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[[数学]]の、特に[[測度論]]の分野における'''複素測度'''(ふくそそくど、{{Lang-en-short|''complex measure''}})とは、[[複素数|複素数値]]を取ることも許すことで概念として一般化された[[測度]]のことである。すなわち、大きさ(長さ、面積、体積)が複素数であるような集合も、その測度に対して許されている。 == 定義 == [[完全加法族|可測空間]] (''X'',Σ) 上の'''複素測度''' μ とは、正式には、Σ 上の[[複素数|複素数値]][[関数 (数学)|関数]] :<math>\mu:\Sigma\to \mathbb{C}</math> で、[[シグマ加法性|σ-加法的]]であるようなもののことを言う。すなわち、Σ に含まれる任意の[[素集合]]の[[列 (数学)|列]] (''A''<sub>''n''</sub>)<sub>''n''</sub> に対し、 :<math>\mu\left(\bigcup_{n=1}^\infty A_n\right) = \sum_{n=1}^\infty \mu(A_n) </math> が成り立つ。ただし、実数値符号付測度の場合と同様に、右辺の和は絶対収束するか発散するものとする。 == 複素測度に関する積分 == 複素数値[[可測関数]]の複素測度に関する'''積分'''は、[[単関数]]を用いた可測関数の近似による実数値関数の[[測度|非負測度]]に関する[[ルベーグ積分]]と同様に定義出来る。通常の積分の場合と同様に、より一般的なこの積分も、存在しないことや、無限大([[リーマン球面|複素無限]])の値を取ることもあり得る。 また別の定義の仕方として、すでに利用可能な、非負測度に関する実数値関数の積分の概念を用いる方法がある。複素測度 μ の実部 μ<sub>1</sub> および虚部 μ<sub>2</sub> が有限値[[符号付測度]]であることはすぐに確かめられる。[[ハーンの分解定理|ハーン=ジョルダン分解]]を用いることで、それらを、 :<math>\mu_1=\mu_1^+-\mu_1^-</math> および :<math>\mu_2=\mu_2^+-\mu_2^-</math> に分けることが出来る。ただし、μ<sub>1</sub><sup>+</sup>, μ<sub>1</sub><sup>-</sup>, μ<sub>2</sub><sup>+</sup>, μ<sub>2</sub><sup>-</sup> は有限値非負測度である(また、とある意味において一意である)。すると、モーメントについて実数値である可測関数 ''f'' に対して、次の形で積分を定義することが出来る: :<math>\int_X \! f \, d\mu = \left(\int_X \! f \, d\mu_1^+ - \int_X \! f \, d\mu_1^-\right) + i \left(\int_X \! f \, d\mu_2^+ - \int_X \! f \, d\mu_2^-\right) </math> ただし、この右辺が定義できる場合に限る。すなわち、右辺の四つの積分はすべて存在し、それらを加減しても{{仮リンク|不定形|en|indeterminate<!-- 曖昧さ回避ページ -->}} ∞−∞ にはならない場合に限る。 与えられた'''複素数値'''可測関数に対し、その実部と虚部を上述のように分けて積分することで、次を得る。 :<math>\int_X \! f \, d\mu = \int_X \! \Re(f) \, d\mu + i \int_X \! \Im(f) \, d\mu.</math> == 複素測度の変分と極分解 == 複素測度 μ に対し、その'''変分'''(variation)あるいは'''絶対値'''(absolute value) |μ| は次の式で定義される: :<math>|\mu|(A)= \sup\sum_{n=1}^\infty |\mu(A_n)|</math> ここで ''A'' は Σ に属し、[[順序集合#順序集合の例|上限]]は[[合併 (集合論)|合併]]が ''A'' となるような素集合 (''A''<sub>''n''</sub>)<sub>''n''</sub> の列すべてに対して取られるものとする。集合 ''A'' を有限の回数で可測部分集合へと区分するとき、同値な定義を得ることが出来る。 |μ| は非負の有限測度であることが分かる。複素数が[[複素数|極形式]]で表現されるのと同様に、複素測度に対しては'''極分解'''(polar decomposition)が存在する:実数値の可測関数 θ で、 :<math>d\mu = e ^{i \theta}d |\mu|\,</math> を満たすようなものが存在する。ただしこの式は :<math>\int_X f\, d\mu = \int_X f e ^{i \theta} \, d |\mu|</math> が任意の'''絶対可積分'''可測関数 ''f'' に対して成立することを意味する。ここで ''f'' が絶対可積分であるとは :<math>\int_X |f|\, d|\mu|<\infty. </math> が成り立つことを言う。[[ラドン=ニコディムの定理]]を使うことで、この変分が測度であることと、極分解の存在を証明することが出来る。 == 複素測度の空間 == 二つの複素測度の和はふたたび複素測度であり、複素測度と複素数の積もまた複素測度である。したがって、可測空間 (''X'', Σ) 上のすべての複素測度からなる集合は[[ベクトル空間]]を構成する。さらに、'''{{仮リンク|全変動|en|total variation}}''' ||μ|| は :<math>\|\mu\| = |\mu| (X)\, </math> によって定義されるので、これを[[ノルム]]とすることで、そのような複素測度の空間は[[バナッハ空間]]となる。 == 関連項目 == * [[リースの表現定理]] * [[符号付測度]] * [[ベクトル測度]] == 参考文献 == === 外部リンク === * [http://mathworld.wolfram.com/ComplexMeasure.html Complex measure] on [[MathWorld]] {{DEFAULTSORT:ふくそそくと}} [[Category:測度論]] [[Category:数学に関する記事]]
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