核磁子

テンプレート:物理定数 核磁子（かくじし、テンプレート:Lang-en-short、記号 ${\mu }_{\mathrm{N}}$）は核子が持つ磁気モーメントの物理定数。まれに電子がもつ磁気モーメントであるのボーア磁子に対して核ボーア磁子ともよばれる。

国際単位系（SI）における値は テンプレート:Indent である（2022CODATA推奨値）。

国際量体系（ISQ）において、核磁子は テンプレート:Indent で表される。 ここで テンプレート:Mvar は電気素量、テンプレート:Mvar はプランク定数、テンプレート:Math は陽子の質量である。 なお、ガウス単位系では電流と磁気の関係付け方が異なるため、光速度 テンプレート:Mvar の因子が入って テンプレート:Indent で表される。

核子のなかで、陽子は電子と同じスピンと電気素量をもつフェルミオンである。しかし陽子の質量は電子の約1840倍あるため、核磁子の磁気モーメントは電子のボーア磁子のおよそ1840分の1である。 単純に考えると、核磁子の値は陽子の磁気モーメント ${\mu }_{\text{p}}$ とほぼ等しいはずである。また中性子は電荷をもたないため、磁気モーメント ${\mu }_{\text{n}}$ はゼロであるはずである。しかし実際の陽子、中性子のの磁気モーメントは核磁子 ${\mu }_{\text{N}}$ に比べて

• ${\mu }_{\text{p}}=2.79{\mu }_{\text{N}}$
• ${\mu }_{\text{n}}=-1.91{\mu }_{\text{N}}$

であり単純な理論値とは大きく異なっている。これは異常磁気モーメントとよばれ、陽子や中性子が内部に電荷を持ったクォークからなる複合粒子であることに起因すると考えられている。 テンプレート:See also

関連項目

• 異常磁気モーメント
• ボーア磁子

外部リンク

• テンプレート:Cite web