バーガース方程式

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物理学、特に流体力学においてバーガース方程式(バーガースほうていしき、テンプレート:Lang-en-short)とは、一次元非線形波動を記述する二階偏微分方程式

概要

方程式の名は、オランダ物理学者ヤン・バーガースに因む。

一次元のナビエ-ストークス方程式において、圧力を無視できる場合に相当する。

非線形偏微分方程式であるが、コール・ホップ変換と呼ばれる変換にて、線形な拡散方程式に帰着させることができる。

方程式

時間変数t と空間変数x の関数u (x, t )についての非線形偏微分方程式

ut+uux=ν2ux2

バーガース方程式という。ここで、定数ν>0は動的粘性率である。uuxの項は移流項、uxxは散逸項と呼ばれる。ν=0で散逸項がない場合、波の突っ立ちにより、解は多価関数となり、波の崩壊が生じるが、ν>0の場合には、散逸項により、崩壊が抑えられるため、波が伝播する。

バーガース方程式は非線形項uuxを持つ非線形偏微分方程式であるが、コール・ホップ変換(Cole-Hopf transformation)と呼ばれる変数変換

u=2νxlogψ=2νψxψ

によって、線形な拡散方程式

ψt=ν2ψx2

に帰着させることができる。

参考文献

  • 巽友正『流体力学 (新物理学シリーズ)』培風館 (1995年) ISBN 978-4563024215
  • 戸田盛和 『非線形波動とソリトン』日本評論社(2000年) ISBN 978-4535783164

関連項目