ソボレフ共役

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数学において、空間の次元を n とするとき、1p<n を満たす pソボレフ共役(ソボレフきょうやく、テンプレート:Lang-en-short)は

p*=pnnp>p

で与えられる。このパラメータは特にソボレフ不等式において重要となる。

動機

ある q >p に対し、ソボレフ空間 W1,p(n) の元 uLq(n) に属するかという問題が考えられる。より具体的に、DuLp(n)uLq(n) を制御するのはいつか、という問題が考えられる。次の不等式が任意の q に対して成立することはないということは、容易に確かめられる。

uLq(n)C(p,q)DuLp(n) (*)

コンパクトな台を持つ無限回微分可能な函数 u(x)Cc(n) を考える。uλ(x):=u(λx) とすると、次が成り立つ。

uλLq(n)q=n|u(λx)|qdx=1λnn|u(y)|qdy=λnuLq(n)q
DuλLp(n)p=n|λDu(λx)|pdx=λpλnn|Du(y)|pdy=λpnDuLp(n)p

uλ に対する不等式 (*) の結果、u に対する次の不等式が得られる。

uLq(n)λ1n/p+n/qC(p,q)DuLp(n)

1n/p+n/q=0 なら、λ をゼロあるいは無限大とすることで矛盾が導かれる。したがって不等式 (*) は

q=pnnp

に対してのみ成立する。これがソボレフ共役である。

関連項目

参考文献

  • Lawrence C. Evans. Partial differential equations. Graduate studies in Mathematics, Vol 19. American Mathematical Society. 1998. ISBN 0-8218-0772-2