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[[解析学]]において、'''タウバーの定理'''(タウバーのていり、{{lang-en-short|Tauber's Theorem}})は[[無限級数]]の収束に関する定理<ref name ="ishiguro1977">石黒(1977)、第3章</ref>。ある一定の条件の下、無限級数における[[アーベルの連続性定理|アーベルの定理]]の逆が成り立つことを述べる。オーストリアの数学者[[アルフレッド・タウバー]]が1897年に示した<ref name ="tauber1897">A. Tauber, [http://www.literature.at/viewer.alo?viewmode=overview&olfullscreen=true&objid=12409&page=280 "Ein Satz aus der Theorie der unendlichen Reihen" ], ''Monatshefte für Mathematik und Physik'', '''8''' (1897), pp. 273–277. {{doi|10.1007/BF01696278}} </ref>。後に英国の数学者[[ゴッドフレイ・ハロルド・ハーディ|G. H. ハーディ]]と[[ジョン・エデンサー・リトルウッド|J. E. リトルウッド]]はタウバーの定理を原型とする種々の拡張を与え、それらを[[タウバー型定理]]と呼んだ<ref name ="choimet2015">D. Choimet and H. Queffélec (2015), chapter.1</ref>。 == 導入 == {{math|{{Sum}} ''a<sub>n</sub>''}}は{{math|{{Sum|b=''n''{{=}}0|p=∞}} ''a<sub>n</sub>''{{=}}''l''}}を満たす実数の級数とする。このとき、[[アーベルの連続性定理|アーベルの定理]]によれば、{{math|''f''(''x''){{=}} {{Sum|b=''n''{{=}}0|p=∞}} ''a<sub>n</sub>x<sup>n</sup>''}}を[[収束半径]]1の[[ベキ級数]]とすると、{{math|''f''(''x'')}}は{{math|''x'' → 1 −}}で{{math|''f''(''x'') →''l''}}を満たす。また、[[レオポルト・クロネッカー|クロネッカー]]による定理<ref name ="kronecker1887">L. Kronecker, [http://sites.mathdoc.fr/cgi-bin/rbsm?au=Kronecker "Quelques remarques sur la détermination des valeurs moyennes"], ''C.R.A.S.'' '''103''' (1887) pp.980–987</ref>によれば、{{math|''n'' → ∞}}で {{math|{{sfrac|1|''n''}}{{Sum|b=''k''{{=}}0|p=∞}} ''ka<sub>k</sub>''→0}}が成り立つ。 一方でアーベルの定理の逆は必ずしも成り立たない。すなわち、{{math|''f''(''x''){{=}} {{Sum|b=''n''{{=}}0|p=∞}} ''a<sub>n</sub>x<sup>n</sup>''}}を収束半径1のベキ級数としたときに、{{math|''f''(''x'')}}が{{math|''x'' → 1 −}}で{{math|''f''(''x'') →''l''}}という条件を満たす、言い換えれば[[アーベル総和法|アーベル総和可能]]であっても、{{math|{{Sum|b=''n''{{=}}0|p=∞}} ''a<sub>n</sub>''}}は{{math|''l''}}に収束するとは限らない。例えば、 {{math|''a<sub>n</sub>''{{=}}(−1)''<sup>n</sup>''}}とすると、{{math|''f''(''x''){{=}} {{Sum|b=''n''{{=}}0|p=∞}} ''a<sub>n</sub>x<sup>n</sup>''{{=}}{{sfrac|1|1+''x''}}}}は{{math|{{underset|''x'' → 1 −|lim}} ''f''(''x''){{=}}{{sfrac|1|2}}}}であるが、{{math|{{Sum|b=''n''{{=}}0|p=∞}}(-1)''<sup>n</sup>''}}は収束しない。また、クロネッカーによる定理の逆についても同様であり、{{math|''n'' → ∞}}で{{math|{{sfrac|1|''n''}}{{Sum|b=''k''{{=}}0|p=∞}} ''ka<sub>k</sub>''→0}}という条件が満たされても、{{math|{{Sum|b=''n''{{=}}0|p=∞}} ''a<sub>n</sub>''}}は収束するとは限らない。しかしながら、タウバーの定理はアーベルの定理とクロネッカーによる定理の結果が同時に満たされているならば、逆に{{math|{{Sum|b=''n''{{=}}0|p=∞}} ''a<sub>n</sub>''{{=}}''l''}}が成り立つことを保証する。 == 定理の内容 == 級数{{math|{{Sum}} ''a<sub>n</sub>''}}は[[アーベル総和法|アーベル総和可能]]、すなわち、収束半径1のベキ級数{{math|''f''(''x''){{=}} {{Sum|b=''n''{{=}}0|p=∞}} ''a<sub>n</sub>x<sup>n</sup>''}}が{{math|''x'' → 1 −}}で{{math|''f''(''x'') →''l''}}を満たすとする。このとき、条件 :{{math|(T<sub>0</sub>)}} <math> \lim_{n \to \infty}\frac{1}{n}\sum_{k=0}^{n}k{a_k}\to 0 </math> が満たされるならば、 :<math>\sum_{n=0}^{\infty}{a_n}=l</math> が成り立つ。この定理をタウバーの定理という。条件{{math|(T<sub>0</sub>)}}は、 :{{math|(T'<sub>0</sub>)}} <math> \lim_{n \to \infty} na_n=0 </math> に置き換えてもよい。 == タウバー型定理 == {{Main|タウバー型定理}} タウバーの定理における条件{{math|(T<sub>0</sub>)}}または{{math|(T'<sub>0</sub>)}}はアーベル総和可能でアーベル総和の値が{{math|''l''}}となる級数が通常の意味で{{math|''l''}}に収束する条件を与えている。より一般的に、[[総和法]]において、値{{math|''l''}}に総和可能な級数が{{math|(T<sub>0</sub>)}}や{{math|(T'<sub>0</sub>)}}のように{{math|''l''}}に収束する条件を'''タウバー型条件'''と呼び、タウバー型条件を与える定理を'''タウバー型定理'''と呼ぶ。 タウバーの定理における条件{{math|(T'<sub>0</sub>)}}は[[ランダウの記号]]を用いると、 :{{math|(T'<sub>0</sub>)}} <math> a_n = o \biggl ( \frac{1}{n} \biggr ) </math> と表すことができる。1911年にJ. E. リトルウッドはこれをさらに弱い条件 :{{math|(T<sub>1</sub>)}} <math> a_n = O \biggl ( \frac{1}{n} \biggr ) </math> と置き換えることができることを示した<ref name ="Littlewood1911">J. E. Littlewood, "The converse of Abel's theorem on power series", ''Proc. London Math. Soc.'' '''9''' (1911), pp. 434–448 {{doi|10.1112/plms/s2-9.1.434}}</ref>。 さらにG. H. ハーディとJ. E. リトルウッドはこの条件を弱め、定数{{math|''C''}}が存在し :{{math|(T<sub>2</sub>)}} <math> n a_n \geq -C \quad ( n=1,2, \cdots ) </math> とすることができることを示した。 == 脚注 == {{reflist}} == 参考文献 == * D. Choimet and H. Queffélec, ''Université de LilleTwelve Landmarks of Twentieth-Century Analysis'', Cambridge University Press (2015) ISBN 978-1107650343 * 石黒一男『発散級数論』森北出版(1977) ISBN 978-4627031494 == 関連項目 == * [[タウバー型定理]] {{DEFAULTSORT:たうはのていり}} [[Category:級数]] [[Category:総和法]] [[Category:漸近解析]] [[Category:解析学の定理]] [[Category:数学に関する記事]] [[Category:数学のエポニム]]
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