水収支

提供: testwiki
2021年3月19日 (金) 17:49時点におけるimported>SeitenBotによる版 (Botによる: {{Normdaten}}を追加)
(差分) ← 古い版 | 最新版 (差分) | 新しい版 → (差分)
ナビゲーションに移動 検索に移動

水収支(みずしゅうし、テンプレート:Lang-en)は、ある水システムにおける単位時間での水の流入と流出を示すものであるテンプレート:Sfn。水システムにおける水の貯留量は水の流出入の均衡により変化しテンプレート:Sfn、貯留量の変化は、流入量から流出量を減じることで求められるテンプレート:Sfn

水収支式

水収支は以下の水収支式で表すことができる。

p(t)q(t)=ddt V(t)

ただし、p(t)は流入量、q(t)は流出量、V(t)は貯留量であるテンプレート:Sfn

流域における水収支

流域における水収支

水文学では、基本的な地域単位として流域が用いられるテンプレート:Sfn。流域単位での水の流入には降水、流出には蒸発散流出があるテンプレート:Sfn。降水量をP、蒸発散量をE、流出量をRとして水収支式に代入し、指定した時間で積分すると、以下の式が得られる(ただしΔSは積分開始時と終了時での貯留量変化である)テンプレート:Sfn

PER=ΔS

なお、積分する時間を1年とすると、ΔSを無視可能と仮定できることもあるテンプレート:Sfn

流域における流入量や流出量の解析のことを流出解析テンプレート:En)とよび、流量予測や洪水予測などは水文学の主な研究対象であったテンプレート:Sfn

湖沼における水収支

湖沼における水収支

湖沼も水文学における水循環プロセスに含まれるテンプレート:Sfn。湖沼における水の流入には、降水のほか表流水地下水の流入、流出には蒸発のほか表流水や地下水の流出が考えられるテンプレート:Sfn。湖での貯留量をS、降水量をP、湖面での蒸発量をE、表流水の流入量をRRi、流出量をRRo、地下水の流入量をRGi、流出量をRGo、湖の面積をA、時間をtとすると、水収支式は、

dSdt=(PE)A+(RRiRRo)+(RGiRGo)

と表されるテンプレート:Sfn

貯留量の変化は湖の水位の変化量をもとに、湖の面積をかけて求めるテンプレート:Sfn。表流水の流入量RRiは、湖への流入河川のうち主要なものの流量を測定したうえで、その値から推定することになるテンプレート:Sfn。流出量RRoは流出河川の流量測定により求めるテンプレート:Sfn

しかし、湖面での蒸発量Eと地下水の流出入量の観測は難しいテンプレート:Sfn。湖面での蒸発量Eの測定法として、直接的な方法ではパン蒸発計の利用や渦相関法(テンプレート:仮リンク)が、間接的な方法ではバルク法テンプレート:En)・プロファイル法テンプレート:En)・ボーエン比法テンプレート:En)などがあるテンプレート:Sfn

地下水の流入量RGiの観測は難しく、流域での降水量から蒸発量を引いた上で流域面積をかける場合もあるが、精度に劣ることもあるテンプレート:Sfn。このため正味の地下水流出入量RGiRGoとして求めることもあるテンプレート:Sfn。この場合は湖沼の水収支式を時間積分した上で、右辺第1項・第2項を測定した残差から求めることになるテンプレート:Sfn。特に地下水流出量RGoの測定は難しいので、他の全ての変数の値の残差として水収支式を解いて求めることになるテンプレート:Sfn

脚注

テンプレート:Reflist

参考文献

テンプレート:Normdaten