フッ化コバルト(II)
テンプレート:Chembox フッ化コバルト(II)(フッかコバルト に、cobalt(II) fluoride)は、桃色の結晶性固体で[1][2]、金属生産のような酸素に敏感な場で使われる。水には難溶である[3]。
製法
- 無水物
無水塩化コバルト(II)をフッ化水素気流中で300℃で加熱すると得られる。
- 水和物
水酸化コバルト(II)または炭酸コバルト(II)を過剰のフッ化水素酸に溶解し、濃縮すると温度などの条件により、二水和物、三水和物あるいは四水和物が析出する[4]。
性質
無水物はバラ色の結晶で、正方晶系のルチル型構造をとり、格子定数はa = 4.695Å、c = 3.193Åである[5]。Co−F結合距離は2.06Åである。
各種水和物もバラ色の結晶で、二水和物は単斜晶系、四水和物は2種の多形が知られ、α型は斜方晶系、β型はフッ化ニッケル(II)と同型である。
脚注・参考文献
- ↑ テンプレート:Citation
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- ↑ American Elements: Cobalt(II) Fluoride Supplier & Tech Info
- ↑ 日本化学会編 『新実験化学講座 無機化合物の合成II』 丸善、1977年
- ↑ 『化学大辞典』 共立出版、1993年