提条件|en|twin study#Assumptions|label=環境の影響は両方の双生児で同じになる}}と仮定しているが、この仮定も非現実的かもしれない。一卵性双生児は二卵性双生児よりも似たような扱いを受ける可能性があり<ref name="Charney2016" />、これ自体が、自分の遺伝子が他人からの扱いに影響を与えるという、喚起的な{{仮リンク|遺伝子-環境相関|en|gene-environment correlation|label=遺伝子-環境相関}}の一例である可能性がある。また、双生児研究では、共有された子宮内環境の影響を排除することはできないが、{{仮リンク|絨毛膜|en|chorion|label=一絨毛膜と二絨毛膜}}の子宮内環境を経験する双生児を比較する研究は存在し、限定的な影響を示唆している<ref name="van BeijsterveldtOverbeek2015">{{Cite journal|date=May 2016|title=Chorionicity and Heritability Estimates from Twin Studies: The Prenatal Environment of Twins and Their Resemblance Across a Large Number of Traits|journal=Behavior Genetics|volume=46|issue=3|pages=304–14|doi=10.1007/s10519-015-9745-3|pmc=4858554|pmid=26410687|vauthors=van Beijsterveldt CE, Overbeek LI, Rozendaal L, McMaster MT, Glasner TJ, Bartels M, Vink JM, Martin NG, Dolan CV, Boomsma DI}}</ref>。生後早期に離ればなれになった双生児の研究には、生まれてすぐにではなく、幼児期の途中で離ればなれになった子供が含まれる<ref name="Charney2016" />。したがって、そのような研究では、早期に離ればなれになった双生児と後に離ればなれになった双生児の類似性を比較することで、ある程度、早期の養育環境の影響を評価することができる<ref name="Bouchard1990" />。

== 脚注 ==
{{Reflist|30em|refs=<ref name="DuncanKeller2011">{{Cite journal | vauthors = Duncan LE, Keller MC | title = A critical review of the first 10 years of candidate gene-by-environment interaction research in psychiatry | journal = The American Journal of Psychiatry | volume = 168 | issue = 10 | pages = 1041–9 | date = October 2011 | pmid = 21890791 | pmc = 3222234 | doi = 10.1176/appi.ajp.2011.11020191 }}</ref>

<ref name="Genetics_of_Personality_Consortium_2015">{{Cite journal | vauthors = de Moor MH, van den Berg SM, Verweij KJ, Krueger RF, Luciano M, Arias Vasquez A, Matteson LK, Derringer J, Esko T, Amin N, Gordon SD, Hansell NK, Hart AB, Seppälä I, Huffman JE, Konte B, Lahti J, Lee M, Miller M, Nutile T, Tanaka T, Teumer A, Viktorin A, Wedenoja J, Abecasis GR, Adkins DE, Agrawal A, Allik J, Appel K, Bigdeli TB, Busonero F, Campbell H, Costa PT, Davey Smith G, Davies G, de Wit H, Ding J, Engelhardt BE, Eriksson JG, Fedko IO, Ferrucci L, Franke B, Giegling I, Grucza R, Hartmann AM, Heath AC, Heinonen K, Henders AK, Homuth G, Hottenga JJ, Iacono WG, Janzing J, Jokela M, Karlsson R, Kemp JP, Kirkpatrick MG, Latvala A, Lehtimäki T, Liewald DC, Madden PA, Magri C, Magnusson PK, Marten J, Maschio A, Medland SE, Mihailov E, Milaneschi Y, Montgomery GW, Nauck M, Ouwens KG, Palotie A, Pettersson E, Polasek O, Qian Y, Pulkki-Råback L, Raitakari OT, Realo A, Rose RJ, Ruggiero D, Schmidt CO, Slutske WS, Sorice R, Starr JM, St Pourcain B, Sutin AR, Timpson NJ, Trochet H, Vermeulen S, Vuoksimaa E, Widen E, Wouda J, Wright MJ, Zgaga L, Porteous D, Minelli A, Palmer AA, Rujescu D, Ciullo M, Hayward C, Rudan I, Metspalu A, Kaprio J, Deary IJ, Räikkönen K, Wilson JF, Keltikangas-Järvinen L, Bierut LJ, Hettema JM, Grabe HJ, van Duijn CM, Evans DM, Schlessinger D, Pedersen NL, Terracciano A, McGue M, Penninx BW, Martin NG, Boomsma DI | display-authors = 6 | title = Meta-analysis of Genome-wide Association Studies for Neuroticism, and the Polygenic Association With Major Depressive Disorder | journal = JAMA Psychiatry | volume = 72 | issue = 7 | pages = 642–50 | date = July 2015 | pmid = 25993607 | pmc = 4667957 | doi = 10.1001/jamapsychiatry.2015.0554 }}</ref>
 
<ref name="HibarStein2015">{{Cite journal | vauthors = Hibar DP, Stein JL, Renteria ME, Arias-Vasquez A, Desrivières S, Jahanshad N, Toro R, Wittfeld K, Abramovic L, Andersson M, Aribisala BS, Armstrong NJ, Bernard M, Bohlken MM, Boks MP, Bralten J, Brown AA, Chakravarty MM, Chen Q, Ching CR, Cuellar-Partida G, den Braber A, Giddaluru S, Goldman AL, Grimm O, Guadalupe T, Hass J, Woldehawariat G, Holmes AJ, Hoogman M, Janowitz D, Jia T, Kim S, Klein M, Kraemer B, Lee PH, Olde Loohuis LM, Luciano M, Macare C, Mather KA, Mattheisen M, Milaneschi Y, Nho K, Papmeyer M, Ramasamy A, Risacher SL, Roiz-Santiañez R, Rose EJ, Salami A, Sämann PG, Schmaal L, Schork AJ, Shin J, Strike LT, Teumer A, van Donkelaar MM, van Eijk KR, Walters RK, Westlye LT, Whelan CD, Winkler AM, Zwiers MP, Alhusaini S, Athanasiu L, Ehrlich S, Hakobjan MM, Hartberg CB, Haukvik UK, Heister AJ, Hoehn D, Kasperaviciute D, Liewald DC, Lopez LM, Makkinje RR, Matarin M, Naber MA, McKay DR, Needham M, Nugent AC, Pütz B, Royle NA, Shen L, Sprooten E, Trabzuni D, van der Marel SS, van Hulzen KJ, Walton E, Wolf C, Almasy L, Ames D, Arepalli S, Assareh AA, Bastin ME, Brodaty H, Bulayeva KB, Carless MA, Cichon S, Corvin A, Curran JE, Czisch M, de Zubicaray GI, Dillman A, Duggirala R, Dyer TD, Erk S, Fedko IO, Ferrucci L, Foroud TM, Fox PT, Fukunaga M, Gibbs JR, Göring HH, Green RC, Guelfi S, Hansell NK, Hartman CA, Hegenscheid K, Heinz A, Hernandez DG, Heslenfeld DJ, Hoekstra PJ, Holsboer F, Homuth G, Hottenga JJ, Ikeda M, Jack CR, Jenkinson M, Johnson R, Kanai R, Keil M, Kent JW, Kochunov P, Kwok JB, Lawrie SM, Liu X, Longo DL, McMahon KL, Meisenzahl E, Melle I, Mohnke S, Montgomery GW, Mostert JC, Mühleisen TW, Nalls MA, Nichols TE, Nilsson LG, Nöthen MM, Ohi K, Olvera RL, Perez-Iglesias R, Pike GB, Potkin SG, Reinvang I, Reppermund S, Rietschel M, Romanczuk-Seiferth N, Rosen GD, Rujescu D, Schnell K, Schofield PR, Smith C, Steen VM, Sussmann JE, Thalamuthu A, Toga AW, Traynor BJ, Troncoso J, Turner JA, Valdés Hernández MC, van 't Ent D, van der Brug M, van der Wee NJ, van Tol MJ, Veltman DJ, Wassink TH, Westman E, Zielke RH, Zonderman AB, Ashbrook DG, Hager R, Lu L, McMahon FJ, Morris DW, Williams RW, Brunner HG, Buckner RL, Buitelaar JK, Cahn W, Calhoun VD, Cavalleri GL, Crespo-Facorro B, Dale AM, Davies GE, Delanty N, Depondt C, Djurovic S, Drevets WC, Espeseth T, Gollub RL, Ho BC, Hoffmann W, Hosten N, Kahn RS, Le Hellard S, Meyer-Lindenberg A, Müller-Myhsok B, Nauck M, Nyberg L, Pandolfo M, Penninx BW, Roffman JL, Sisodiya SM, Smoller JW, van Bokhoven H, van Haren NE, Völzke H, Walter H, Weiner MW, Wen W, White T, Agartz I, Andreassen OA, Blangero J, Boomsma DI, Brouwer RM, Cannon DM, Cookson MR, de Geus EJ, Deary IJ, Donohoe G, Fernández G, Fisher SE, Francks C, Glahn DC, Grabe HJ, Gruber O, Hardy J, Hashimoto R, Hulshoff Pol HE, Jönsson EG, Kloszewska I, Lovestone S, Mattay VS, Mecocci P, McDonald C, McIntosh AM, Ophoff RA, Paus T, Pausova Z, Ryten M, Sachdev PS, Saykin AJ, Simmons A, Singleton A, Soininen H, Wardlaw JM, Weale ME, Weinberger DR, Adams HH, Launer LJ, Seiler S, Schmidt R, Chauhan G, Satizabal CL, Becker JT, Yanek L, van der Lee SJ, Ebling M, Fischl B, Longstreth WT, Greve D, Schmidt H, Nyquist P, Vinke LN, van Duijn CM, Xue L, Mazoyer B, Bis JC, Gudnason V, Seshadri S, Ikram MA, Martin NG, Wright MJ, Schumann G, Franke B, Thompson PM, Medland SE | display-authors = 6 | title = Common genetic variants influence human subcortical brain structures | journal = Nature | volume = 520 | issue = 7546 | pages = 224–9 | date = April 2015 | pmid = 25607358 | pmc = 4393366 | doi = 10.1038/nature14101 | bibcode = 2015Natur.520..224. }}</ref>

<ref name="OkbayBaselmans2016">{{Cite journal | vauthors = Okbay A, Baselmans BM, De Neve JE, Turley P, Nivard MG, Fontana MA, Meddens SF, Linnér RK, Rietveld CA, Derringer J, Gratten J, Lee JJ, Liu JZ, de Vlaming R, Ahluwalia TS, Buchwald J, Cavadino A, Frazier-Wood AC, Furlotte NA, Garfield V, Geisel MH, Gonzalez JR, Haitjema S, Karlsson R, van der Laan SW, Ladwig KH, Lahti J, van der Lee SJ, Lind PA, Liu T, Matteson L, Mihailov E, Miller MB, Minica CC, Nolte IM, Mook-Kanamori D, van der Most PJ, Oldmeadow C, Qian Y, Raitakari O, Rawal R, Realo A, Rueedi R, Schmidt B, Smith AV, Stergiakouli E, Tanaka T, Taylor K, Wedenoja J, Wellmann J, Westra HJ, Willems SM, Zhao W, Amin N, Bakshi A, Boyle PA, Cherney S, Cox SR, Davies G, Davis OS, Ding J, Direk N, Eibich P, Emeny RT, Fatemifar G, Faul JD, Ferrucci L, Forstner A, Gieger C, Gupta R, Harris TB, Harris JM, Holliday EG, Hottenga JJ, De Jager PL, Kaakinen MA, Kajantie E, Karhunen V, Kolcic I, Kumari M, Launer LJ, Franke L, Li-Gao R, Koini M, Loukola A, Marques-Vidal P, Montgomery GW, Mosing MA, Paternoster L, Pattie A, Petrovic KE, Pulkki-Råback L, Quaye L, Räikkönen K, Rudan I, Scott RJ, Smith JA, Sutin AR, Trzaskowski M, Vinkhuyzen AE, Yu L, Zabaneh D, Attia JR, Bennett DA, Berger K, Bertram L, Boomsma DI, Snieder H, Chang SC, Cucca F, Deary IJ, van Duijn CM, Eriksson JG, Bültmann U, de Geus EJ, Groenen PJ, Gudnason V, Hansen T, Hartman CA, Haworth CM, Hayward C, Heath AC, Hinds DA, Hyppönen E, Iacono WG, Järvelin MR, Jöckel KH, Kaprio J, Kardia SL, Keltikangas-Järvinen L, Kraft P, Kubzansky LD, Lehtimäki T, Magnusson PK, Martin NG, McGue M, Metspalu A, Mills M, de Mutsert R, Oldehinkel AJ, Pasterkamp G, Pedersen NL, Plomin R, Polasek O, Power C, Rich SS, Rosendaal FR, den Ruijter HM, Schlessinger D, Schmidt H, Svento R, Schmidt R, Alizadeh BZ, Sørensen TI, Spector TD, Steptoe A, Terracciano A, Thurik AR, Timpson NJ, Tiemeier H, Uitterlinden AG, Vollenweider P, Wagner GG, Weir DR, Yang J, Conley DC, Smith GD, Hofman A, Johannesson M, Laibson DI, Medland SE, Meyer MN, Pickrell JK, Esko T, Krueger RF, Beauchamp JP, Koellinger PD, Benjamin DJ, Bartels M, Cesarini D | display-authors = 6 | title = Genetic variants associated with subjective well-being, depressive symptoms, and neuroticism identified through genome-wide analyses | journal = Nature Genetics | volume = 48 | issue = 6 | pages = 624–33 | date = June 2016 | pmid = 27089181 | pmc = 4884152 | doi = 10.1038/ng.3552 }}</ref>

<ref name="SchumannCoin2011">{{Cite journal | vauthors = Schumann G, Coin LJ, Lourdusamy A, Charoen P, Berger KH, Stacey D, Desrivières S, Aliev FA, Khan AA, Amin N, Aulchenko YS, Bakalkin G, Bakker SJ, Balkau B, Beulens JW, Bilbao A, de Boer RA, Beury D, Bots ML, Breetvelt EJ, Cauchi S, Cavalcanti-Proença C, Chambers JC, Clarke TK, Dahmen N, de Geus EJ, Dick D, Ducci F, Easton A, Edenberg HJ, Esko T, Esk T, Fernández-Medarde A, Foroud T, Freimer NB, Girault JA, Grobbee DE, Guarrera S, Gudbjartsson DF, Hartikainen AL, Heath AC, Hesselbrock V, Hofman A, Hottenga JJ, Isohanni MK, Kaprio J, Khaw KT, Kuehnel B, Laitinen J, Lobbens S, Luan J, Mangino M, Maroteaux M, Matullo G, McCarthy MI, Mueller C, Navis G, Numans ME, Núñez A, Nyholt DR, Onland-Moret CN, Oostra BA, O'Reilly PF, Palkovits M, Penninx BW, Polidoro S, Pouta A, Prokopenko I, Ricceri F, Santos E, Smit JH, Soranzo N, Song K, Sovio U, Stumvoll M, Surakk I, Thorgeirsson TE, Thorsteinsdottir U, Troakes C, Tyrfingsson T, Tönjes A, Uiterwaal CS, Uitterlinden AG, van der Harst P, van der Schouw YT, Staehlin O, Vogelzangs N, Vollenweider P, Waeber G, Wareham NJ, Waterworth DM, Whitfield JB, Wichmann EH, Willemsen G, Witteman JC, Yuan X, Zhai G, Zhao JH, Zhang W, Martin NG, Metspalu A, Doering A, Scott J, Spector TD, Loos RJ, Boomsma DI, Mooser V, Peltonen L, Stefansson K, van Duijn CM, Vineis P, Sommer WH, Kooner JS, Spanagel R, Heberlein UA, Jarvelin MR, Elliott P | display-authors = 6 | title = Genome-wide association and genetic functional studies identify autism susceptibility candidate 2 gene (AUTS2) in the regulation of alcohol consumption | journal = Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America | volume = 108 | issue = 17 | pages = 7119–24 | date = April 2011 | pmid = 21471458 | pmc = 3084048 | doi = 10.1073/pnas.1017288108 | bibcode = 2011PNAS..108.7119S | doi-access = free }}</ref>

<ref name="ThorgeirssonGudbjartsson2010">{{Cite journal | vauthors = Thorgeirsson TE, Gudbjartsson DF, Surakka I, Vink JM, Amin N, Geller F, Sulem P, Rafnar T, Esko T, Walter S, Gieger C, Rawal R, Mangino M, Prokopenko I, Mägi R, Keskitalo K, Gudjonsdottir IH, Gretarsdottir S, Stefansson H, Thompson JR, Aulchenko YS, Nelis M, Aben KK, den Heijer M, Dirksen A, Ashraf H, Soranzo N, Valdes AM, Steves C, Uitterlinden AG, Hofman A, Tönjes A, Kovacs P, Hottenga JJ, Willemsen G, Vogelzangs N, Döring A, Dahmen N, Nitz B, Pergadia ML, Saez B, De Diego V, Lezcano V, Garcia-Prats MD, Ripatti S, Perola M, Kettunen J, Hartikainen AL, Pouta A, Laitinen J, Isohanni M, Huei-Yi S, Allen M, Krestyaninova M, Hall AS, Jones GT, van Rij AM, Mueller T, Dieplinger B, Haltmayer M, Jonsson S, Matthiasson SE, Oskarsson H, Tyrfingsson T, Kiemeney LA, Mayordomo JI, Lindholt JS, Pedersen JH, Franklin WA, Wolf H, Montgomery GW, Heath AC, Martin NG, Madden PA, Giegling I, Rujescu D, Järvelin MR, Salomaa V, Stumvoll M, Spector TD, Wichmann HE, Metspalu A, Samani NJ, Penninx BW, Oostra BA, Boomsma DI, Tiemeier H, van Duijn CM, Kaprio J, Gulcher JR, McCarthy MI, Peltonen L, Thorsteinsdottir U, Stefansson K | display-authors = 6 | title = Sequence variants at CHRNB3-CHRNA6 and CYP2A6 affect smoking behavior | journal = Nature Genetics | volume = 42 | issue = 5 | pages = 448–53 | date = May 2010 | pmid = 20418888 | pmc = 3080600 | doi = 10.1038/ng.573 }}</ref>}}

== 参考文献 ==
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* {{Cite book |veditors=Crusio WE, Gerlai RT |editor2-link=Robert Gerlai |title=Handbook of Molecular-Genetic Techniques for Brain and Behavior Research |isbn=978-0-444-50239-1 |series=Techniques in the Behavioral and Neural Sciences |volume=13 |date=1999 |publisher=[[エルゼビア|Elsevier]]}}
* {{Cite book |veditors=Crusio WE, Sluyter F, Gerlai RT, Pietropaolo S |editor3-link=Robert Gerlai |title=Behavioral Genetics of the Mouse: Genetics of Behavioral Phenotypes |volume=1 |series=Cambridge Handbooks in Behavioral Genetics |publisher=[[ケンブリッジ大学出版局|Cambridge University Press]] |date=2013 |isbn=978-1-107-03481-5}}
* {{Cite book |vauthors=Flint J, Greenspan RJ, Kendler KS |author-link3=Kenneth Kendler |name-list-style=vanc |title=How Genes Influence Behavior |url=https://archive.org/details/howgenesinfl_flin_2010_000_10540804 |url-access=registration |date=28 January 2010 |publisher=Oxford University Press |isbn=978-0-19-955990-9}}
* {{Cite journal|date=August 2010|title=Beyond Heritability: Twin Studies in Behavioral Research|journal=Current Directions in Psychological Science|volume=18|issue=4|pages=217–220|doi=10.1111/j.1467-8721.2009.01639.x|pmc=2899491|pmid=20625474|vauthors=Johnson W, Turkheimer E, Gottesman II, Bouchard TJ|author-link4=Thomas J. Bouchard Jr.|author-link3=Irving Gottesman}}
* {{Cite journal|date=2011|title=Understanding Heritability: What it is and What it is Not|url=http://www.larspenke.eu/pdfs/Johnson_Penke_Spinath_2011_-_Heritability_rejoinder.pdf|journal=European Journal of Personality|volume=25|issue=4|pages=287–294|doi=10.1002/per.835|issn=0890-2070|vauthors=Johnson W, Penke L, Spinath FM|access-date=15 December 2013|s2cid=41842465|archive-date=16 December 2013|url-status=live|archive-url=https://web.archive.org/web/20131216034914/http://www.larspenke.eu/pdfs/Johnson_Penke_Spinath_2011_-_Heritability_rejoinder.pdf}}
* {{Cite book |vauthors=Maxson SC |veditors=Weiner IB, Nelson RJ, Mizumori S |title=Handbook of Psychology (Volume 3: Behavioral Neuroscience) |chapter-url=http://www.wiley.com/WileyCDA/WileyTitle/productCd-0470890592.html |access-date=15 December 2013 |chapter=Chapter 1: Behavioral Genetics |date=10 October 2012 |publisher=John Wiley & Sons |isbn=978-0-470-89059-2 |archive-url=https://web.archive.org/web/20131216050019/http://www.wiley.com/WileyCDA/WileyTitle/productCd-0470890592.html |archive-date=16 December 2013 |url-status=live}}
* {{Cite book |vauthors=Spinath FM, Johnson W |title=The Wiley-Blackwell Handbook of Individual Differences |veditors=Chamorro-Premuzic T, von Stumm S, Furnham A |chapter=Chapter 10: Behavior Genetics |date=2011 |publisher=Blackwell Publishing Ltd |location=United Kingdom |isbn=978-1-4443-3438-8 |doi=10.1002/9781444343120}}
{{Refend}}

== 関連項目 ==
{{Div col|colwidth=30em}}

*''{{仮リンク|行動遺伝学 (学術誌)|en|Behavior Genetics (journal)|label=行動遺伝学 (学術誌)}}''
*{{仮リンク|行動遺伝学会|en|Behavior Genetics Association|label=行動遺伝学会}}
*{{仮リンク|行動神経遺伝学|en|Behavioural neurogenetics|label=行動神経遺伝学}}
*[[二重相続理論|生物文化進化]]
*[[進化心理学]]
*''{{仮リンク|遺伝子、脳、行動（学術誌）|en|Genes, Brain and Behavior|label=遺伝子、脳、行動（学術誌）}}''
*[[ゲノムワイド関連解析]]
*{{仮リンク|国際行動・神経遺伝学会|en|International Behavioural and Neural Genetics Society|label=国際行動・神経遺伝学会}}
*{{仮リンク|国際精神遺伝学会|en|International Society of Psychiatric Genetics|label=国際精神遺伝学会}}
*''{{仮リンク|神経遺伝学（学術誌）|en|Journal of Neurogenetics|label=神経遺伝学（学術誌）}}''
*{{仮リンク|生まれか育ちか|en|Nature versus nurture|label=生まれか育ちか}}
*[[人格心理学]]
*{{仮リンク|精神遺伝学|en|Psychiatric genetics|label=精神遺伝学}}
*''{{仮リンク|精神医学遺伝学 (学術誌)|en|Psychiatric Genetics (journal)|label=精神医学遺伝学（学術誌）}}''
*{{仮リンク|量的遺伝学|en|Quantitative genetics|label=量的遺伝学}}
* [[犯罪生物学]]
* [[生殖の善行]]

{{Div col end}}

== 外部リンク ==
{{Commonscat}}

* {{Cite web |url=https://www.coursera.org/learn/behavioralgenetics |title=Introduction to Human Behavioral Genetics |vauthors=McGue M |author-link1=Matt McGue |date=5 May 2014 |website=Coursera |access-date=10 June 2014}}
* {{Cite web |url=https://sites.google.com/umn.edu/behavioralgenetics-mcgue/home-topics |title=Introduction to Behavioral Genetics |vauthors=McGue M |author-link1=Matt McGue |date=December 2020 |website=University of Minnesota |access-date=28 June 2021}}
* {{Cite web |url=https://bga.org/ |title=Behavior Genetics Association |website=Behavior Genetics Association |access-date=8 May 2022}}
* {{Citation|title=Institute for Behavioral Genetics at the University of Colorado Boulder|url=http://www.colorado.edu/ibg/|publisher=University of Colorado Boulder}}
* {{Cite web |url=http://vipbg.vcu.edu/ |title=Virginia Institute for Psychiatric and Behavioral Genetics |publisher=Virginia Commonwealth University |access-date=2024-03-12}}

{{Genetics}}{{心理学}}{{進化心理学}} {{神経科学}}
{{Normdaten}}
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[[Category:遺伝学]]
[[Category:生物学の分野]]