ノイマン級数のソースを表示
←
ノイマン級数
ナビゲーションに移動
検索に移動
あなたには「このページの編集」を行う権限がありません。理由は以下の通りです:
この操作は、次のグループに属する利用者のみが実行できます:
登録利用者
。
このページのソースの閲覧やコピーができます。
[[関数解析学]]において、'''ノイマン級数'''(ノイマンきゅうすう、{{lang-en-short|Neumann series}})とは、[[無限級数]]によって定義される[[逆作用素]]。定理の名はドイツの数学者C. ノイマンに由来する。 == 定義 == ''A'' を[[バナッハ空間]] ''X'' での[[有界作用素|有界]]な[[線形作用素]]とする(''A'' ∈ B(''X''))。このとき、''A'' の[[作用素ノルム]] ||''A''|| が ||''A''|| < 1 を満たすならば、[[恒等作用素]] ''I'' との差で与えられる ''I − A'' は[[単射|1対1]]で (''I − A'')<sup>−1</sup> が有界作用素として存在するとともに、 :<math> \begin{align} (I-A)^{-1} & = I+A+A^2+A^3+ \cdots \\ & = \sum_{n=0}^{\infty}A^n \end{align} </math> が成り立つ。この級数をノイマン級数と呼ぶ。また、このとき、ノルムは :<math> \|(I-A)^{-1}\| \leq \frac{1}{1-\|A\|} </math> と評価される。 これは、|''x''| < 1 なる ''x'' ∈ '''C''' についての[[等比級数]] :<math> \frac{1}{1-x}=1+x + x^2 + x^3 + \cdots </math> の作用素への拡張になっている。 特に ''z'' ∈ '''C''' と有界作用素 ''A'' について、|''z''| > ||''A''|| であれば、[[レゾルベント|レゾルベント作用素]] (''zI'' − ''A'')<sup>−1</sup> が存在し、 :<math> (z I-A)^{-1} = \sum_{n=0}^{\infty} \frac{1}{z^{n+1} } A^n </math> および :<math> \|(z I-A)^{-1}\| \leq \frac{1}{|z|} \frac{1}{ 1-\frac{\|A\|}{|z|} } </math> が成り立つ。 == 逐次近似との関係 == バナッハ空間 ''X'' の元''u''、''v'' と線形作用素 ''A'' で与えられる方程式 :<math> u=Au+v \, </math> を考える。ここで、''v'' は既知の変数とし、''u'' を未知の変数とする。この方程式は :<math>(I-A)u=v \,</math> と変形できることから、逆作用素 (''I'' − ''A'')<sup>−1</sup> が存在し、それが求まれば、問題は解ける。 一方、元の方程式において、逐次代入を繰り返せば、 :<math> \begin{align} u & = A(Au+v)+v \\ & = A^2(Au+v)+Av+v \\ &= v+ Av + \cdots + A^nv +A^{n+1}u \end{align} </math> となる。従って、''A''<sup>''n''+1</sup>''u'' の項が無視できるとすると :<math>u_n:=\sum_{i=0}^n A^i v</math> で定義される ''u''<sub>''n''</sub> が逐次近似解となる。ノイマン級数は、一定の条件が満たされば、''n'' → ∞ で逐次近似解 ''u''<sub>''n''</sub> が真の解となり、 :<math>u = (I-A)^{-1}v = v +Av + A^2v + \cdots</math> となることを意味している。ノイマン級数の結果から、逐次近似解 ''u''<sub>''n''</sub> の誤差評価を行うこともでき、 :<math> \|u-u_n\| \leq \sum_{i=n+1}^{\infty} \|A\|^i \cdot\|v\| = \frac{\|A\|^{n+1} }{1-\|A\|} \|v\| </math> である。 == 積分方程式への応用 == バナッハ空間 ''X'' を有限区間 [''a'', ''b''] 上の[[連続関数]]からなる関数空間 C([''a'', ''b'']) とし、 ''K'' (''x'', ''y'') を [''a'', ''b''] × [''a'', ''b''] で定義された連続関数、''f''(''x'') を [''a'', ''b''] 上の連続関数(''f'' ∈ C([''a'', ''b'']))とする。このとき、C([''a'', ''b'']) において、フレドホルム型[[積分方程式]] :<math> u(x)- \lambda \int_a^b K(x,y)u(y){\,}dy =f(x) </math> を考える。ここで、 :<math> Ku:= \int_a^b K(x,y)u(y){\,}dy </math> としたときに、|λ|・||''K''|| < 1 の条件が満たされるならば、上記の積分方程式の解 ''u'' が一意的に存在し、ノイマン級数によって、 :<math> \begin{align} u &= (1- \lambda K)^{-1} f \\ &=f + \lambda K f + \lambda^2 K^2 f + \cdots \\ &= f(x) + \lambda \int_a^b K(x,y) f(y){\,}dy + \lambda^2 \int_a^b \biggl ( \int_a^b K(x,y)K(z,y){\,}dz \biggr ) f(y){\,}dy + \cdots \end{align} </math> と表すことができる。 == 参考文献 == * [[藤田宏]]、[[伊藤清三]]、 [[黒田成俊]] 『関数解析 (岩波基礎数学選書)』岩波書店(1991)ISBN 978-4000078108 * 黒田成俊 『関数解析(共立数学講座 (15))』 共立出版(1980)ISBN 978-4320011069 == 関連項目 == * [[関数解析学]] - [[線形作用素]] * [[反復法 (数値計算)]] {{DEFAULTSORT:のいまんきゆうすう}} [[Category:関数解析学]] [[Category:数学のエポニム]] [[Category:数学に関する記事]]
このページで使用されているテンプレート:
テンプレート:Lang-en-short
(
ソースを閲覧
)
ノイマン級数
に戻る。
ナビゲーション メニュー
個人用ツール
ログイン
名前空間
ページ
議論
日本語
表示
閲覧
ソースを閲覧
履歴表示
その他
検索
案内
メインページ
最近の更新
おまかせ表示
MediaWiki についてのヘルプ
特別ページ
ツール
リンク元
関連ページの更新状況
ページ情報