リーマン・ルベーグの補題

数学において,リーマン・ルベーグの補題(テンプレート:Lang-en-short)は、調和解析とテンプレート:仮リンクにおいて重要な定理である.ベルンハルト・リーマンとアンリ・ルベーグにちなんで名づけられた。
補題は [[Lp空間|テンプレート:Math 関数]]のフーリエ変換あるいはラプラス変換が無限遠において消えることを述べている.
主張
テンプレート:Mvar が テンプレート:Math 上[[Lp空間|テンプレート:Math 可積分]],つまり テンプレート:Math のルベーグ積分が有限のとき,テンプレート:Mvar のフーリエ変換は次を満たす:
他のバージョン
リーマン・ルベーグの補題は他のいろいろな状況において成り立つ.
- テンプレート:Mvar が テンプレート:Math 可積分で テンプレート:Math に台を持つとき,リーマン・ルベーグの補題は テンプレート:Mvar のラプラス変換に対しても成り立つ.つまり,半平面 テンプレート:Math 内で テンプレート:Math としたとき
- となる.
- フーリエ級数に対するものもある:テンプレート:Mvar が区間上の可積分関数ならば,テンプレート:Mvar のフーリエ係数は テンプレート:Math のとき テンプレート:Math に近づく:
- これは テンプレート:Mvar を区間の外では 0 として拡張し,実数直線全体でのバージョンを適用することで分かる.
- 抽象的な測度空間に対しても指数関数を抽象的な関数に変えたものが成り立つ.しかし証明は複雑ではない.記事末尾に挙げた文献を参照.
応用
リーマン・ルベーグの補題は積分の漸近近似の有効性を証明するのに使うことができる.テンプレート:仮リンクやテンプレート:仮リンクなどの厳密な取り扱いは,リーマン・ルベーグの補題に基づいている.
証明
1次元の場合に示す.高次元の場合の証明も同様である.まず テンプレート:Mvar がコンパクト台を持つ滑らかな関数であるとする.すると部分積分により
テンプレート:Mvar が任意の可積分関数のときは,コンパクト台を持つ滑らかな関数 テンプレート:Mvar によって テンプレート:Math ノルムで近似できる.テンプレート:Math となるように テンプレート:Mvar をとる.すると
となり,これは任意の テンプレート:Math に対して成り立つから,定理が従う.