核磁子のソースを表示

{{物理定数
 |名称= 
 |英語= nuclear magneton 
 |記号= {{math|''&mu;''{{sub|N}}}}
 |値= {{val|5.0507837393|(16)|e=-27|u=J T{{sup-|1}}}} <ref name="nist"/>
 |不確かさ= {{val|3.1e-10}}
}}
'''核磁子'''（かくじし、{{lang-en-short|nuclear magneton}}、記号 <math>\mu_\mathrm{N}\,</math>）は[[核子]]が持つ[[磁気モーメント]]の[[物理定数]]。まれに[[電子]]がもつ磁気モーメントであるの[[ボーア磁子]]に対して'''核ボーア磁子'''ともよばれる。

[[国際単位系]]（SI）における値は
{{Indent|
<math>\mu_\text{N} =5.050\ 783\ 7393(16)\times 10^{-27}\ \text{J}\ \text{T}^{-1}</math>
}}
である（2022[[CODATA]]推奨値<ref name="nist">[[#nist|CODATA Value]]</ref>）。

[[国際量体系]]（ISQ）において、核磁子は
{{Indent|
<math>\mu_\text{N} =\frac{e\hbar}{2m_\text{p}}</math>
}}
で表される。
ここで {{mvar|e}} は[[電気素量]]、{{mvar|&#x127;}} は[[プランク定数]]、{{math|''m''{{sub|p}}}} は陽子の[[質量]]である。
なお、[[ガウス単位系]]では電流と磁気の関係付け方が異なるため、[[光速度]] {{mvar|c}} の因子が入って
{{Indent|
<math>\mu_\text{N} =\frac{e\hbar}{2m_\text{p}c}</math>
}}
で表される。

核子のなかで、陽子は電子と同じ[[スピン]]と電気素量をもつ[[フェルミオン]]である。しかし陽子の質量は電子の約1840倍あるため、核磁子の磁気モーメントは電子の[[ボーア磁子]]のおよそ1840分の1である。
単純に考えると、核磁子の値は陽子の磁気モーメント <math>\mu_\text{p}</math> とほぼ等しいはずである。また[[中性子]]は電荷をもたないため、磁気モーメント <math>\mu_\text{n}</math> はゼロであるはずである。しかし実際の陽子、中性子のの磁気モーメントは核磁子 <math>\mu_\text{N}</math> に比べて
:*<math>\mu_\text{p} = 2.79 \mu_\text{N}</math>
:*<math>\mu_ \text{n} = - 1.91 \mu_ \text{N}</math>
であり単純な理論値とは大きく異なっている。これは[[異常磁気モーメント#複合粒子の異常磁気モーメント|異常磁気モーメント]]とよばれ、陽子や中性子が内部に電荷を持った[[クォーク]]からなる複合粒子であることに起因すると考えられている。
{{See also|異常磁気モーメント}}

== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
{{Reflist}}

== 関連項目 ==
* [[異常磁気モーメント]]
* [[ボーア磁子]]

== 外部リンク ==
* {{Cite web
 |url= http://physics.nist.gov/cgi-bin/cuu/Value?mun
 |title= CODATA Value: nuclear magneton
 |accessdate= 2024-05-20
 |publisher= [[アメリカ国立標準技術研究所|NIST]]
 |ref= nist
}}

{{DEFAULTSORT:かくしし}}
[[Category:原子物理学]]
[[Category:物理定数]]
[[Category:磁気]]