積測度のソースを表示
←
積測度
ナビゲーションに移動
検索に移動
あなたには「このページの編集」を行う権限がありません。理由は以下の通りです:
この操作は、次のグループに属する利用者のみが実行できます:
登録利用者
。
このページのソースの閲覧やコピーができます。
[[数学]]において、ある2つの[[可測空間]]とその上の[[測度]]が与えられたとき、その空間に対する'''直積可測空間'''(ちょくせきかそくくうかん、{{Lang-en-short|product measurable space}})と'''積測度'''(せきそくど、{{Lang-en-short|product measure}})を導出することができる。概念としては、これは[[集合]]の[[直積集合|直積]]や2つの位相空間の[[直積位相]]を定義することと似ている。しかし積測度に関しては多くの自然な選び方が存在する。 <math>(X_1, \Sigma_1)</math> と <math>(X_2, \Sigma_2)</math> を2つの[[可測空間]]とする。すなわち <math>\Sigma_1</math> と <math>\Sigma_2</math> はそれぞれ <math>X_1</math> と <math>X_2</math> の上の[[完全加法族|σ-代数]]である。また <math>\mu_1</math> と <math>\mu_2</math> をそれらの空間上の測度とする。<math>\Sigma_1 \otimes \Sigma_2</math> によって、<math>B_1 \times B_2</math> の形の[[部分集合]]によって生成される[[デカルト積]] <math>X_1 \times X_2</math> 上のσ-代数を表す。ただし <math>B_1 \in \Sigma_1</math> および <math>B_2 \in \Sigma_2</math> である。このような <math>\Sigma_1 \otimes \Sigma_2</math> はその直積空間上の「テンソル積σ-代数」(tensor-product σ-algebra)と呼ばれる。 積測度 <math>\mu_1 \times \mu_2</math> は、可測空間 <math>(X_1 \times X_2, \Sigma_1 \otimes \Sigma_2)</math> 上の測度で、すべての <math>B_1 \in \Sigma_1,\ B_2 \in \Sigma_2</math> に対して次の性質を満たすものとして定義される。 :<math> (\mu_1 \times \mu_2)(B_1 \times B_2) = \mu_1(B_1) \mu_2(B_2).</math> 無限大となることもあるような測度の掛け算において、その積がゼロであるとは任意の因子がゼロであることとして定義する。 実際、空間が <math>\sigma</math>-有限であるとき、積測度は一意的に定義され、すべての可測集合 ''E'' に対して :<math>(\mu_1 \times \mu_2)(E) = \int_{X_2} \mu_1(E^y)\,d\mu_2(y) = \int_{X_1} \mu_2(E_{x})\,d\mu_1(x) </math> が成立する。ただし ''E''{{sub|''x''}} = {''y''∈''X''{{sub|2}}|(''x'',''y'')∈''E''} および ''E''{{sup|''y''}} = {''x''∈''X''{{sub|1}}|(''x'',''y'')∈''E''} で、それらはいずれも可測集合である。 この測度の存在は[[コルモゴロフの拡張定理]]によって保証される。積測度の一意性は、(X1,Σ1,μ1) および (X2,Σ2,μ2) のいずれもが {{仮リンク|σ-有限測度|label=σ-有限|en|σ-finite measure}}であるときにのみ保証される。 [[ユークリッド空間]] '''R'''{{sup|''n''}} 上の[[ボレル測度]]は、[[実数直線]] '''R''' 上のボレル測度の ''n'' 個のコピーの積として得られる。 直積空間の二つの因子がたとえ[[完備測度|完備測度空間]]であっても、その直積空間自身が完備測度空間であるとは限らない。したがって、ボレル測度を[[ルベーグ測度]]に拡張したり、二つのルベーグ測度の積を直積空間上のルベーグ測度を与える上で拡張するためには、完備化の手順が必要となる。 二つの測度の積の構成と反対の手順は、{{仮リンク|分解定理|label=分解|en|disintegration theorem}}として知られている。これはある意味において、与えられた測度を測度の族に「分ける」作業である。そのようにして分けられた測度から、元の測度を得ることも可能である。 == 例 == * 2つの測度空間が与えられたとき、それらの直積空間上の唯一つの極大積測度 {{math|''μ''{{sub|max}}}} で次の性質を満たすものが存在する:ある可測集合 {{mvar|A}} に対して {{math|''μ''{{sub|max}}(''A'')}} が有限であるなら、任意の積測度 {{math|μ}} に対して {{math2|1=''μ''{{sub|max}}(''A'') = ''μ''(''A'')}} が成立する。特に、任意の可測集合に関するその測度の値は、他の任意の積測度の値を下回ることはない。これは[[ホップの拡張定理]]によって作られる測度である。 * {{math2|''A'', ''S''}} を可測集合とするとき、{{math2|1=''μ''{{sub|min}}(''S'') = {{underset|''A''⊂''S'', ''μ''{{sub|max}}(''A'') finite|sup}} ''μ''{{sub|max}}(''A'')}} で与えられる唯一つの極小積測度 {{math|''μ''{{sub|min}}}} が存在する。 * ここで直積空間が複数の積測度を持つ例を考える。''X'' は[[ルベーグ測度]]を伴う単位区間、''Y'' は[[数え上げ測度]]を伴う単位区間とし、すべての集合は可測であるとしたとき、直積空間 ''X''×''Y'' を考える。このとき、極小積測度に対しては、ある集合の測度はその水平部分の測度の和となるが、一方、極大積測度に対しては、A×Bの形式の可算集合の和集合に含まれていない限り、無限大となる。ここで、Aはルベーグの測定値0、またはBのいずれかが単一点である。(この場合、測度は有限または無限となるだろう。)特に、極小積測度に対してはその対角部分は測度 0 となるが、極大積測度に対しては無限大となる。 == 関連項目 == * [[フビニの定理]] == 参考文献 == * {{Cite book |author=[[:en:Michel Loève|Michel Loève]] |title=Probability Theory vol. I |edition=4th |publisher=Springer |year=1977 |isbn=0-387-90210-4 |chapter=8.2. Product measures and iterated integrals |pages=135-137 |ref=loe1978}} * {{Cite book |author=[[:en:Paul Halmos|Paul Halmos]] |title=Measure theory |publisher=Springer |year=1974 |isbn=0-387-90088-8 |chapter=35. Product measures |pages=143-145 |ref=loe1978}} {{PlanetMath attribution|id=30952|title=Product measure}} {{DEFAULTSORT:せきそくと}} [[Category:測度論]] [[Category:積分法]] [[Category:数学に関する記事]]
このページで使用されているテンプレート:
テンプレート:Cite book
(
ソースを閲覧
)
テンプレート:Lang-en-short
(
ソースを閲覧
)
テンプレート:Math
(
ソースを閲覧
)
テンプレート:Math2
(
ソースを閲覧
)
テンプレート:Mvar
(
ソースを閲覧
)
テンプレート:PlanetMath attribution
(
ソースを閲覧
)
テンプレート:Sub
(
ソースを閲覧
)
テンプレート:Sup
(
ソースを閲覧
)
テンプレート:仮リンク
(
ソースを閲覧
)
積測度
に戻る。
ナビゲーション メニュー
個人用ツール
ログイン
名前空間
ページ
議論
日本語
表示
閲覧
ソースを閲覧
履歴表示
その他
検索
案内
メインページ
最近の更新
おまかせ表示
MediaWiki についてのヘルプ
特別ページ
ツール
リンク元
関連ページの更新状況
ページ情報