1型糖尿病のソースを表示

{{Infobox medical condition
 | Name           = Type 1&nbsp;diabetes
 | Image          = Blue circle for diabetes.svg
 | Caption        = 世界糖尿病デーのシンボルマーク「ブルーサークル」<ref>{{Cite web| title=Diabetes Blue Circle Symbol| url=http://www.diabetesbluecircle.org| date=2006-03-17| publisher=International Diabetes Federation| accessdate=2015-04-13| archiveurl=https://web.archive.org/web/20070805042346/http://www.diabetesbluecircle.org/| archivedate=2007-08-05| url-status=dead|url-status-date=2017-09}}</ref>
 | field = [[内分泌学]]
 | synonyms = T1D、インスリン依存性糖尿病<ref name="NIH2014Cau"/>、若年性糖尿病<ref name="NIH2014Type">{{cite web|title=Types of Diabetes|url=https://www.niddk.nih.gov/health-information/diabetes/types|website=NIDDK|accessdate=31 July 2016|date=February 2014}}</ref>
 | pronounce      = {{IPAc-en|d|aɪ|ə|b|iː|t|iː|s}}
 | DiseasesDB     = 3649
 | ICD10          = {{ICD10|E|10||e|10}}
 | ICD9           = {{ICD9|250.01}}
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 | MedlinePlus    = 000305
 | eMedicineSubj  = med
 | eMedicineTopic = 546
 | MeshID         = D003922
}}{{体重}}
'''1型糖尿病'''（いちがたとうにょうびょう、[[ICD]]-10:E10）は、[[膵臓]]の[[β細胞]]の破壊による[[インスリン]]の欠乏を成因とする[[糖尿病]]である。以前は「インスリン依存型糖尿病」<ref>{{Cite web |title=Q.35 NIDDMとかIDDMという言葉を聞いたことがあります。1型・2型という分類とどう違うのですか？ |url=https://www.dm-net.co.jp/qa1000_2/2006/03/q35niddmiddm12.php |website=糖尿病Q&A1000 |access-date=2023-11-06 |language=ja}}</ref>や「小児糖尿病」とも呼ばれていた。各種糖尿病のうち5-10%を1型が占めている<ref name="Lancet06">{{cite journal |author=Daneman D |title=Type 1 diabetes |journal=Lancet |volume=367 |issue=9513 |pages=847–58 |date=11 March 2006 |pmid=16530579 |doi=10.1016/S0140-6736(06)68341-4}}</ref>。

== 解説 ==
[[生活習慣病]]に分類される一般的に「糖尿病」と言われ想像する'''[[2型糖尿病]]'''とは異なり、1型糖尿病は'''生活習慣とは無関係'''の[[自己免疫性疾患]]が原因とされ、原因は異なるが同じ糖尿病の病態を示す。

膵臓にあるβ細胞は、[[血糖値]]を下げる唯一の[[ホルモン]]であるインスリンを分泌している。ところが、何らかの原因によりこのβ細胞が破壊されると、インスリンの分泌が極度に低下するか、ほとんど分泌されなくなり、糖尿病を発症する。インスリンが機能しないため血糖値が上昇し、[[糖尿病性昏睡]]などの急性のものから、[[糖尿病性腎症]]などの慢性のものまで、さまざまな[[合併症]]を引き起こし、放置すると死亡する。[[20世紀]]前半にインスリンが治療応用されるまでは、極度の食事制限を要する致死的疾患の一つであった。

予防法は分かっていない<ref name="WHO2016">{{cite web|title=Diabetes Fact sheet N°312 |url=http://www.who.int/mediacentre/factsheets/fs312/en/ |work=WHO |accessdate=31 July 2016 |date=June 2016 |deadurl=yes |archiveurl=https://web.archive.org/web/20130826174444/http://www.who.int/mediacentre/factsheets/fs312/en/ |archivedate=26 August 2013 |df=dmy }}</ref>。根治法はなく[[対症療法]]が行われる。[[経口血糖降下薬]]は無効で、患者はかならず注射薬であるインスリンを常に携帯し、毎日4回自己注射しなくてはならない<ref>{{Cite web |title=Insulin Treatment in Type 1 Diabetes |url=https://hopkinsdiabetesinfo.org/insulin-treatment-in-type-1-diabetes/ |website=The Johns Hopkins Patient Guide to Diabetes |date=2016-03-23 |access-date=2023-11-10 |language=en-US |last=jfairma2}}</ref>。今日ではペン型注射器が開発され、発症者の大半である小児でも自分で打ちやすくなった。

== 原因 ==
発症機序の詳細は不明であるが、遺伝因子と環境因子の相互作用の結果発症する[[自己免疫疾患]]と考えられており<ref name="MM1412_02">渡邉邦友、「{{PDFlink|[https://www.eiken.co.jp/uploads/modern_media/literature/MM1412_02.pdf ヒト腸内ミクロビオータの関与が疑われる話題の疾患]}}」 モダンメディア 2014年12月号（第60巻12号）</ref>、動物実験では[[腸内細菌叢]]の操作により、発症および症状の進展を制御出来たとする研究報告がある<ref name="MM1412_02" />。

発症原因やリスクに関わる研究例は、
* 自己免疫疾患の遺伝的素因（[[HLA]]-DR、DQ、PTPN22、CTLA-4など）<ref>{{Cite journal|和書 |author=澤井喜邦, 加藤大也, 釜谷直人, 片田直幸, 伊藤光泰 |year=2013 |url=https://doi.org/10.11213/tonyobyo.56.938 |title=直腸癌回腸浸潤の手術後に発症したHLA-DRB1<sup>*</sup>0406B1<sup>*</sup>04051を有するインスリン自己免疫症候群の1例 |journal=糖尿病 |volume=56 |issue=12 |pages=938-942 |doi=10.11213/tonyobyo.56.938 |publisher=日本糖尿病学会}}</ref>
* 自己抗体（ICA、抗GAD抗体、抗IA-2抗体、抗インスリン抗体など）
* 分子模倣（コクサッキーBウイルスと抗GAD抗体の抗原であるグルタミン酸デカルボキシラーゼの相似性を根拠とする、そのほか[[エンテロウイルス]]や[[EBウイルス]]<ref>{{Cite journal|和書|author=長岡匡, 寺田光宏, 宮腰久嗣 |year=2001 |url=https://doi.org/10.11213/tonyobyo1958.44.335 |title=急性膵炎発症後急速にインスリン依存状態をきたし単純ヘルペスウイルスの関与が考えられた糖尿病の1例 |journal=糖尿病 |volume=44 |issue=4 |pages=335-340 |doi=10.11213/tonyobyo1958.44.335 |publisher=日本糖尿病学会}}</ref> がよく候補に挙げられる）
* 乳児期の一過性の潜在性[[ビタミンD]]欠乏症が将来の発症リスクを3倍に上昇させる<ref name="medical.n523081">[https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/201201/523081.html 乳幼児のくる病が増えた理由 摂取栄養の偏りや日光浴不足でビタミンDが欠乏] 日経メディカルオンライン 記事:2012年1月12日</ref>。
* 1型糖尿病のハイリスク遺伝子を有する児に対して、早期に調整乳を曝露すると発症リスクが上昇する<ref>{{Cite journal|和書|author=籠橋有紀子, 大谷浩 |year=2013 |url=https://doi.org/10.4010/jln.22.35 |title=妊娠・授乳母体の脂質栄養が仔の 1型糖尿病発症へ及ぼす影響 |journal=脂質栄養学 |volume=22 |issue=1 |pages=35-43 |doi=10.4010/jln.22.35 |publisher=日本脂質栄養学会}}</ref>

その一方で、1型糖尿病の一部には自己抗体が証明されず、膵臓にも炎症細胞の浸潤が証明されないものもある。これはあきらかに自己免疫性とは言えないものである。[[アジア]]、[[アフリカ]]人に多いとされるこの病型の原因についてはほとんど不明である。しかし、2型糖尿病を発症しインスリン療法による治療中に1型を発症する例もある<ref>{{Cite journal|和書|author=市川瑠美子, 小室竜太郎, 井端剛, 正田英雄, 飯田さよみ |year=2012 |url=https://doi.org/10.11213/tonyobyo.55.23 |title=インスリン療法開始3ヶ月後に突然の血糖上昇とインスリン分泌能枯渇をきたした2型糖尿病の1症例 |journal=糖尿病 |volume=55 |issue=1 |pages=23-28 |doi=10.11213/tonyobyo.55.23 |publisher=日本糖尿病学会}}</ref><ref>{{Cite journal|和書 |author=牧野英一 |year=2012 |url=https://doi.org/10.11213/tonyobyo.55.645 |title=インスリン注射を契機に発症した1型糖尿病 |journal=糖尿病 |volume=55 |issue=8 |page=645 |doi=10.11213/tonyobyo.55.645 |publisher=日本糖尿病学会}}</ref>。

=== 分類 ===
原因と発症形式による分類{{sfn|川崎ほか(2013)}}。
* β細胞破壊の原因
** 自己免疫性(1A型) - 血中に自らの膵細胞を攻撃する[[自己抗体]]が認められるもの
** 特発性(1B型) - [[自己抗体]]が認められないもの<ref>{{Cite journal|和書 |author=清水一紀, 藤井靖久, 高上悦志, 近藤しおり, 井谷修, 竹田治代, 長谷川雅昭, 大沼裕, 大澤春彦, 牧野英一 |year=2001 |url=https://doi.org/10.11213/tonyobyo1958.44.315 |title=非自己免疫性劇症1型糖尿病と考えられた5例の臨床的検討 |journal=糖尿病 |volume=44 |issue=4 |pages=315-322 |doi=10.11213/tonyobyo1958.44.315 |publisher=日本糖尿病学会}}</ref>
* 発症形式
** 典型例(急性)
** 緩徐進行性<ref>{{Cite journal|和書|author=田中昌一郎, 大森正幸, 粟田卓也, 島田朗, 村尾敏, 丸山太郎, 鴨井久司 ほか, 日本糖尿病学会1型糖尿病調査研究委員会 |year=2013 |url=https://doi.org/10.11213/tonyobyo.56.590} |title=緩徐進行1型糖尿病（SPIDDM）の診断基準(2012)―1型糖尿病調査研究委員会（緩徐進行1型糖尿病分科会）報告― |journal=糖尿病 |volume=56 |issue=8 |pages=590-597 |doi=10.11213/tonyobyo.56.590 |publisher=日本糖尿病学会}}</ref><ref>[https://www.jds.or.jp/modules/study/index.php?content_id=17 緩徐進行１型糖尿病（SPIDDM）の診断基準(2012)] 日本糖尿病学会</ref>
** 劇症型<ref>{{Cite journal|和書|author=伊藤博史 |year=2010 |url=https://doi.org/10.2169/naika.99.2625 |title=腹痛を主訴として経過中に高血糖を呈した32歳の女性 |journal=日本内科学会雑誌 |volume=99 |issue=10 |pages=2625-2627 |doi=10.2169/naika.99.2625 |publisher=日本内科学会}}</ref>

== 疫学 ==
* 発症率
** [[日本糖尿病学会]](1993)によれば（0 - 14歳）は日本では10万人に約1.5人<ref>1993年、日本糖尿病学会</ref>
** {{harv|田嶼ほか(1999)}}によれば（0 - 17歳）は日本では10万人に約2人<ref>{{Cite journal|和書|author=田嶼尚子, 松島雅人, 安田佳苗 |year=1999 |url=https://doi.org/10.11213/tonyobyo1958.42.833 |title=特集 1型糖尿病 1型糖尿病の疫学 |journal=糖尿病 |volume=42 |issue=10 |pages=833-835 |doi=10.11213/tonyobyo1958.42.833 |publisher=日本糖尿病学会 |ref={{harvid|田嶼ほか(1999)}}}}</ref> と報告されている。
* 最近、世界的に1型糖尿病の発症率の増加が報告され、環境要因との因果関係が疑われている（IDF報告および{{harv|Kathleen etal.(2004)}}より）<ref>{{Cite journal |author=Kathleen M Gillespie, Steven C Bain, Anthony H Barnett, Polly J Bingley, Michael R Christie, Geoffrey V Gill, Edwin AM Gale |date=2004-11 |title=The rising iNCIDence of childhood type 1 diabetes and reduced contribution of high-risk HLA haplotypes |journal=The Lancet |ISSN=0140-6736 |publisher=Elsevier BV |volume=364 |issue=9446 |pages=1699-1700 |doi=10.1016/s0140-6736(04)17357-1 |url=https://doi.org/10.1016/s0140-6736(04)17357-1 |ref={{snfref|Kathleen etal.(2004)}} }}</ref>

== 症状 ==
初期の自覚症状は喉の渇き、多飲・多尿、体重の減少などに過ぎない。これが進行すると、急性の合併症である糖尿病性昏睡を引き起こし、手当が遅れると死亡することもある。そのため、早期発見が非常に重要な病である。合併症には以下のようなものがある。
=== 糖尿病性昏睡 ===
{{main|糖尿病性昏睡}}
糖尿病性昏睡は1型に限らず糖尿病の急性合併症であり、一時的に著しい高血糖になることによって昏睡状態となる。体調不良によって平常通りに服薬できなかった場合（いわゆる[[シックデイ]]）の時に特に起こりやすく[[糖尿病性ケトアシドーシス]]（DKA）などが知られている。
=== 慢性期合併症 ===
{{main|糖尿病慢性期合併症}}
有名なもので[[心筋梗塞]]などの大血管障害や、糖尿病性腎症、[[糖尿病性網膜症]]、糖尿病性神経症の三大合併症などがあげられる。また甲状腺疾患も合併しやすいため、女性は特に注意が必要である。

== 検査 ==
{{main|糖尿病の検査}}
血糖値などを測定するための血液検査や、[[ヘモグロビンA1c|HbA1c]]値を測定する検査など、幅広く検査が行われ、1型糖尿病かどうかを判断する。

== 診断 ==
{{main|糖尿病の診断}}

日本では、日本糖尿病学会1999年の診断基準を用いる。空腹時の血糖または75g[[経口ブドウ糖負荷試験]]で診断する。

{| class="wikitable" style="text-align:center; margin:1em auto; font-size:95%;"
|+ブドウ糖負荷試験の判定基準
!  !! 正常型 !! 境界型（耐糖能異常） !! 糖尿病型
|-
| 空腹時血糖値 || （未満）<math> 110mg/dl <\ </math> || <math> 110 \sim 125mg/dl </math><br> IFG || <math>\geqq 126mg/dl</math>（以上）
|-
| 2時間後血糖値 || （未満）<math> 140mg/dl <\ </math> || <math> 140 \sim 199mg/dl </math><br> IGT || <math>\geqq 200mg/dl</math>（以上）
|-
| 判定条件 || 空腹と2時間後の<br>いずれも || または || または
|}

通常は判定を2回繰り返し、2回とも糖尿病型であれば糖尿病と診断。口渇や多飲、多尿などの典型的な症状や糖尿病性網膜症が存在する場合や、HbA1c値が6.5%以上である場合は1回だけの判定で糖尿病と診断する。空腹時血糖110-125&nbsp;mg/dlをImpaired Fasting Glucose, IFGと呼び、75g経口ブドウ糖負荷試験の2時間値が140-199&nbsp;mg/dlであるものを[[耐糖能異常]]; Impaired Glucose Tolerance, IGTと呼ぶ。

糖尿病と診断できたら、次に1型糖尿病であるのか、2型糖尿病であるのか、二次性糖尿病であるのかなどといった成因から診断していく。手順としてはまずは1型糖尿病から疑う。基本的に1型糖尿病と2型糖尿病はまったく異なる臨床像を示すため区別は容易である。しかし、SPIDDM(slow progressive IDDM)という一見2型糖尿病を思わせる病型が存在するため、必ず一度は抗GAD抗体を測定する。また、糖尿病を誘発する疾患の有無を検索する。1型と2型では治療方法や方針が大きく変わるため、この過程は重要である。

これらの検査を行い、総合的に1型かどうかを診断する。

== 治療 ==
{{main|糖尿病の治療}}
1980年代は2型と同じと考えられていたが、2型の主な治療法である[[食事療法]]や[[運動療法]]を行っても、1型の場合は効果がほとんどない。食事療法の基本は食事制限は行わず、年齢性別に則した必要な栄養を摂取するための療法が行われる<ref>{{Cite |和書|title=科学的根拠に基づく糖尿病診療ガイドライン2013 |author=日本糖尿病学会 |publisher=南江堂 |url=https://www.jds.or.jp/modules/publication/index.php?content_id=4 |at=小児・思春期における糖尿病}}</ref>。そのため、インスリン療法を中心に行う。インスリン療法は、強化インスリン療法とその他の治療法に分けられる。

=== 強化インスリン療法 ===
強化インスリン療法とは、インスリンの頻回注射のこと、または持続皮下インスリン注入(CSII)に血糖自己測定（SMBG）を併用し、医師の指示に従い、患者自身がインスリン注射量を決められた範囲で調節しながら、良好な血糖コントロールを目指す方法である。基本的には食事をしている患者では、各食前、就寝前の一日4回血糖を測定し、各食前に超速効型インスリンを就寝前に持続型インスリンの一日4回を皮下注射にて始める。各食事前のインスリンは、個人差、条件などでの差異はあるが1日の総摂取カロリー1800キロカロリーの場合、毎食6-18単位、持続型を含め一日の合計で30-50単位前後となる。

=== その他の治療法 ===
発症初期の患者などでは、速効型（または超速効型）インスリンの毎食前3回注射など強化インスリン療法に準じた注射方法でよい場合もある。また頻回のインスリン注射が困難な患者や強化インスリン療法が適応とならない患者では混合型または中間型の一日1回〜2回投与という方法もある。具体的には中間型インスリンを朝食前に1回打ちにしたり、混合型製剤を朝食前、夕食前の2回打ちにし、食後血糖を抑えるためαグルコシターゼ阻害薬を併用することなどがオーソドックスといわれている。

治療する目的は1型糖尿病の各種合併症を防ぐことである。ただし、これらの治療法をとると低血糖症などの副作用が起こる場合がある。

== その他 ==
1型糖尿病の患者が、理由を示されずに[[日本の年金|年金]]支払いを打ち切られた事例があり、[[大阪地方裁判所]]で[[2019年]]4月に、打ち切りは違法との判決が出ている<ref>[https://mainichi.jp/articles/20190412/ddn/001/040/005000c １型糖尿病訴訟年金停止違法　９人に「理由明示必要」 大阪地裁判決] 毎日新聞 2019年4月11日</ref>（ある記事報道によれば、かかる判決は、打ち切りそのものではなく、理由を示さずに打ち切ったことを違法（行政手続法）と判断したという<ref name="障害年金の支給再開せず＝１型糖尿病訴訟で国：時事ドットコム">{{Cite web|和書|title=障害年金の支給再開せず＝１型糖尿病訴訟で国：時事ドットコム|url=https://web.archive.org/web/20190428142440/https://www.jiji.com/jc/article?k=2019042601250&g=soc|website=時事ドットコム|accessdate=2019-04-28|language=ja}}</ref>。同記事によると、厚労省は今後、理由を示した上で、５月中旬までに、再度打ち切りを行うと表明<ref name="障害年金の支給再開せず＝１型糖尿病訴訟で国：時事ドットコム"/>）。判決は確定したが、厚労省が改めて年金支払いを拒否したため、原告側は[[2019年]][[7月3日]]に再提訴に踏み切った<ref>[http://www.shougai-nennkin.jp/15603192768728 1型糖尿病障害年金支給停止処分取消等「再」訴訟]、大阪障害年金申請相談オフィス</ref>。[[2021年]][[5月17日]]、大阪地方裁判所は提訴した9人のうち一人を除いて訴えを退けた<ref>[https://web.archive.org/web/20210517104917/https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210517/k10013036191000.html 1型糖尿病障害基礎年金打ち切りで訴え 1人除き退ける 大阪地裁]、NHK、2021年5月17日</ref>。支給を認めた一人については判決が確定し、残る8人は控訴した<ref>{{cite news|url=https://www.47news.jp/6357105.html|title=障害年金打ち切り、判決に隠れた「矛盾」 1型糖尿病、16年だけなぜ?|website=47 NEWS|date=2021年6月6日|accessdate=2024-1-6}}</ref>。そして[[2024年]][[4月19日]]、[[大阪高等裁判所]]は8人の主張を認め、国に8人全員への年金支給を命じる判決を下した<ref>[https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240419/k10014427581000.html 1型糖尿病患者の障害年金支給認める 国が逆転敗訴 大阪高裁]、2024年4月19日、NHK</ref>。上告期限の[[5月7日]]までに国が[[上告]]しなかったため、同判決は確定した<ref>{{cite news|url=https://www.asahi.com/articles/ASS590F09S59PTIL009M.html|title=1型糖尿病めぐる障害年金訴訟、患者8人の勝訴が確定　国が上告せず|website=朝日新聞デジタル|date=2024年5月9日|accessdate=2024-10-11}}</ref>。

== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
=== 出典 ===
{{Reflist|2|refs=
<ref name="NIH2014Cau">{{cite web|title=Causes of Diabetes|url=https://www.niddk.nih.gov/health-information/diabetes/causes|website=NIDDK|accessdate=31 July 2016|date=August 2014}}</ref>
}}

== 参考文献 ==
* [https://www.jds.or.jp/modules/study/index.php?content_id=4#1 日本人１型糖尿病の成因、診断、病態、治療に関する調査研究委員会―劇症および急性発症1型糖尿病分科会] 日本糖尿病学会
* {{Cite journal|和書|author=川崎英二, 丸山太郎, 今川彰久, 粟田卓也, 池上博司, 内潟安子, 大澤春彦, 川畑由美子, 小林哲郎, 島田朗, 清水一紀, 高橋和眞, 永田正男, 牧野英一, 花房俊昭 |year=2013 |url=https://doi.org/10.11213/tonyobyo.56.584 |title=急性発症1型糖尿病の診断基準(2012)の策定―1型糖尿病調査研究委員会（劇症および急性発症1型糖尿病分科会）報告― |journal=糖尿病 |volume=56 |issue=8 |pages=584-589 |doi=10.11213/tonyobyo.56.584 |publisher=日本糖尿病学会 |ref={{harvid|川崎ほか(2013)}}}}

== 関連項目 ==
* [[運転免許に関する欠格条項問題]]

== 外部リンク ==
* [http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/kenkou/seikatu/tounyou/index.html 厚生労働省] - 糖尿病ホームページ
* [https://www.msdmanuals.com/ja-jp/プロフェッショナル/10-内分泌疾患と代謝性疾患/糖尿病と炭水化物代謝異常症/糖尿病-（dm） 糖尿病 （DM）] MSDマニュアル プロフェッショナル版
* [https://www.jds.or.jp/ 日本糖尿病学会]
* [http://www.wddj.jp/ 世界糖尿病デー]
* [http://www.nittokyo.or.jp/ （社）日本糖尿病協会]
* [http://www.dm-net.co.jp/ 糖尿病ネットワーク]
** [http://www.dm-net.co.jp/type1/ 1型ライフ]
* [http://japan-iddm.net/ 日本IDDMネットワーク]

{{Autoimmune diseases}}
{{DEFAULTSORT:1かたとうにようひよう}}
[[Category:代謝内分泌疾患|とうにようひよう1かた]]
[[Category:糖尿病|1かた]]
[[Category:自己免疫疾患]]

[[de:Diabetes mellitus#Diabetes Typ 1]]