零因子

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抽象代数学において、零因子(れいいんし、テンプレート:Lang-en-short)とは、環の乗法において、

以外の元と掛けたのに零となるようなが、少なくとも一つ存在する

ような元のことである。 これは環の乗法における因子の特別な場合である。

定義

R の元 a は、ax=0 となる x0 が存在するとき、すなわち

xR{0}:ax=0

を満たすときに左零因子(ひだりれいいんし、ひだりぜろいんし、テンプレート:Lang-en-short)と呼ばれる。この定義では非零元の存在を要求するから、自明な環における0は零因子ではないが、自明な環以外では、0は必ず零因子となる。

また、この定義は、xax に送る R から R への写像が単射でないことと同値であるテンプレート:Sfn。同様に、環の元 a右零因子とは、ある y ≠ 0 が存在して ya = 0 となることである。

左または右零因子である元は単に零因子と呼ばれるテンプレート:Sfn。左かつ右零因子である元 a両側零因子(two-sided zero divisor)と呼ばれる(ax = 0 となる零でない xya = 0 となる零でない y とは異なるかもしれない)。環が可換であれば左零因子と右零因子は同じである。

環の零因子でない元は正則である(regular)または非零因子(non-zero-divisor)と呼ばれる。0でない零因子は0でない零因子(nonzero zero divisor)または非自明な零因子(nontrivial zero divisor)と呼ばれる。

脚注


参考文献

関連項目