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{{出典の明記|date=2012年11月}} '''電解精錬'''(でんかいせいれん、[[英語]]:electrolysis refining、electrolytic refining)とは[[電気分解]]を利用する金属の[[精錬]]法である。純度を高める技術には違いないが、不純物の溶液からも金属を抽出できる方法であり、一つの[[選鉱]]法ともいえる。 == 近代的発明 == [[塩酸]]酸性の[[テトラクロリド金(III)酸|塩化金酸]]水溶液を用いた[[金]]<ref name="非鉄金属精錬">{{Cite book|title=非鉄金属精錬|date=1980年10月1日|year=1980|publisher=日本金属学会}}</ref>、および[[硝酸銀(I)|硝酸銀]]水溶液を用いた[[銀]]の精錬<ref name="非鉄金属精錬"/>が行われる。さらに融解[[氷晶石]]に[[アルミナ]]を溶解したものを電解液として、[[アルミニウム]]を精製することもできる([[ホール・エルー法]])<ref name="非鉄金属精錬"/>。 金属の電解精錬で最古に確立した技術は銅の電解精錬であり、1847年に[[ジョージ・リチャーズ・エルキントン]](George Richards Elkington)が実験室で成功し、1865年に[[イギリス]][[ウェールズ]]のPembreyに電解工場を建て工業化し、特許を取得した<ref>[https://mric.jogmec.go.jp/wp-content/old_uploads/reports/report/2006-08/chapter1.pdf 第1章 銅の国際的な需給構造の歴史と変遷], JOGMEC, 金属資源情報</ref>。1869年とする文献もある<ref>A. E. Wraith,P. J. Mackey &R. W. Horton, 2018,[https://www.tandfonline.com/doi/abs/10.1080/03719553.2017.1376141 The Elkington specimen of cathode copper], Mineral Processing and Extractive Metallurgy, Vol. 127, Issue 4</ref><ref>森岡進, 1970, [https://hdl.handle.net/10097/32576 高電流密度による銅の電解精製], 東北大學選鑛製錬研究所彙報, 25, 2, 151-158</ref>。 1863年、チャールズ・ワット(Charles Watt)が塩化金酸から電解精錬で金を析出できることを発見した。1874年、いわゆる[[:en:Wohlwill process|ウォールウィル法]]が精製を実現させた。この技術が直面した一番の難しさというのは、陽極面に塩化銀が沈着して溶解しなくなってくることであった。この問題は[[直流]]の電解電流に[[交流]]を混ぜることで解決された。<ref>高木純一 訳編 『技術の歴史』 第9巻 筑摩書房 1979年 p.78.</ref> 銀の電解精錬は1884年にメービアス(Bernhard Moebius)が工業化した<ref>W.H. Dennis, Metallurgy 1863-1963</ref>。日本では、1899年に[[三菱マテリアル|三菱大阪製錬所]]が電気分銅工場を完成させ、また1901年に同製錬所においてメービアス銀電解法を開始した<ref>佐渡市, [https://www.city.sado.niigata.jp/uploaded/attachment/20892.pdf 旧佐渡鉱山近代化遺産建造物群調査報告書]</ref>。 電解精錬は、[[三相交流]]などの[[電力系統]]が整備されるにともない、急激な増産を遂げた。銀の増産は価格を下落させて[[銀本位制]]の維持を困難にした。かわりに各国で[[金本位制]]の採用がすすみ、そのことが[[大不況 (1873年-1896年)]] へつながった。 == 銅の場合 == [[File:Electrolysis_Refining_ja.png|thumb|right|250px|電解精錬]] 現在、電解精錬は主に[[銅]]の精錬で用いられる。粗銅(純度99%)を純銅(純度99.99%以上)にすることができる。<ref name="非鉄金属精錬"/>銅の電解精錬では、粗銅板を陽極、純銅板を陰極として、[[硫酸]]酸性[[硫酸銅(II)]]水溶液中で行う<ref name="非鉄金属精錬"/>。(ステンレス板を陰極にして、純銅を析出させ、剥ぎ取るやり方もある)<ref>{{Cite web|和書|url=https://mric.jogmec.go.jp/wp-content/old_uploads/reports/resources-report/2006-05/MRv36n1-19.pdf|title=前田正俊、銅電解プロセスの動向|accessdate=2019-04-08 }}</ref>粗銅には銅のほか鉱石由来の不純物として[[鉄]]、[[ニッケル]]、亜鉛などが含まれるほか、金、銀などの[[貴金属]]類や[[セレン]]、ケイ酸塩なども微量に含まれる。また銅鉱石を製錬する際、[[金鉱石]](石英中に金の微粒子として含まれるもの)<ref>鶴岡競、「[https://doi.org/10.2473/shigentosozai1953.83.955_1227 九州の金および珪酸鉱について]」 『日本鉱業会誌』 1967年 83巻 955号 p.1227-1229, {{doi|10.2473/shigentosozai1953.83.955_1227}}</ref>を[[融剤]]として用いると含まれていた金は粗銅地金に移るため、銅製錬と金の回収の一石二鳥の製錬が可能である。 陽極ではこの粗銅から銅イオン、に加えて銅よりも[[イオン化傾向]]が大きい鉄イオン、ニッケルイオン、亜鉛イオンなどが溶け出す。これによりイオン化しにくい金、銀、セレン、テルルおよびケイ酸塩などは粗銅中から外に出て陽極の下に'''[[陽極泥]]'''として沈殿する。<ref name="非鉄金属精錬" />陰極では粗銅から溶け出した銅イオンや、もともと硫酸銅水溶液に含まれていた銅イオンが銅として析出し純銅の陰極に付着する。陽極で粗銅から溶け出したほかのイオン化傾向が大きい([[酸化還元電位]]の低い)金属イオンは析出せず水溶液中に溶けたままなので、陰極では純粋な銅が得られる。ヒ素、アンチモン、ビスマスも陽極に含まれるが、これらはイオン化傾向(酸化還元電位)が銅に近く、陽極から一部が溶け、一部が沈殿する<ref>[[山口勉功]], 棚橋満, 月橋文孝 ほか、「[https://doi.org/10.2473/shigentosozai.119.683 銅製錬における不純物除去技術]」 『資源と素材』 2003年 119巻 10,11号 p.683-686, {{doi|10.2473/shigentosozai.119.683}}</ref>。 == 化学反応式 == 電解精錬は水素よりも[[イオン化傾向]]の大きな金属であっても水素過電圧などの関係で陰極に析出させることが可能であるため[[亜鉛]]などの精製にも利用される。<ref name="非鉄金属精錬" /> 陽極 * <chem>Cu -> {Cu^{2+}} + 2\mathit{e}^-</chem> * <chem>Fe -> {Fe^{2+}} + 2\mathit{e}^-</chem> * <chem>Ni -> {Ni^{2+}} + 2\mathit{e}^-</chem> * <chem>Zn -> {Zn^{2+}} + 2\mathit{e}^-</chem> 陰極 * <chem>{Cu^{2+}} + 2\mathit{e}^- -> Cu</chem> 通常、これを0.3V程度の電圧で長時間行う。 == 脚注 == {{reflist}} == 関連項目 == * [[製錬]] * [[融解塩電解]] {{電気分解}} {{DEFAULTSORT:てんかいせいれん}} [[Category:金属]] [[Category:電気化学]] [[Category:電気分解]]
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