シュタイナーの円鎖のソースを表示

[[ファイル:Steiner_chain_12mer.svg|右|サムネイル|300x300ピクセル|図 1:シュタイナーの円鎖{{Math|(''n'' {{=}} 12)}} 。青と赤の円がそれぞれ円鎖を成す円が内接、外接する円。]]
[[幾何学]]において、'''シュタイナーの円鎖'''（しゅたいなーのえんさ<ref>{{Cite journal|author=海野啓明|year=2015|title=『美しい幾何学』書評：マオール，ヨスト 共著，高木監訳，稲葉・河崎・田中・平澤・吉田 訳|url=https://dl.ndl.go.jp/pid/13719886|journal=形の科学会誌|volume=2|issue=30|page=115|publisher=形の科学会}}</ref>、{{Lang-en|Steiner chain}}）または '''シュタイナー環'''<ref>{{Cite journal|last=修一|first=森継|date=2013-07|title=シュタイナー環におけるデカルトの円定理の拡張について : Extended Abstract|url=https://cir.nii.ac.jp/crid/1520009410039419392|journal=数理解析研究所講究録|issue=1843|pages=155–162|language=ja}}</ref>、'''シュタイナーの円環'''<ref>{{Cite web |url=https://sugakuyugi.web.fc2.com/Steiner_radiusTH.pdf |title=シュタイナーの円環における半径の間の公式 |access-date=2024/7/6}}</ref>、'''シュタイナー円鎖'''<ref>{{Cite journal|author=平田 浩一,四宮雅士|date=2019-4|title=池田の定理の拡張について|url=https://www.ed.ehime-u.ac.jp/~kiyou/2018/pdf/15.pdf|journal=愛媛大学教育学部紀要|volume=65巻|pages=137-141}}</ref><ref>{{Cite journal|author=平田 浩一|date=2014-9|title=池田の定理の一般化と重心の役割について|url=https://khirata.com/wp-content/uploads/2021/03/190306-hirata.pdf|journal=日本数学教育学会高専・大学部会論文誌|volume=25巻}}</ref><ref>{{Cite web |url=http://izumi-math.jp/Y_Hayashi/85_hayashi.pdf |title=アルベロス図形と算額図形の数理 |access-date=2024/7/6 |publisher=izumi-math}}</ref>は、{{Mvar|n}}個の[[円 (数学)|円]]が2つの交わらない円と円鎖の前と次の円に[[接する|接している]]とき、その{{Mvar|n}}個の円を指す用語である<ref>{{Cite web |title=円環の諸定理 |url=https://aozoragakuen.sakura.ne.jp/taiwa/taiwaNch03/enkan/node5.html |website=aozoragakuen.sakura.ne.jp |access-date=2024-07-06}}</ref>。ただし{{Mvar|n}}は有限の[[整数]]であるとする。特に円鎖が閉じる（closed chains）とは最初の円と最後（{{Mvar|n}}個目の円）が接する状態にある、ということである。逆にopen chains とは、そうでない場合を表す。シュタイナーの円鎖の2つの円（図1の赤と青の円）の条件は円{{Mvar|α,β}}が交わっていないことだけである。つまり、一方の円がもう一方の円の内部になければならないということはない。シュタイナーの円鎖の円の中心の軌跡は、一方の円がもう一方の円の内部にあるならば[[楕円]]を、そうでないならば[[双曲線]]を成す。

シュタイナーの円鎖は[[ヤコブ・シュタイナー]]に因み名づけられた。彼の功績の一つにSteiner's porismと呼ばれる以下の様に定義される図形がある。

:: 2つの円{{Mvar|α,β}}に対して、{{Mvar|n}}個の円の閉じているシュタイナーの円鎖が一つでもあれば、{{Mvar|n}}個の円の閉じているシュタイナーの円鎖は無数に見つけることができる。そして{{Mvar|α, β}}に接する円はすべて、そのようなシュタイナーの円鎖の一つになり得る{{Efn|つまり見つかった任意のシュタイナーの円鎖の円は、元のシュタイナー鎖の円と同様に内接または外接するということ。}}。 

[[反転幾何学]]はシュタイナーの円鎖をうまく扱うのに有用である。反転は交点、角、円を[[一対一]]対応させるため、{{Mvar|n}}個のシュタイナーの円鎖を反転させると、シュタイナーの円鎖は別の{{Mvar|n}}個の円に移る。ある円における反転は円{{Mvar|α,β}}を[[同心円]]に変換し、その変換によってとシュタイナーの円鎖のすべての円は同じ大きさになり、  [[玉軸受]]のように[[アニュラス]]上を"転がる"ことができる。この構成がシュタイナーの円鎖の様々な性質をもたらしている。たとえば、シュタイナーの円鎖の円同士の接点は常に[[共円]]である。 シュタイナーの円鎖の一般化には例えば[[ソディの6球連鎖|ソディの六球連鎖]]や[[パップス円鎖]]がある。

== 定義と接し方の種類 ==
<gallery class="center" perrow="5" caption="シュタイナーの円鎖の接し方の違い">
ファイル:Steiner_chain_7mer.svg|7円のシュタイナーの円鎖 (黒)。赤い内部の円に外接し青い外部の円に内接している。
ファイル:Steiner_chain_7mer_all_external.svg|7円のシュタイナーの円鎖 (黒)。青と赤どちらの円にも外接している。
ファイル:Steiner_chain_8mer_all_but_one_external.svg|8円のシュタイナーの円鎖 (黒)。青と赤どちらの円にも内接している。
</gallery>2円{{Mvar|α,β}}が交わっていなければ円の配置は、小さい方の円は、大きい方の円の内部にあるか、外部のあるかのみである。この2円は基本[[アニュラス]]のように小さい円が大きい円の内部にある場合で示される。この構成ではシュタイナーの円鎖は内側の円に外接し、外側の円に内接している。しかし、小さい方の円が大きい円の外部にある場合も存在する。この場合も、シュタイナーの円鎖の条件を満たし、元の2円に外接のみ、または内接のみするようになる。 元の2円が接している場合は円鎖は無限となり[[アルベロス]]とともに議論されることが多い（[[パップス円鎖]]）。

== 閉じている、開いている円鎖 ==
<gallery class="center" width="250px" caption="">
ファイル:Steiner_chain_9mer_annular.svg|9つの円の円鎖が閉じている。
ファイル:Steiner_chain_open_9mer.svg|9つの円の円鎖が開いていて、一部が重なっている。
ファイル:Steiner_chain_double_17mer.svg|17つの円が二周することで多環を成している。
</gallery>2つの円{{Mvar|α, β}}は{{Mvar|n}}個のシュタイナーの円鎖の円と接しているが、{{Mvar|n}}個の各円{{Math|''C''{{sub|''k''}}}}は{{Mvar|α, β}}と両隣の円の4つとしか接していない。普通はシュタイナーの円鎖が閉じている場合を議論するがそうでない場合、つまり{{Math|''C''{{sub|1}}, ''C''{{sub|''n''}}}}が接さない場合、{{Math|''C''{{sub|1}}, ''C''{{sub|''n''}}}}は3円とだけ接することとなる。多環のシュタイナーの円鎖ではその円鎖が閉じる前にさらに何周かすることとなる。

シュタイナーの円鎖は[[双角錐]]における{{仮リンク|円充填定理|en|circle packing theorem}}の系である。

== アニュラスと条件 ==
<gallery class="center" perrow="5" caption="アニュラスにおけるシュタイナーの円鎖">
ファイル:Steiner_chain_3mer_annular.svg|{{Nowrap|''n'' {{=}} 3}}
ファイル:Steiner_chain_6mer_annular.svg|{{Nowrap|''n'' {{=}} 6}}
ファイル:Steiner_chain_9mer_annular.svg|{{Nowrap|''n'' {{=}} 9}}
ファイル:Steiner_chain_12mer_annular.svg|{{Nowrap|''n'' {{=}} 12}}
ファイル:Steiner_chain_20mer_annular.svg|{{Nowrap|''n'' {{=}} 20}}
</gallery>
[[ファイル:Steiner_chain_annular_angle.svg|右|サムネイル|250x250ピクセル|アニュラスの場合のシュタイナーの円鎖の円の半径{{Mvar|ρ}}はもとの2円の半径によって決まる。]]
シュタイナーの円鎖のもっとも簡単な場合は、2つの円{{Mvar|α, β}}が[[同心円]]であるときである。{{Mvar|α, β}}の中心を{{Mvar|O}}とする。{{Mvar|n}}個のシュタイナーの円鎖について、2円{{Mvar|α, β}}の大きい方の半径を{{Mvar|R}}、小さい方の半径を{{Mvar|r}}、隣り合うシュタイナーの円鎖の円の中心を{{Math|''O''{{sub|''i''}}, ''O''{{sub|''i''+1}}}}として対称性より、{{Math|1=∠''O''{{sub|''i''}}''OO''{{sub|''i''+1}} = 2''θ'' = {{Sfrac|360°|''n''}}}}である。また隣り合うシュタイナーの円鎖の円は接するのでその円の中心の距離は円の半径{{Mvar|ρ}}の2倍に等しい。図のように{{Math|1=∠''O''{{sub|''i''}}''OO''{{sub|''i''+1}} = 2''θ''}}の[[角の二等分線]]は2つの直角三角形をつくるので{{Math|1=''θ'' = {{Sfrac|180°|''n''}}}}として、その[[正弦]]を求めることができる。

: <math>
\sin \theta = \frac{\rho}{r + \rho}
</math>

よって{{Mvar|ρ}}について整理して以下の式を得る。

: <math>
\rho = \frac{r \sin\theta}{1 - \sin\theta}
</math>

シュタイナーの円鎖とそれぞれ{{Mvar|α, β}}の接点と、{{Mvar|α, β}}の中心は明らかに[[共線]]であるから{{Math|1=''R'' {{=}} ''r'' + 2''ρ''}}が従う。

この等式は、シュタイナーの円鎖ができる条件を与える。 {{Mvar|n}}個のシュタイナーの円鎖ができる条件は、2円の半径{{Mvar|R, r}}が以下の式を満たすことである。

: <math>
\frac{R}{r} = 1 + \frac{2 \sin\theta}{1 - \sin\theta} = \frac{1 + \sin\theta}{1 - \sin\theta} = \left[ \sec \theta + \tan \theta \right]^{2}
</math>

下記の様に、半径の比は2円の{{仮リンク|反転距離|en|inversive distance}}によって、任意の円に拡張することができる。

: <math>
\delta = \ln \frac{R}{r}
</math>

同心円上の2円についての解法を使って、一般の位置にある2円に対する {{Mvar|n}}個のシュタイナーの円鎖ができる条件は以下の様にまとめられる。

: <math>
\delta = 2 \ln \left( \sec\theta + \tan\theta \right).
</math>

{{Mvar|n}}個のシュタイナーの円鎖が多環であるときは、[[アニュラス]]を{{Mvar|m}}周するとして隣り合うシュタイナーの円鎖の円の中心の成す中心角が以下を満たせばよい。

: <math>
\theta = \frac{m}{n} 180^{\circ}
</math>

別の言い方をすれば、シュタイナーの円鎖のできる条件は不変であるということである。

== 反転下での性質 ==
<gallery class="center" perrow="5" caption="シュタイナーの円鎖の反転したものの性質">
ファイル:Steiner_chain_9mer_annular_angle2.svg|2円（桃と水）は元の円の両方に内接する。それらの円の中心は円の交点の成す中心角が{{Math|2''θ''}}ならば、{{Mvar|α, β}}の中心と[[共線]]である。
ファイル:Steiner_chain_9mer_annular_angle4.svg|反転した図では、広義の円は広義の円へと移り、交点や角度を保つ。茶色の円は{{Mvar|α,β}}と[[直交]]している。
ファイル:Steiner_chain_6mer_tangent_circles.svg|2つのシュタイナーの円鎖の隣り合う円の接点を通る円は最初の二2円に直交する。
ファイル:Steiner_chain_6mer_orthogonal_circles.svg|2つのシュタイナーの円鎖と与円の接点を通る円は元の2円に直交する。
</gallery>[[反転幾何学|円による反転]]はシュタイナーの円鎖を、同数の円を持つ他の図形に変換する。

円鎖の反転で、隣り合う円が接するという事実は変わらない。また、与円が同心円になるよう反転したとき、シュタイナーの円鎖の隣り合う円の接点は与円を反転したものの中間上にある。したがってシュタイナーの円鎖で、隣り合う円との接点は同一円周上にある。この方法は[[パップス円鎖]]にも適応できる。

反転された円鎖では、{{Mvar|α, β}}の中心{{Mvar|O}}からシュタイナー円鎖の円への[[接線]]は等角度で離れている。これは元の円鎖において反転の中心を通るシュタイナー円鎖の円の接線の成す角が常に等しいことを示している。

円鎖の反転で、元の円とシュタイナーの円鎖を成す円の接点と、その反対側の接点を結ぶ{{Mvar|n}}本の直線はすべて一点{{Mvar|O}}で交わる。同様に接点における接線も{{Mvar|O}}で交わる。反転の中心を通る直線は反転で不変でありまた、接したり交わったりするなども不変であるので上で言及した2n本の直線に反転で対応する図形は一点で交わる。

== 無限個の族 ==
[[ファイル:Steiner_chain_animation-50dpi.gif|サムネイル|251x251ピクセル|2つの円(青)について、1つでも閉じている円鎖が存在すれば、そのような円鎖は無限に存在する。]]
2つの交わらない円について、そのシュタイナーの円鎖を反転させたものをアニュラス上で"転がす"ことにより、別のシュタイナーの円鎖を作ることができる。故に、2つの与円についてのシュタイナーの円鎖は無限個ある。

== 中心の軌跡 ==
シュタイナー円鎖を成す円の中心は常に[[二次曲線]]上にある。例えば元の円の一方の円がもう一方の円の内部にある場合は[[楕円]]、外部にある場合は[[双曲線]]となる。これは[[アポロニウスの問題]]や[[パップス円鎖]]にも利用されている。[[3次元]]では[[ソディの六球連鎖]]に応用されている。 

元の2円を{{Mvar|α, β}}、その半径をそれぞれ{{Mvar|r{{sub|α}}, r{{sub|β}}}}、中心をそれぞれ{{Mvar|A, B}}とする。ただし{{Mvar|α}}は{{Mvar|β}}の内部にあるとする。またシュタイナーの円鎖の{{Mvar|k}}番目の円の円周、半径、[[直径]]、中心をそれぞれ{{Mvar|C{{sub|k}}, r{{sub|k}}, d{{sub|β}}, P{{sub|k}}}} とする。

{{Mvar|P{{sub|k}}}}は常にある楕円上にある。これは円が接することを式にしたとき下記の様になり、この時{{Mvar|P{{sub|k}}}}の軌跡はよく知られた事実により楕円となるためである。

: <math>
\overline{\mathbf{P}_k\mathbf{A}} + \overline{\mathbf{P}_k \mathbf{B}} = (r_\alpha - r_k) + \left( r_\beta + r_k \right) = r_\alpha + r_\beta
</math>

このため{{Mvar|P{{sub|k}}}}とそれぞれ{{Mvar|A,B}}の距離の和は常に{{Math|''r''{{sub|''α''}} + ''r''{{sub|''β''}}''}}となる。特に、この楕円の焦点は{{Mvar|A,B}}となることが従う。

更にこの楕円の[[長軸]]{{Mvar|a}}は以下の式を満たす。

: <math>
2a = r_\alpha + r_\beta
</math>

{{Mvar|p}}を{{Mvar|A,B}}の距離とすると、 楕円の[[離心率]]{{Mvar|e}}について以下の式が成立する。

: <math>
e = \frac{p}{2a} = \frac{p}{r_{\alpha} + r_{\beta}}
</math>

短軸を{{Mvar|b}}、[[円錐曲線|半直弦]]を{{Mvar|L}}とすれば以下の式が成り立つ。

: <math>
b^2 = a^2 \left( 1 - e^2 \right) = a^2 - \frac{p^2}{4}
</math>

: <math>
L = \frac{b^2}{a} = a - \frac{p^2}{4a}
</math>

したがって軌道の方程式は以下のようになる。

: <math>
d = \frac{L}{1 - e \cos \theta}
</math>

ここで{{Math|''θ''}}は軌跡を成す点が二つの頂点に対して成す角である。

== 円鎖の共役 ==
<gallery class="center" caption="n=4での円鎖の共役">
ファイル:Steiner_chain_4mer_outside3.svg|赤と青の円に対する4円でのシュタイナーの円鎖
ファイル:Steiner_chain_4mer_outside2.svg|左図と同じではあるが最初の円を変えたもの
ファイル:Steiner_chain_4mer_outside.svg|左図と同じではあるが最初の円を変えたもの
</gallery>シュタイナーの円鎖は[[偶数]]個の円で構成されるならば、同じ図形内で元の2円を円鎖の正反対の円に変えても、他の円で円鎖が起きているとみなすことができる。元の円鎖が{{Mvar|n}}個で{{Mvar|m}}周期、初めの円を変えた後の円鎖が{{Mvar|p}}個で{{Mvar|q}}周期とすれば、以下の式が成り立つ。 

: <math>
\frac{m}{n} + \frac{p}{q} = \frac{1}{2}.
</math>

もっとも簡単なものは円鎖が4円で構成されていて周期が1の時である。より一般的には、シュタイナーの円鎖を成す円はすべて4円と接して、与円2つはn個の円と接しているが、この場合は与円2つと、円鎖を成す4円は、すべて4つの円と接していることになる。したがって{{Math|1=''m'' = ''q'' = 1, ''n'' = ''q'' = 4}}なので下記の様に式が成立していることが分かる。

: <math>
\frac{1}{4} + \frac{1}{4} = \frac{1}{2}.
</math>

== 一般化 ==
[[ファイル:Rotating_hexlet_equator_opt.gif|右|サムネイル|300x300ピクセル|[[ソディの6球連鎖|ソディの六球連鎖]]はシュタイナーの円鎖の3次元への拡張である。]]
シュタイナーの円鎖の自然な一般化は、与円が交わっているときである。一点で交わる、つまり接しているときは[[パップス円鎖]]となる。パップス円鎖は[[無限]]個の円から成る。

[[ソディの6球連鎖|ソディの六球連鎖]]は6円のシュタイナーの円鎖を3次元に一般化した場合である。このとき六球の中心は同一円錐曲線、特に楕円上にある。六球の中心をある平面に固定したとき、六球連鎖の[[包絡線]]は{{仮リンク|デュパンのサイクライド|en|Dupin cyclide}}と呼ばれる図形となり、その反転は[[トーラス]]となる。六球は与円にそれぞれ内接、外接するだけでなく他のある二球にも接している。

階層的に、シュタイナーの円鎖は別の一般化をすることができる。普通のシュタイナーの円鎖の2円が入れ子になっている、すなわち一方の円がもう一方の円に完全に収まっている場合、シュタイナーの円鎖は大きい方の与円に内接することになる。階層的なシュタイナーの円鎖ではシュタイナーの円鎖のそれぞれの円はそれ自身が他のシュタイナーの円鎖の円に内接している。この過程を続けていくと、[[アポロニウスのギャスケット]]のような[[フラクタル]]を作ることができる。

== 関連項目 ==
* [[ポンスレの閉形定理]]
* [[フォードの円]]
* [[アポロニウスの問題]]
* [[デカルトの円定理]]
== 脚注 ==
<references group="lower-alpha" responsive="1"></references>
<references responsive="0"></references>
{{Reflist|1}}
=== 注釈 ===
{{Notelist}}
== 論文 ==
* {{Cite book |last=Ogilvy |first=C. S. |author-link=:en:C. Stanley Ogilvy |year=1990 |title=Excursions in Geometry |publisher=Dover |isbn=0-486-26530-7 |pages=[https://archive.org/details/excursionsingeom0000ogil/page/51 51–54] |url=https://archive.org/details/excursionsingeom0000ogil/page/51}}
* {{Cite book |title=Geometry Revisited |author-link=Harold Scott MacDonald Coxeter |last=Coxeter |first=H.S.M. |author2-link=:en:S. L. Greitzer |last2=Greitzer |first2=S.L. |year=1967 |publisher=[[:en:Mathematical Association of America|MAA]] |location=[[Washington, D.C.|Washington]] |series=New Mathematical Library |volume=19 |isbn=978-0-88385-619-2 |zbl=0166.16402 |pages=123–126, 175–176, 180}}
* {{Cite book |last1=Johnson |first1=R.A |author1-link=ロジャー・アーサー・ジョンソン|year=1960 |title=Advanced Euclidean Geometry: An elementary treatise on the geometry of the triangle and the circle |edition=reprint of 1929 edition by Houghton Mifflin |publisher=Dover Publications |location=New York |isbn=978-0-486-46237-0 |pages=113–115}}
* {{Cite book |last=Wells D |year=1991 |title=The Penguin Dictionary of Curious and Interesting Geometry |publisher=Penguin Books |location=New York |isbn=0-14-011813-6 |pages=[https://archive.org/details/penguindictionar0000well/page/244 244–245] |url=https://archive.org/details/penguindictionar0000well/page/244}}

== 参考文献 ==

* {{Cite book |last1=Eves |first1=H|author1-link=ハワード・イーヴス|year=1972 |title=A Survey of Geometry |edition=revised |publisher=Allyn and Bacon |location=Boston |isbn=978-0-205-03226-6 |pages=134–135}}
* {{Cite book |last1=Pedoe|first1=D.|author-link=Daniel Pedoe |year=1970 |title=A Course of Geometry for Colleges and Universities |publisher=Cambridge University Press |isbn=978-0-521-07638-8 |pages=97–101}}
* {{Cite book |last1=Coolidge |first1=J.L.|author1-link=ジュリアン・クーリッジ|year=1916 |title=A Treatise on the Circle and the Sphere |publisher=Clarendon Press |location=Oxford |pages=31–37}}

== 外部リンク ==
{{Commonscat|Steiner chains}}

* {{mathworld|urlname=SteinerChain|title=Steiner Chain}}
* [http://codepen.io/yukulele/pen/OVOEdX/ Interactive animation of a Steiner chain], [[CodePen]]
* [http://tube.geogebra.org/m/3599 nteractive Applet] by Michael Borcherds showing an animation of Steiner's Chain with a variable number of circles made with [http://www.geogebra.org/ GeoGebra].
{{デフォルトソート:しゆたいなあのえんさ}}
[[Category:円 (数学)]]
[[Category:数学のエポニム]]
[[Category:数学に関する記事]]