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{{出典の明記|date=2021-10}} {{読み仮名|'''多角数定理'''|たかくすうていり|{{lang-en-short|polygonal number theorem}}}}とは「すべての[[自然数]]は[[高々 (数学)|高々]] {{mvar|m}} 個の {{mvar|m}} [[多角数|角数]]の和である」という[[数論]]の[[定理]]である。 特に {{math|1=''m'' = 3}} の場合を([[カール・フリードリヒ・ガウス|ガウス]]の)[[三角数]]定理、{{math|1=''m'' = 4}} の場合を([[ジョゼフ=ルイ・ラグランジュ|ラグランジュ]]の)[[四平方定理]]という。 多角数定理は1638年に[[ピエール・ド・フェルマー|フェルマー]]によって定式化された。三角数定理は1796年にガウスによって、四平方定理は1772年にラグランジュによってそれぞれ証明された。一般の多角数定理の証明は1813年に[[オーギュスタン=ルイ・コーシー|コーシー]]によって与えられている。 == 多角数 == ''k'' 番目の ''m'' 角数とは、次の公式 :<math>P_m(k)=\frac{(m-2)k^2-(m-4)k}{2}</math> で与えられる数のことである。直観的には、たとえば石を、一辺に ''k'' 個ある正 ''m'' 角形の形に敷き詰めて並べることができるとき、石の総数が ''k'' 番目の ''m'' 角数になっている。 これは古代ギリシャ人たちが名づけた名前であって、[[素数]]はどのような図形にも並べることができないことから、直線数とも呼ばれていた。 例えば、三角数とは 1, 3, 6, 10, 15, … のことである。また四角数は[[平方数]]の列 1, 4, 9, 16, … に他ならない。1番目の ''m'' 角数は 1 であり、2番目の ''m'' 角数は ''m'' である。 == 精密化 == ''N'' = 2''m'' - 1 を表すには ''P''<sub>''m''</sub>(2) + (''m'' - 1)''P''<sub>''m''</sub>(1) とするより他にないから、''m'' 個未満の ''m'' 角数の和では表されない自然数がある。''N'' = 9''n'' + 8 は二個の三角数の和で表されない(法 9 の計算で自明)から、三個未満の三角数の和で表されない自然数は無数にある。''N'' = 8''n'' + 7 は三個の四角数の和で表されない(法 8 の計算で自明)から、四個未満の四角数の和で表されない自然数は無数にある。しかし、五角数以上について、''m'' 個未満の ''m'' 角数で表されない自然数は有限個である。''m'' ≥ 6 のとき、十分に大きな自然数 ''N'' ≥ 108(''m'' - 2) は ''m'' - 1 個の ''m'' 角数の和で表される。また、''m'' ≥ 5 が奇数のとき、十分に大きな自然数 <math>N\ge\tfrac{4(m-2)^3}{14-4\sqrt{3}}</math> は四個の ''m'' 角数の和で表される。また、''m'' ≥ 6 が偶数のとき、十分に大きな奇数の自然数 <math>N\ge\tfrac{(m-2)^3}{14-4\sqrt{3}}</math> は四個の ''m'' 角数の和で表される。 == 証明 == === 三角数 === [[三個の平方数の和|三平方和定理]]により :<math>8N+3=(2x+1)^2+(2y+1)^2+(2z+1)^2 \,</math> と表されるから :<math>N=\frac{x(x+1)}{2}+\frac{y(y+1)}{2}+\frac{z(z+1)}{2}</math> となる ''x'', ''y'', ''z'' が存在する。したがって、全ての自然数は高々三個の三角数の和に表される。 === 四角数 === 四角数の場合については、ラグランジュの[[四平方定理]]と等価である。 === 五角数以上 === 十分大きな ''N'' に対してのみ証明する。<!-- ★編註★N<108(m-2)の場合については恐らく機械的に計算して羅列する証明しか知られていない。識者の見解を求む。-->''m'' ≥ 5, ''N'' ≥ 108(''m'' - 2) とすれば :<math>\sqrt{\frac{8N}{m-2}-8}-\sqrt{\frac{6N}{m-2}-3}>3.86>\frac{23}{6}</math> であるから :<math>0<\frac{1}{2}+\sqrt{\frac{6N}{m-2}-3}<2d\pm1<\frac{2}{3}+\sqrt{\frac{8N}{m-2}-8}</math> となる二個の奇数 2''d'' ± 1 が存在する。 ''N'' ≡ ''b'' + ''r'' (mod ''m'' - 2) となるように :<math>b\in\{2d\pm1\},\ r\in\{e\in\mathbb{Z}|0\le{e}\le{m-4}\}</math> を選び、 :<math>a=2\left(\frac{N-b-r}{m-2}\right)+b</math> とする。''a'', ''b'' は共に奇数であるから、4''a'' - b<sup>2</sup> ≡ 4 - 1 ≡ 3 (mod 8) であり、[[三個の平方数の和|三平方和定理]]により、 :<math>4a-b^2=x^2+y^2+z'^2 \,</math> となる三個の奇数 ''x'' ≥ ''y'' ≥ ''z''′≥ 0 が存在する。''b'' + ''x'' + ''y'' - ''z'' ≡ 0 (mod 4) となるように ''z'' = ± ''z''′の符号を決め、 :<math>w_1=\frac{b+x+y-z}{4}</math> :<math>w_2=w_1-\frac{y-z}{2}=\frac{b+x-y+z}{4}</math> :<math>w_3=w_1-\frac{x-z}{2}=\frac{b-x+y+z}{4}</math> :<math>w_4=w_1-\frac{x+y}{2}=\frac{b-x-y-z}{4}</math> とすれば :<math>w_1+w_2+w_3+w_4=b \,</math> :<math>w_1^2+w_2^2+w_3^2+w_4^2=\frac{b^2+x^2+y^2+z^2}{4}=a</math> :<math>\begin{align}N &=\frac{(m-2)a-(m-4)b}{2}+r\\ &=\frac{(m-2)(w_1^2+w_2^2+w_3^2+w_4^2)-(m-4)(w_1+w_2+w_3+w_4)}{2}+r\\ &=P_m(w_1)+P_m(w_2)+P_m(w_3)+P_m(w_4)+rP_m(1) \end{align}</math> となる。ただし :<math>P_m(k)=\frac{(m-2)k^2-(m-4)k}{2}</math> とする。0 ≤ ''r'' ≤ ''m'' - 4 であるから、''w''<sub>''n''</sub> ≥ 0 であれば ''N'' ≥ 108(''m'' - 2) が高々 ''m'' 個の ''m'' 角数で表されることになる。以下において ''w''<sub>''n''</sub> ≥ 0 であることを証明する。 :<math>b<\frac{2}{3}+\sqrt{\frac{8N}{m-2}-8}<2\left(\frac{m-4}{m-2}\right)+\sqrt{\frac{8N-8r}{m-2}}=b'\qquad(\Leftarrow{m\ge5,r\le{m-4}})</math> であるから :<math>\begin{align}b^2-4a&=b^2-4\left(2\left(\frac{N-b-r}{m-2}\right)+b\right)\\ &=\left(b-2\left(\frac{m-4}{m-2}\right)\right)^2-4\left(\frac{m-4}{m-2}\right)^2-8\left(\frac{N-r}{m-2}\right)\\ &<\left(b-2\left(\frac{m-4}{m-2}\right)\right)^2-8\left(\frac{N-r}{m-2}\right)\\ &<\left(b'-2\left(\frac{m-4}{m-2}\right)\right)^2-8\left(\frac{N-r}{m-2}\right)=0\\ \end{align}</math> である。同時に :<math>b>\frac{1}{2}+\sqrt{\frac{6N}{m-2}-3}>\left(\frac{1}{2}-\frac{3}{m-2}\right)+\sqrt{\frac{6N-6r}{m-2}-3}=b''\qquad(\Leftarrow{m\ge5})</math> であるから :<math>\begin{align}b^2+2b+4-3a&=b^2+2b+4-3\left(2\left(\frac{N-b-r}{m-2}\right)+b\right)\\ &=\left(b-\left(\frac{1}{2}-\frac{3}{m-2}\right)\right)^2-\left(\frac{1}{2}-\frac{3}{m-2}\right)^2-6\left(\frac{N-r}{m-2}\right)+4\\ &>\left(b-\left(\frac{1}{2}-\frac{3}{m-2}\right)\right)^2-6\left(\frac{N-r}{m-2}\right)+3\\ &>\left(b''-\left(\frac{1}{2}-\frac{3}{m-2}\right)\right)^2-6\left(\frac{N-r}{m-2}\right)+3=0\\ \end{align}</math> である。4''a'' - ''b''<sup>2</sup> = ''x''<sup>2</sup> + ''y''<sup>2</sup> + ''z''<sup>2</sup> を固定して ''x'' + ''y'' + ''z'' が最大となるのは ''x'' = ''y'' = ''z'' のときであるから :<math>x+y+z\le\sqrt{3(4a-b^2)}<\sqrt{4(b^2+2b+4)-3b^2}=b+4</math> :<math>b-x-y-z>-4 \,</math> ''w''<sub>4</sub> は整数であるから :<math>w_4=\frac{b-x-y-z}{4}\ge0</math> ''x'' ≥ ''y'' ≥ |''z''| により :<math>{w_1}\ge{w_2}\ge{w_3}\ge{w_4}\ge{0}</math> である。 == 平方数と三角数の和 == [[三個の平方数の和|三平方和定理]]により、8''N'' + 1 は高々三個の平方数の和で表されるが、法 8 で考え、一個の奇数の平方数と二個の偶数の平方数の和であるから :<math>8N+1=(2x+1)^2+(2y)^2+(2z)^2 \,</math> :<math>N=\frac{x(x+1)}{2}+\left(\frac{y+z}{2}\right)^2+\left(\frac{y-z}{2}\right)^2</math> となる ''x'', ''y'', ''z'' が存在する。法 8 で考え、''y'', ''z'' は共に偶数か共に奇数である。したがって、全ての自然数は高々一個の三角数と二個の平方数の和で表される。同じく三平方和定理により、4''N'' + 1 は高々三個の平方数の和で表されるが、法 8 で考え、一個の奇数の平方数と二個の偶数の平方数の和であるから :<math>4N+1=(2x+1)^2+(2y)^2+(2z)^2 \,</math> :<math>N=\frac{(2x+1)^2+(2y)^2+(2z)^2-1}{4}=\frac{(x+y)(x+y+1)}{2}+\frac{(x-y)(x-y+1)}{2}+z^2</math> となる ''x'', ''y'', ''z'' が存在する。したがって、全ての自然数は高々二個の三角数と一個の平方数の和で表される。 2008年4月23日、Oh, Sunらは「すべての正整数は、平方数と奇数の平方数と三角数との和として表せる」ことを示したと発表した<ref>{{cite journal |first1=Byeong-Kweon |last1=Oh |first2=Zhi-Wei |last2=Sun |author2-link=孫智偉 |title=Mixed sums of squares and triangular numbers (Ⅲ) |journal=J. Number Theory |volume=129 |year=2009 |issue=4 |pages=964–969 |arxiv=0804.3750 |ref=harv }}</ref>。 == 注釈 == {{notelist2}} == 出典 == {{脚注ヘルプ}} {{reflist}} == 関連記事 == {{ウィキプロジェクトリンク|数学|[[画像:Nuvola apps edu mathematics blue-p.svg|34px|Project:数学]]}} {{ウィキポータルリンク|数学|[[画像:Nuvola apps edu mathematics-p.svg|34px|Portal:数学]]}} *[[二個の平方数の和]] *[[三個の平方数の和]] *[[四平方定理]] *[[ウェアリングの問題]] {{DEFAULTSORT:たかくすうていり}} [[Category:加法的整数論]] [[Category:解析的整数論]] [[Category:数論の定理]] [[Category:多角数|ていり]] [[Category:ピエール・ド・フェルマー]] [[Category:数学に関する記事]]
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