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{{Expand English|Capacitance|date=2021年1月}} {{物理量 | 名称 = | 英語 = electrostatic capacity | 画像 = | 記号 =''C'' | 次元 =[[質量|M]]{{sup-|1}} [[長さ|L]]{{sup-|2}} [[時間|T]]{{sup|4}} [[電流|I]]{{sup|2}} | 階 =スカラー | SI =[[ファラド|F]] | CGS = | MTS = | FPS = | MKSG = | CGSG = | FPSG = | プランク = | 原子 = }} '''静電容量'''(せいでんようりょう、{{Lang-en-short|electrostatic capacity}})は、[[コンデンサ]]などの[[絶縁 (電気)|絶縁]]された[[電気伝導体|導体]]において、どのくらい[[電荷]]が蓄えられるかを表す量である。'''電気容量'''(でんきようりょう、{{Lang-en-short|electric capacity}})、または'''キャパシタンス''' ({{Lang-en-short|capacitance}})とも呼ばれる。 == 定義 == 静電容量は単位[[電圧]]あたりの蓄えられた[[電荷]]として与えられる。量記号は '''C''' 、単位は'''[[ファラド]]''' F を用いる。ある物体に 1 [[ボルト (単位)|V]]の電圧を与えたとき、1 [[クーロン|C]]の電荷を蓄えたならば、その物体の静電容量は 1 Fである。 1 Fという静電容量は非常に大きなものである。通常、我々の周囲で用いられる[[電子部品]]としてのコンデンサでは、1 Fの100万分の1 (10<sup>−6</sup>) の'''マイクロファラド''' μF や、1兆分の1 (10<sup>−12</sup>) の'''ピコファラド''' pF が多く用いられる。 == 孤立した導体の静電容量 == [[電気]]的に孤立した[[電気伝導体|導体]]の静電容量を ''C'' 、導体に蓄えられている電荷を ''Q'' 、[[無限遠点]]を基準とした電位を ''V'' とすると静電容量は次の式で表される。 :<math>C = \frac{Q}{V}\,</math> 導体が球状で、電気的に孤立している場合は、次のようになる。 :<math>C = 4\pi{\varepsilon_0}{a}\,</math> == 平行平板導体の静電容量 == [[面積]] ''S'' 、間隔 ''d'' の2枚の平行導体の間に、[[誘電率]] ''ε'' の[[誘電体]]が均一に充填されている物体がある。 平板の片方に ''+Q'' 、もう一方に ''−Q'' の電荷を与えたとき、平板間が平等[[電場|電界]]となるのでそれを ''E '' とすると、[[発散定理|ガウスの法則]]より次のようになる。 :<math>E S = \frac{Q}{\varepsilon}</math> :<math>E = \frac{Q}{\varepsilon S}</math> また、平板導体間の電圧を ''V'' とすると次のようになり、この物体の静電容量 ''C'' が求められる。 :<math>V = E d = \frac{Q d}{\varepsilon S}</math> :<math>C = \frac{Q}{V} = \frac{\varepsilon S}{d}</math> == 静電容量の合成 == === 静電容量の並列接続 === 静電容量の並列接続を行った場合、その合成静電容量 ''C'' は、各静電容量 ''C<sub>i</sub>'' に対しそれぞれ等しい全電圧 ''V'' がかかるため、そのときの電荷を ''Q'' とすると、次のようになる。 :<math>C = \frac{Q}{V} = \frac{V \sum_{i=1}^n C_i}{V} = \sum_{i=1}^n C_i</math> 合成静電容量は、各静電容量の総和に等しい。 === 静電容量の直列接続 === 静電容量の直列接続を行った場合、全体に ''V'' の電圧をかけ、そのときの各素子間に電荷が流れ込まないため電荷が等しくなるのでそれを ''Q'' とする。その合成静電容量 ''C'' は、各静電容量 ''C<sub>i</sub>'' に電圧 ''V<sub>i</sub>'' がかかるとすると次のようになる。 :<math>V_i = \frac{Q}{C_i}</math> :<math>V=\sum_{i=1}^n V = Q \sum_{i=1}^n \frac{1}{C_i}</math> :<math>C=\frac{Q}{V} = \frac{Q}{Q \sum_{i=1}^n \frac{1}{C_i}} =\frac{1}{\sum_{i=1}^n \frac{1}{C_i}}</math> :<math>\frac{1}{C} = \sum_{i=1}^n \frac{1}{C_i}</math> 合成静電容量は、各静電容量の逆数の総和の逆数に等しい。 また、各静電容量の電圧分担は次のようになる。 :<math>V_i = \frac{Q}{C_i} = \frac{C}{C_i} V</math> == エラスタンス == {{物理量 | 名称 = エラスタンス | 英語 = Electrical elastance | 画像 = | 記号 = | 次元 =[[質量|M]] [[長さ|L]]{{sup|2}} [[時間|T]]{{sup-|4}} [[電流|I]]{{sup-|2}} | 階 =スカラー | SI =F{{sup-|1}} | CGS = | MTS = | FPS = | MKSG = | CGSG = | FPSG = | プランク = | 原子 = }} 静電容量の逆数を'''エラスタンス'''({{lang-en-short|[[:en:Capacitance#Capacitance matrix|elastance]]}})という。単位は'''[[毎ファラド]]''' (F{{sup-|1}})。 SI単位ではないが、'''ダラフ''' ({{lang-en-short|daraf}})という単位が用いられることもある。これは静電容量の単位であるファラド (farad) を逆につづったもので、電気工学者の[[アーサー・エドウィン・ケネリー]]が[[1936年]]に命名したものである。1毎ファラドは1ダラフに等しい。 {{clear}} == 関連項目 == * [[コンデンサ]] * [[インピーダンス]] - [[リアクタンス|容量性リアクタンス]] * [[アドミタンス]] - [[サセプタンス|容量性サセプタンス]] * [[放電容量]] * [[コイル]] - [[インダクタンス]] * [[誘導障害]] {{電磁気学}} {{Normdaten}} {{DEFAULTSORT:せいてんようりよう}} [[Category:電気]] [[Category:静電気]] [[Category:電磁気学]] [[Category:電気理論]] [[Category:電気回路]] [[Category:物理量]] [[Category:無線工学]] [[Category:コンデンサ]]
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