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{{出典の明記|date=2013年9月}} '''詳細釣り合い'''(しょうさいつりあい、{{lang-en-short|detailed balance}})は、[[熱平衡]]における[[微視的|ミクロ]]な[[物理変化|状態変化]]を考えた場合、そこに含まれるどの過程の起こる[[頻度]]も、その逆過程の起こる頻度と等しいことを指す。その原理を「'''詳細釣り合いの原理'''」という。これは、[[時間反転]]を行っても、[[力学]]的な法則が不変であるところから導かれる。 == 例 == 例えば、A, B, C の 3 つの状態間の全てに、正方向と逆方向の過程が存在し、平衡状態となっている時、A → B → C → A → …のようなループとなる定常的な流れは存在しない。すなわち、A-B 間のみで平衡を考えたときの A / B の存在比と、3 つの状態全てを考慮したときのそれは等しい。このため、A → B, B → C, C → A の 3 つの[[速度定数|反応速度定数]]を掛けたものは、それらの[[逆反応]]の反応速度定数を掛けたものに等しくなる。 また詳細釣り合いの原理より、ある反応とその逆反応の[[反応断面積]]の関係を与えることができる。まず、2 つの粒子 A と B が衝突し、A' と B' に状態が変化する場合を考える。そして、正反応の断面積を σ、逆反応の断面積を σ'、反応の始状態の[[縮退度]]を ''g''、終状態のそれを ''g′'' とし、A と B の反応前の相対速度を ''v''、反応後のそれを ''v′'' とする。なお、反応で[[エネルギー]]を放出、または吸収する場合、<math>v \neq v'</math> である。すると、 : <math>g v^2 \sigma(v) = g' v'^2 \sigma'(v')</math> が成立するため、一方の断面積から他方の断面積を求めることが可能である。 == 関連項目 == * [[マルコフ過程]] * [[散乱行列]] {{Physics-stub}} {{DEFAULTSORT:しようさいつりあい}} [[Category:熱力学]] [[Category:統計力学]] [[Category:非平衡熱力学]]
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