レスターの定理
平面幾何学におけるレスターの定理(レスターのていり、Lester's theorem)は、任意の不等辺三角形において外心・九点円の中心・2つのフェルマー点の4点が同一円上にあるという定理である。
この定理の名称は1997年テンプレート:Rに論文を発表したジューン・レスターに由来する。この4点を通る円は Clark Kimberling(英語)によってレスター円(Lester Circle)と命名されているテンプレート:R。
レスターはこの定理を複素数を用いて証明しているが、のちに初等幾何学を用いた証明テンプレート:R、ベクトルを用いた証明テンプレート:R、コンピュータによる証明テンプレート:Rが発表されている。
レスター円
レスター円は、不等辺三角形の外心・九点円の中心・2つのフェルマー点の4点を通る円である。Clark Kimberling によって命名された。また、氏のサイト「Encyclopedia of Triangle Centers」ではX(1116)として登録されている[1]。
中心の重心座標は、以下の式で表される。
ここで、 は3辺の長さ、は外接円の半径である。
二等辺三角形の場合、4点が同一直線上に来るためこの円は定義できない。
拡張
Paul Yiu によれば、Bernard Gibert は2000年にこの定理の拡張となる以下の事実を発表しているテンプレート:R。
Dao Thanh Oai は、直角双曲線を利用したさらなる一般化を発表したテンプレート:R。
- 直角双曲線上に以下の点を定義する
- H と G は双曲線の同じ側にある点である。
- Fテンプレート:Sub と Fテンプレート:Sub は、その点における双曲線の接線が HG と平行になる点である。2点は双曲線の中心に対して対称の位置にある。
- Kテンプレート:Sub と Kテンプレート:Sub は、その点における双曲線の接線が HG 上の点 E を通る点である。
- Kテンプレート:SubKテンプレート:Sub とHG の交点を D とし、DE の垂直二等分線と双曲線の交点を Gテンプレート:Sub, Gテンプレート:Sub とする。6点 D, E, Fテンプレート:Sub, Fテンプレート:Sub, Gテンプレート:Sub, Gテンプレート:Sub は共円である。