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{{出典の明記|date=2015年7月}} [[Image:impctprmtr.png|right|288px|thumb|2つの粒子間に[[引力と斥力|反発力]]が働いている場合の模式図。力の向きは粒子間軸に平行で、無限遠では0になる。実線は入射粒子の[[軌道 (力学)|軌道]]で、点線は相互作用のない無限遠での軌道を延長したものである。bが衝突径数、θは[[散乱角]]である。この図では簡単のため、標的粒子の質量が入射粒子の質量に比べて十分大きく、静止しているとした。この場合、[[実験室系]]と[[重心系]]での表示は一致している。]] '''衝突径数'''(しょうとつけいすう、impact parameter)とは、ある粒子が標的の粒子に向かって進むときに、粒子間に力が働かないとした場合の最近接距離のことである。しばしば「衝突'''係'''数」と誤記される。慣習的に記号"b"が使われる。原子物理学などで[[散乱]]問題を扱うときの基本的な量である。 2つの粒子間の相互作用が[[中心力]]の場合、系の角運動量は、無限遠での粒子間の相対速度、[[換算質量]]、衝突径数の積で与えられ、[[角運動量]]保存則によってその値は不変となる。 粒子間相互作用の生じる距離が、入射粒子の[[ド・ブロイ波|ド・ブロイ波長]]より十分長い場合(すなわち、相互作用距離が長い、もしくは運動量が大きい場合)、粒子の運動を[[古典力学]]的に扱うことができる。例えばある衝突径数bで、2つの原子もしくはイオンが特定の反応を起こす確率をP(b)と定義すると、[[反応断面積]]σは次のように書ける。 <math>\sigma =2\pi\int_{0}^{\infty}bP(b)db</math> 古典力学的な軌道を用いたこの方法を'''衝突径数法'''という。この近似が使えない時、粒子の運動は[[量子力学]]的に扱う必要がある。その場合、波動関数をそれぞれの角運動量に対する[[部分波]]に展開して問題を解くことになる。 == 関連項目 == *[[散乱]] *[[反応断面積]] *[[角運動量]] {{physics-stub}} {{DEFAULTSORT:しようとつけいすう}} [[Category:原子物理学]]
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