NS5ブレーン

提供: testwiki
2021年10月13日 (水) 15:46時点におけるimported>RnTkmによる版 (Category:弦理論を追加 (HotCat使用))
(差分) ← 古い版 | 最新版 (差分) | 新しい版 → (差分)
ナビゲーションに移動 検索に移動

NS5ブレーン(NS5-brane)とは、超弦理論に存在する5次元的に広がった物体である。

概要

タイプIIA超弦理論、タイプIIB超弦理論は、その低エネルギー有効理論である10次元超重力理論にNS-NS 2-formと呼ばれる2階反対称テンソル場 Bμν と、R-R n-formと呼ばれる n 階反対称テンソル場 Cμ1μn が存在する(タイプIIAでは n は奇数、IIBでは偶数のものが存在)。 p次元的に広がったDブレーン(Dpブレーン)が Cμ1μp+1 の電荷を持ち、元々超弦理論の基本要素として入っていた弦(F-stringと呼ぶこともある)が Bμν の電荷を持つのに対し、Bμν磁荷を持つ物体がNS5ブレーンである[1]。 なお、タイプI超弦理論はNS-NS 2-formが存在せず、NS5ブレーンも存在しない。

Dブレーンは、その微視的振る舞いがブレーンに端点を持つ開弦で記述されるのに対し、NS5ブレーンの微視的振る舞いを記述する理論はわかっていない。

M理論との関係

M理論の低エネルギー有効理論である11次元超重力理論には、3階反対称テンソル Cμνρ が存在する。M理論の基本的自由度を考えられている2次元のメンブレーン(M2ブレーンと呼ぶこともある)は、この Cμνρ の電荷を持っている。超弦理論における Bμν と同様に Cμνρ の磁荷を持つ物体を考えることができる。これはM5ブレーンと呼ばれる。 M理論を1次元だけコンパクト化すると、タイプIIA超弦理論が得られるが、コンパクト化した次元にM5ブレーンが巻き付いていないものが、タイプIIA超弦理論におけるNS5ブレーンとなる(巻き付いたものはD4ブレーンとなる)。

脚注

テンプレート:Reflist

参考文献

関連項目

  1. Cμ1μp+1 の磁荷を持つ物体は、次元の異なるDブレーン(D(6-p)ブレーン)である。