アペリーの定数

テンプレート:出典の明記 テンプレート:Expand English アペリーの定数（―のていすう、テンプレート:Lang-en-short）は、数学定数の一種である。これは、ゼータ関数を ζ とすると、ζ(3) で定義される。

$\begin{array}{cc}\zeta (3)& =1+\frac{1}{2^3}+\frac{1}{3^3}+\frac{1}{4^3}+\cdots \\ & \approx 1.202056903159594285399738161511449990764986292\dots \end{array}$

（テンプレート:OEIS） この値は無理数である（⇒アペリーの定理）。

「アペリーの定数」という名前は、1977年、ロジェ・アペリーがアペリーの定理を発表した際、彼自身によって命名された。

表現

1772年、レオンハルト・オイラーによって、次のような表示が与えられた。

$\zeta (3)=\frac{{\pi }^2}{7}[1-4\sum _{k=1}^{\mathrm{\infty }}\frac{\zeta (2k)}{(2k+1)(2k+2)2^{2k}}]$

$\zeta (3)=\frac{2{\pi }^2}{7}\log 2+\frac{16}{7}\underset{0}{\overset{\frac{\pi }{2}}{\int }}x\log (\sin x)dx$

また、この他に、サイモン・プラウフによって与えられた収束の早い級数がある。

$\zeta (3)=\frac{7}{180}{\pi }^3-2\sum _{n=1}^{\mathrm{\infty }}\frac{1}{n^3(e^{2\pi n}-1)}$

$\zeta (3)=14\sum _{n=1}^{\mathrm{\infty }}\frac{1}{n^3\sinh (\pi n)}-\frac{11}{2}\sum _{n=1}^{\mathrm{\infty }}\frac{1}{n^3(e^{2\pi n}-1)}-\frac{7}{2}\sum _{n=1}^{\mathrm{\infty }}\frac{1}{n^3(e^{2\pi n}+1)}$

積分表現

また、アペリーの定数は様々な形の積分表示が発見されている。簡単なものでは

$\zeta (3)=\underset{0}{\overset{1}{\int }}\underset{0}{\overset{1}{\int }}\underset{0}{\overset{1}{\int }}\frac{1}{1-xyz}dxdydz$

や、リーマン関数の公式を用いた

$\zeta (3)=\frac{1}{2}\underset{0}{\overset{\mathrm{\infty }}{\int }}\frac{x^2}{e^x-1}dx$

または

$\zeta (3)=\frac{2}{3}\underset{0}{\overset{\mathrm{\infty }}{\int }}\frac{x^2}{e^x+1}dx$

等がある。