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[[線形応答理論]]において、任意の外力による[[応答関数]]を[[フーリエ変換]]したもの<math>\chi(\omega)</math>を'''複素感受率'''(ふくそかんじゅりつ、または'''複素アドミッタンス''')と呼ぶ。 :<math>\chi(\omega)=\int_{0}^{\infty}\Phi(t)e^{i\omega t}dt</math> 特に振動する外力に対する応答([[周波数応答関数]])のフーリエ変換のことを複素感受率と呼ぶこともある。 応答として変位(分極率など)を考えたときは、複素感受率の虚部が[[エネルギー散逸]]を表す。複素感受率の実部の変化を'''分散'''、虚部の変化を'''吸収'''という。一方で応答として流れ(変位の時間変化、電気伝導率など)を考えたときは、実部がエネルギー散逸を表す。 複素アドミッタンスに対する一般公式が与えられると、その理論的計算が困難である場合にも、それを実験的に定める方法を色々と考案することができる。その著しい例はvan Hoveによる[[散乱断面積]]と結びつける[[散乱則]]である。[[非弾性散乱]]で運動量変化を<math>\hbar k</math>、エネルギー損失を<math>\hbar\omega</math>とすると、入射エネルギー、入射角や散乱体方位の変更などによって、異なる値の波数ベクトルや角振動数に対する複素アドミッタンスを測定することができる。例えば非弾性散乱の実験によれば、衝突断面積の測定値から<math>\text{Im}\,\{k^2 /\epsilon (k,\omega)\}</math>を求めることができる。[[中性子散乱]]や[[ガンマ線]]散乱についても同じようなことが言える。 ==クラマース・クローニッヒの関係式== 複素感受率の[[実部]]<math>\text{Re}\,\chi(\omega)</math>と[[虚部]]<math>\text{Im}\,\chi(\omega)</math>について以下の[[クラマース・クローニッヒの関係式]]が成り立つ。 :<math>\text{Re}\,\chi(\omega) = \frac{1}{\pi} \mathcal{P} \int_{-\infty}^{\infty} {\frac {\text{Im}\,\chi(\omega)} {\omega' - \omega}} \, d\omega'</math> :<math>\text{Im}\,\chi(\omega) = -\frac{1}{\pi} \mathcal{P} \int_{-\infty}^{\infty} {\frac {\text{Re}\,\chi(\omega)} {\omega' - \omega}} \, d\omega'</math> ==参考文献== *{{Cite book|和書|author=今田正俊|date=2004-10|title=統計物理学 |publisher=丸善 |isbn=4621074830 }} ==関連項目== *[[線形応答理論]] *[[応答関数]] *[[クラマース・クローニッヒの関係式]] {{DEFAULTSORT:ふくそかんしゆりつ}} [[Category:動力学]] [[Category:統計力学]]
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